835 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2021/07/08(木) 14:58:49.18 ID:EkMa/nQQ
榊原遠江守(康勝)の落胤腹の子は、平十郎(勝政)という。しかしこの存在を家老たちが
押し隠して、「子は居ない」と申した故、御旗本へ出る事も成らず、又殺すことも成らずして、
辺土に押し込めて差し置いていたのを、加藤忠広が聞いて尋ね出し、これを扶助し、公儀に対し
「召し出されるように」と運動していたが、先に榊原遠江守に子は居ないと、家老共が言上しており、
今になってその事を言い立てると、家老共の不義が顕れ、却って家のためには如何かとの事で、
延引していた所、加藤忠広は改易のため流罪となり、いよいよ首尾調わなかった。
それでも確かに遠州の実子であるとして、一門の衆が取り繕い、談合して、
「遠江守別腹の妹の子、遠江守の甥である」
と報告し、これによって公儀との交渉もまとまり、御扶持方より千俵が下しおかれた。
しかし両三年が過ぎても、そのままの待遇であったため、不足に感じ落髪して。
高野山へ入り年久しくして松平新太郎(池田)光政より、様々に申し送られ、
備前に呼ばれ、榊原香庵と申したという。
(管窺武鑑)
榊原康政の孫、勝政について
榊原遠江守(康勝)の落胤腹の子は、平十郎(勝政)という。しかしこの存在を家老たちが
押し隠して、「子は居ない」と申した故、御旗本へ出る事も成らず、又殺すことも成らずして、
辺土に押し込めて差し置いていたのを、加藤忠広が聞いて尋ね出し、これを扶助し、公儀に対し
「召し出されるように」と運動していたが、先に榊原遠江守に子は居ないと、家老共が言上しており、
今になってその事を言い立てると、家老共の不義が顕れ、却って家のためには如何かとの事で、
延引していた所、加藤忠広は改易のため流罪となり、いよいよ首尾調わなかった。
それでも確かに遠州の実子であるとして、一門の衆が取り繕い、談合して、
「遠江守別腹の妹の子、遠江守の甥である」
と報告し、これによって公儀との交渉もまとまり、御扶持方より千俵が下しおかれた。
しかし両三年が過ぎても、そのままの待遇であったため、不足に感じ落髪して。
高野山へ入り年久しくして松平新太郎(池田)光政より、様々に申し送られ、
備前に呼ばれ、榊原香庵と申したという。
(管窺武鑑)
榊原康政の孫、勝政について
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コメント
人間七七四年 | URL | -
あ、そうか。血は繋がっていなくても甥にあたるのか。
( 2021年07月10日 19:57 )
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