毛利隆元の意外に偉大なお話

2009年05月20日 00:09

708 名前:人間七七四年[age] 投稿日:2009/05/19(火) 16:56:49 ID:iUFjJjsM
ただせさえ、影の薄いさえない長男坊こと毛利隆元の意外に偉大なお話

毛利元就には、ご存知の3兄弟がいる。オヤジの戦国謀略大王毛利元就の子は
次男:負け知らずの吉川元春、三男:調略王子の小早川隆景、そして・・・・・

影の薄さは日の本一の長男、毛利隆元

である。とにかくこの男は影が薄い。手柄は立てるもオヤジが偉大すぎる。
軍を指揮するにも元春の方が有名だ。調略やれば隆景の口には絶対に負ける。
さて、毛利の尼子攻めもついに佳境に入り、増援が必要になったので隆元が援兵を
率いて向かった途中で和智誠春の饗応を受けた後に

ぽっくり死んでしまった。(食中毒らしいが死因が未だはっきりとはわかっていない。)

本当に日の本一影の薄い男の最後はあっけなく「ぽっくり」である。
その死後に毛利家に大事が起きてしまった。
元就「尼子攻めを続行する。ついては、元春は徴兵を、隆景は調略を担当しろ。国人からの援軍は
  宍戸の婿殿に交渉を頼もう。謀略と兵糧と金子はワシが担当しよう。隆元が死んだからワシが行うよ。
  保証人の名義は全部ワシの名前で良い。隆元より信用はあると思う。隆元でも出来たんじゃ。
  お前達でも大丈夫だろう。」
元春「わかりました。」(今まで兄者がやっていたから簡単じゃろう。)
隆景「わかりました。」(調略の金子は兄者がやっていたがオヤジでも出来るだろう。)
宍戸の婿殿「わかりました。」(国人の交渉は隆元義兄上がやっていたが、私でも大丈夫だろう。)

その見込みが甘かった事を思い知るのはすぐであった。

続く

709 名前:人間七七四年[age] 投稿日:2009/05/19(火) 17:31:11 ID:iUFjJjsM
>>708続き
数日後
元就「あの頼んだ件はどうなった?うまくいったろう?」
元春「兵が思うように集まっていません。(大汗)」
隆景「調略は何とか進めておりますが、『保証交渉』で困難しています。(大汗)」
宍戸「国人の交渉が困難を極めております。出兵の出し惜しみが・・・(大汗)」
元就「なぜ?ワシの名を使ったろう?うまくいくはず・・・何じゃ?」
家臣「兵糧及び予算調達に関して商人から返答が来ました。」
つ『融資はご希望額の6割が限度です。兵糧は掛け売りではなく現金決済をお願いします。商人某より』
        元_就
       /⌒  ⌒\         ━━┓┃┃
      /(  ̄)  (_)\         ┃   ━━━━━━━━
    /::::::⌒(__人__)⌒:::: \         ┃               ┃┃┃
   |    ゝ'゚     ≦ 三 ゚。 ゚                       ┛
   \   。≧       三 ==-     
      ゙ヽ, ,__    ,. -ー"ヽヽ

元就「な!?何じゃこりゃー!ワシの名前はダメなのか?あそこは隆元の生きていた時は
   すぐに貸してくれたぞ!」
一同「実は・・・皆が言うのです。『隆元様が生きていたら何とかするのに。』と・・・・」
元就「ワシの方がネームバリューが上のはずではないか!?」
一同「あんたが三度のメシより謀略好きだから、一番信用無いっちゅうねん!」

『毛利隆元が死んだ』

たったこれだけの事なのに元就も生きているのに、世間では、思いも寄らない事が起こっていたのである

「毛利家に対する信用不安」 

財政を得意としている人ならわかるかも知れないが、『信用』が重要である。
財政基盤がしっかりしているから税金が入り、投資(戦国期は軍事)、
公共事業(石見銀山開発や中国との交易)が出来るのである。
そこに必要なのは財政を理解するトップとその信用である。
一気にそれが無くなった。そして毛利家には財政困難(信用崩壊)が来ていた。
金がなければ国人との交渉も戦費調達も調略も元就の老後の楽しみの謀略も何にも出来ない。
今までオヤジと他の兄弟が戦争を安心して出来たのも隆元のくれる「お金(予算)」の上で
やっていたのである。
武士の価値観では絶対にはかれなかった隆元の価値だが、世間一般の商人や国人は
隆元をこう見ていたのだ。

