697 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2021/10/18(月) 01:43:13.19 ID:iXhrryok
(吉田郡山城の戦いの時。大内氏・毛利氏と尼子氏の戦い)
あくる正月13日、また卯の刻に城中の勢3千余騎を城外に備えられる。
自身(毛利元就)は床几に腰掛け、敵軍を検見しておられた。陶(晴賢)
の郎等、末富志摩守は戦場見合のために打ち廻ったが、吉田勢が早くも
出たと見て急ぎ(大内軍へ)走り帰った。
元就朝臣の二男元春朝臣(吉川元春)は今年12歳になり給うが、今日
の戦場に供奉せんと走り出なさった。元就朝臣は井上河内守(元兼)に
「次郎を連れて帰れ」と仰せられ、(井上は)抱き奉って内へ入った。
元春は大いに怒り、太刀に手をかけすでに抜き打ちにせんとなさるので、
(井上は)力無く逃げ隠れた。
その隙に走り出て、「ぜひ御供させてください!御許しくだされ!」と
宣うので元就はにっこりと打ち笑い「それでは連れて行こう」と宣って
共に打ち連れて出なさった。
――『安西軍策』
(吉田郡山城の戦いの時。大内氏・毛利氏と尼子氏の戦い)
あくる正月13日、また卯の刻に城中の勢3千余騎を城外に備えられる。
自身(毛利元就)は床几に腰掛け、敵軍を検見しておられた。陶(晴賢)
の郎等、末富志摩守は戦場見合のために打ち廻ったが、吉田勢が早くも
出たと見て急ぎ(大内軍へ)走り帰った。
元就朝臣の二男元春朝臣(吉川元春)は今年12歳になり給うが、今日
の戦場に供奉せんと走り出なさった。元就朝臣は井上河内守(元兼)に
「次郎を連れて帰れ」と仰せられ、(井上は)抱き奉って内へ入った。
元春は大いに怒り、太刀に手をかけすでに抜き打ちにせんとなさるので、
(井上は)力無く逃げ隠れた。
その隙に走り出て、「ぜひ御供させてください!御許しくだされ!」と
宣うので元就はにっこりと打ち笑い「それでは連れて行こう」と宣って
共に打ち連れて出なさった。
――『安西軍策』
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コメント
人間七七四年 | URL | -
元就の嫡男が別にいるからちょっと冒険しちゃった感
( 2021年10月18日 18:23 )
人間七七四年 | URL | -
大の大人を恐れさせる勢いが出せるようになったら元服しているようなものなんだなぁ。
( 2021年10月19日 18:49 )
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