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週間ブログ拍手ランキング【05/31~06/06】

2023年06月07日 16:00

05/31~06/06のブログ拍手ランキングです!


「越後野志」の「村上城」から本庄繁長の活躍 12

甲陽軍鑑に見える被差別民への扱い 12

「越後野史」の畠山義春について 10
結城埋蔵金に関わる暗号?三首 10

三月上旬に、武田信玄公の御病気は一段平癒された 7
「続武家閑談」から「徳川・北条・羽柴三家の鬼号の事」 7
「続武家閑談」から「武田太郎義信の事」 7



今週の1位はこちら!「越後野志」の「村上城」から本庄繁長の活躍です!
本庄繁長といえば、永禄11年の本庄繁長の乱で、主君である上杉謙信に背いた事でも有名で、またこの乱は逆説的ながら、
後世本庄繁長が特筆される勇者とされた事の理由でもあります。当時の上杉家中をほぼ総動員した謙信に対し、ついに
決定的な敗北をすること無く、講和という形でおさめ、自身も助命されたわけですから。また、後世的にも、「あの
謙信公が助命したほどその武勇を惜しんだ」とされ、彼の高名をさらに高めたとも言えます。
歴史的に見れば、この時期も、またその後もかなり後まで、越後の長尾上杉家中というものが本質的には有力国衆の
連合体に過ぎなかった、という事も表しているのでしょうし、中でも本庄繁長は関ヶ原の頃まで、独立性の高い「家臣」で
あり続けましたね。
中世と近世の、武家の体制の境を考えることもできる、そんなお話だと思いました。

今週は同票でもう一つ!甲陽軍鑑に見える被差別民への扱いです!
こちらは甲陽軍鑑の、被差別民とされた皮剥との酒の場の同席を巡る騒動ですね。
ここで興味深いのは、この皮剥は、被差別民ではありながら、経済的にはかなり豊であるように描写されている所でしょう。
しかし明らかに武士や商人からも「差別」を受けており、被差別民というものが、経済力の貧富の差ではなく、あくまで
その生業に付加した「身分」であったことが伺えます。
また、戦国期は一般的に、「下剋上」などによる身分制の弛緩が有った時代、と認識されがちなのですが、実際には
むしろ、「身分制」が強化されていった時代と見受けられます。昨今では、戦国期というものが「秩序の再生期」で
あったという認識も強くなっております。この「秩序」には勿論身分的秩序も内包されており、その潮流の中で、
各戦国大名でも「身分」が強く意識されました。「秩序の破壊者」と言われがちな織田信長が、昨今の研究で実際には
身分というものを非常に尊重していた事が見えてきた所など、象徴的ですね。

このお話も、この時代のそういった、身分的差別が状態化、常識化していた、いわば負の面を表すお話であり、あくまで
当時的には、「先進的」であったとも言えるでしょう。
しかし当然ながらこれは、現在においては決して、許容されるべき施策でも発想でもありません。
それを前提とした上で、あくまで甲陽軍鑑の書かれた同時代的な考え方として、このような捉え方が有った、という形で
受け止めるべき内容でしょう。
そんな事も感じた内容でもありました


今週もたくさんお拍手を、各逸話に頂きました。いつも本当にありがとうございます!
また気になった逸話を見つけたときは、そこの拍手ボタンを押してやってくださいね!
(/・ω・)/
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