歩く信用手形(それもプラチナカード級の信用)=毛利隆元

その後毛利家は財政難に陥ったが、何とか立て直した。無理矢理でも何とかした。
よほど大変だったのだろう隆元死後に書かれた元就の手紙にはこう書いてあった。

「隆元が生きていた頃は心強かった(隆元候ツル時ハ世上ノオソレモスクナク候テ罷リ居リ候)」

ちなみにオヤジの元就は隆元が死んだとき三日三晩泣いたとか。
そりゃ泣くわな。
元就「隆元ぉぉぉぉぉぉ!誰がワシの隆元を殺したぁぁぁ!打ち出の小槌がいなくなったぁぁぁぁぁ!」




710 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/19(火) 18:03:14 ID:cIJ7CrBB
それにしてもなんで隆元にそれほどの力があったのか

と思ってしまうのもさえない地味キャラと言うイメージに毒されてるからなのかな

712 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/19(火) 18:47:44 ID:bCvD5d99
俺は隆元を過小評価していたようです

713 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/19(火) 18:51:14 ID:ORR5l38L
いつも親父から説教されてるせいでイジケちゃって、
「早く死んで楽になりたい」とか言ってたらしいけどな、降元さん。

714 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/19(火) 19:01:36 ID:JUT0ojx1
あの人たちにはついていけねーよとか我が身可愛い一般人達を影でフォローしてたんじゃないだろうか
ゴーイングマイウェイな人々と一般人の調整役として疲れ果てて楽になりたいと・・・

715 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/19(火) 19:06:37 ID:f6Fit6pX
隆元は書状と実際が、かなり別人格。

716 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/19(火) 19:09:58 ID:AHbW0ZFy
身内に宛てた手紙には普段他人には見せられない聞かせられない弱みやぼやきや
愚痴などが出てくるもんだ

717 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/19(火) 19:19:07 ID:03EWVm0U
>708-709うぃ、㌧クス

お兄ちゃんシリーズも、まとめスレかなりログが増えたなあ。
真田信之と(総領息子なのに地味な)お兄ちゃんシリーズ、
織田信忠や徳川秀忠と(先代が偉大すぎる)二代目シリーズで被ったり混ざって
「雑談」カテゴリーに入ってるのが多いが)
……あと長生きネタなw

>715
早々と陶晴賢との対決を覚悟完了して元就までその気にさせたり、
毛利大友の紛争で幕府の調停を突っぱねたりね。

いい話/悪い話スレに来るようになって、よく知らんかった隆元ネタたくさん読んだわ

718 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/19(火) 19:52:05 ID:pz6SPym7
隆元は平清盛の長男(こちらも結構な苦労人)に自分の姿を重ねていたらしいね。
偉大な親父を持った二代目ってのはいつの時代も…

719 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/19(火) 20:00:15 ID:YP56sxRS
南蛮人にすげぇと言われた小早川隆景の治政も、隆景は「いや私など兄には(ry」だもんな。
毛利家真のラスボスだったのだろう。

720 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/19(火) 20:15:51 ID:01mmRi2V
>南蛮人にすげぇと言われた小早川隆景の治政
kwsk

721 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/19(火) 20:51:55 ID:Po6rlctq
>>720
フロイスの評では

722 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/19(火) 21:02:03 ID:zkjG07/j
なんだフロイスか

723 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/19(火) 21:07:33 ID:vVPeLODU
隆元が死んだ時に「毛利はもうおしまいだ」
とうろたえまくったのは隆景だっけ

724 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/19(火) 21:23:16 ID:f6Fit6pX
>>723
そう。あの隆景が半狂乱になったらしい。

726 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/19(火) 21:33:45 ID:JUT0ojx1
地味に王者の風格が漂ってそうだな

727 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/19(火) 21:35:27 ID:11yUT6Te
元就の種のハズレ無し度はスゴイよな

728 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/19(火) 21:44:36 ID:Po6rlctq
>>722
がっかりすんなw

729 名前:人間七七四年[age] 投稿日:2009/05/19(火) 21:53:05 ID:FM4EK1Ux
毛利隆元が死んだときに一時期、毛利家の財政が悪化したのは事実で、
他の国人達との交渉も一気に難しくなったそうだ。
特に財政難はかなりひどかったようで、毛利元就が

