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伝え云う、この人の母は龍の化身なり

2021年11月26日 18:06

829 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2021/11/25(木) 18:02:28.24 ID:Zmb+OQXN
大正10年に出版された川島元次郎「朱印船貿易史」という
室町から江戸初期の海外交易史について書かれた本の「角倉了以」の項から抜粋

著者が角倉了以12世の孫を訪問し、いろいろ書類を見せてもらった後、嵯峨大悲閣の角倉了以像(>>827)を拝観したところ

「たまたま婦人両三名の傍に来るあり。
その老いたるもの若きものに語るを聞く、
曰く「これは大堰川を開きたる偉人の像なり。
伝え云う、この人の母は龍の化身なり。
龍宮より来たりてこの人を生み、分身して往く所を知らず。
龍神の子にあらざるよりは、いかんぞよくかくの如き大事業をなすをえんや。」と
聴くもの唯々として頭をもたぐるものなし。
予進んで曰く「嫂(あなた)はこれ何処の人ぞ、またその伝説は何処にありて之を聞けるや?」
曰く「妾(わたし)はこれ嵯峨の産。その説の如き、嵯峨の人これ知らざるはなし。
今大阪の女子来り遊ぶ。妾これに東道(もてなすこと)をなすものなり」と
予、また言わず悄然として嘆じて曰く
「これある哉言や。郷党称して龍神の子となすもの所、よしなきにあらざるなり。
了以の事業の如き、当時の俗これを見れば一として神怪ならざるはなし」

角倉了以の大堰川開削により水運上の利益を得た、嵯峨の人々の間に
「あのような神がかりなことをなさるとは、角倉了以様は龍神の息子に違いない」
という伝説が根付いていたという話



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