「天下を狙わず家を残す事を第一にしろ」

という遺言を書いたのは、隆元が死んで財政が悪化した事で戦費調達が難しくなったため
何が何でも家を残す事を優先させざるを得なかったからとも言われている。

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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | 3jGhtufY

    725は「吉川元春の嫁取り・いい話」だと思います

  2. まとめ管理人 | URL | wZ.hFnaU

    直しておきました。
    ホントにご指摘ありがとうございますー。

  3. 人間七七四年 | URL | -

    つうか、大内氏の崩壊においても、かなりのウエイトを占めてると思うんだがなぁ
    多分かなりの部分で暗躍してるはず

  4. 人間七七四年 | URL | -

    ま、そんなとこ反省して大内義隆の供養に熱中したんだろうなぁ。

  5. 人間七七四年 | URL | kyBjvhlc

    ヤパーリ隆元は義隆の彼氏の一人だったんでしょうか?
    それとも逆に義隆にアッーされたのを恨んで(ry

  6. 人間七七四年 | URL | -

    衆道の相手に養女は娶らせないんじゃないですかねぇ
    感情的というわけでなく、道義的に問題が出てくると思われますし

  7. 人間七七四年 | URL | 4Ur43Rtw

    国人・商人たちに顔が広く、いざという時無理が利くレベルまで信用を得てるからこそ何でもかんでも出来た。何するにもまずはカネ!ということをオヤジと弟・義弟は身にしみたろう。
    「隆元様だからこそカネもヒトも無理してでも確保したけど!あの家はいっつも謀略ばっかでロクに信用つけてねぇ!だからもう貸さないし出さない!」の国人・商人たちの弁に返すセリフは無かろう…。

  8. 人間七七四年 | URL | uZ4ICUpk

    家の継承の危機って側面も有ったかなぁ
    所詮毛利は一代で爆発的に拡大した家だし
    いつ死ぬかわからん爺さん、よその家に養子に行った兄弟達まだ幼い孫
    毛利家の信用って意味じゃ隆元死亡時の不安は当然だよね

    隆元個人の信用も有ったんだろうけど、隆元の存在(働き盛りの有能な当主)が保障してた毛利家の信用も失われちゃったんだよね

  9. 人間七七四年 | URL | -

    まあ、時期的には最悪は脱してたでしょうし、それだけが幸いでしょうなぁ

    金儲けスキルは超一流の大内に行ってたくらいだし財の何たるかは一番心得たんではあるまいか。
    秀忠みたく親父亡き後も生き残ってれば、あれこれ見えてくる所があるんでしょうが
    平重盛よろしく、このタイプの死なれ方は評価が難しいやね。

  10. 人間七七四年 | URL | 73DAy5m2

    毛利隆元でぐぐったらこのページが2番めに来てたぞw

  11. 人間七七四年 | URL | -

    毛利隆元のツイッターは愚痴ばかり。

  12. 人間七七四年 | URL | -

    毛利嫡男の信用、山口人質時代に身につけた教養を元にした交渉術、そして猛々しい人柄か

  13. 人間七七四年 | URL | -

    毛利の財政を「何とか立て直した」とあるが、立て直ったのは尼子家を滅ぼして銀山収入を得たから。
    つまり隆元の財政手腕はひとりで石見銀山並……。

  14. 人間七七四年 | URL | -

    んん?たしか「銀山の収入は全て戦のために使うべき」とかいう話があったきがするが

  15. 人間七七四年 | URL | -

    隆元って大内家のノウハウをきっちり伝授されてたんでしょうね。
    衆道だけではなく。
    銀山収入がどれだけあっても博多商人、南蛮商人、中国商人相手に上手くかっぱがなくてはいけないわけですから。
    毛利の財政難は価格革命のせいで世界的に銀の価値が下落しからでもあるのですが、ドイツのフッガー家も崩壊してますので。

  16. 人間七七四年 | URL | qbIq4rIg

    単純に跡取りが死んで残されたのが高齢の前当主と若年の次期当主という事で将来性に疑問符がついただけのような気がするな
    今で言うと株価大暴落という感じか

  17. 人間七七四年 | URL | -

    大げさすぎ
    そこまで財政困難にはなっていないし
    まあ隆元がいなくなったことで一気に毛利家の屋台骨が不安定になったことは確かだけど

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