824 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/08/31(月) 10:26:11 ID:I3KpdjS3
異聞・兼続最期
かつて仙北の地を転戦した隠居や浪人たちが集まって世間話をした時、ある浪人が
疑問を漏らした。
「上杉家の直江山城は天下に知られた名臣だったのに、なぜ子孫も祭祀も絶えたのか?」
その問いに、かつて直江に仕えたという新田十助と名乗る浪人が答えた。
「・・・これは拙者の見た“夢”として聞いてほしいのだが・・・・・・」
上杉景勝は謙信に倣ったか、あまり女性に興味を示さず、長く世継ぎが生まれなかった。
これを嘆いた直江兼続は、京美人を男装させ、小姓として景勝に仕えさせた。
景勝も彼(?)を気に入ったが、関係を結ぶようになると、当然女性である事は露見した。
ひとまず彼女は景勝に暇を出され、兼続の庇護を受けたが、この時すでに景勝の子を
身ごもっており、男児を出産したので、景勝も彼女を側室に迎えた。
しかし、これを聞いた景勝の正室、菊姫は激怒した。
「実子がいなければ、諸大名から養子を取れば良い。であるのに、氏素性も分からぬ女が
生んだ子を、直江の謀で御家を継がせるとは!
その女、直江が討て!でなければ、直江こそがお家の敵ぞ!」
この事態に家中も動揺し、兼続に因果を含められた側室はあくまでも“景勝の小姓”として
腹を切って死んだ。
時が過ぎ、側室の忘れ形見は上杉定勝と名乗り、従四位下侍従に任官した。
正式に上杉家の世子となった定勝は、自分の実母がいない理由を旧臣に問い正した。
「・・・母上様は、直江が失い奉る。」
真実を知って激怒した定勝は、兼続を呼び出し「お前のせいで・・・!」と斬りつけた。
兼続は景勝の子の刃を甘んじて受け、果てた。
「・・・が、定勝様は怒り収まらず、直江家は断絶となった。拙者の見た“夢”は悪夢に過ぎ、
今まで誰にも語らなんだ・・・」
奥羽永慶軍記より。時系列がおかしいし、元ネタでも「浪人の見た夢(妄想)」とされてる
ニッチな話ですが、奇説でも一説は一説として。
825 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/08/31(月) 12:51:56 ID:vXc5jGBP
こわっそんな夢絶対見たくない
826 名前:人間七七四年[] 投稿日:2009/08/31(月) 13:31:59 ID:JY+DN8+N
やることはやったんだ
てか、やっぱり景勝しゃべってない。
827 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/08/31(月) 13:44:09 ID:TLlOVE7C
へぇ~・・・如何にも“異聞”って感じだな、微妙に怪談チックなのがよりそれっぽい
828 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/08/31(月) 13:55:18 ID:ru9OIsQw
自分で命令しておいて責任取らず、女を自決させるとか格好悪過ぎだろ。
本当にこんなだったらお家断絶されても文句言えんな。
829 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/08/31(月) 14:04:14 ID:HK4aalzW
事の真贋はともかく、蒲生氏郷の死は兼続による暗殺、って言う風説が流れたり、
どうも直江兼続は生きていた当時から死後もしばらくの間、世間には陰謀家的な見方を
されていたっぽい。
>>824の話も、「兼続ならやりかねない」ってイメージがあったからこそ生まれた逸話なんでしょうね。
830 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/08/31(月) 15:19:54 ID:+OQlyM5L
宇喜多直家
「直江山城殿我らが世界によう参られた。ささこちらへどうぞどうぞ」
異聞・兼続最期
かつて仙北の地を転戦した隠居や浪人たちが集まって世間話をした時、ある浪人が
疑問を漏らした。
「上杉家の直江山城は天下に知られた名臣だったのに、なぜ子孫も祭祀も絶えたのか?」
その問いに、かつて直江に仕えたという新田十助と名乗る浪人が答えた。
「・・・これは拙者の見た“夢”として聞いてほしいのだが・・・・・・」
上杉景勝は謙信に倣ったか、あまり女性に興味を示さず、長く世継ぎが生まれなかった。
これを嘆いた直江兼続は、京美人を男装させ、小姓として景勝に仕えさせた。
景勝も彼(?)を気に入ったが、関係を結ぶようになると、当然女性である事は露見した。
ひとまず彼女は景勝に暇を出され、兼続の庇護を受けたが、この時すでに景勝の子を
身ごもっており、男児を出産したので、景勝も彼女を側室に迎えた。
しかし、これを聞いた景勝の正室、菊姫は激怒した。
「実子がいなければ、諸大名から養子を取れば良い。であるのに、氏素性も分からぬ女が
生んだ子を、直江の謀で御家を継がせるとは!
その女、直江が討て!でなければ、直江こそがお家の敵ぞ!」
この事態に家中も動揺し、兼続に因果を含められた側室はあくまでも“景勝の小姓”として
腹を切って死んだ。
時が過ぎ、側室の忘れ形見は上杉定勝と名乗り、従四位下侍従に任官した。
正式に上杉家の世子となった定勝は、自分の実母がいない理由を旧臣に問い正した。
「・・・母上様は、直江が失い奉る。」
真実を知って激怒した定勝は、兼続を呼び出し「お前のせいで・・・!」と斬りつけた。
兼続は景勝の子の刃を甘んじて受け、果てた。
「・・・が、定勝様は怒り収まらず、直江家は断絶となった。拙者の見た“夢”は悪夢に過ぎ、
今まで誰にも語らなんだ・・・」
奥羽永慶軍記より。時系列がおかしいし、元ネタでも「浪人の見た夢(妄想)」とされてる
ニッチな話ですが、奇説でも一説は一説として。
825 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/08/31(月) 12:51:56 ID:vXc5jGBP
こわっそんな夢絶対見たくない
826 名前:人間七七四年[] 投稿日:2009/08/31(月) 13:31:59 ID:JY+DN8+N
やることはやったんだ
てか、やっぱり景勝しゃべってない。
827 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/08/31(月) 13:44:09 ID:TLlOVE7C
へぇ~・・・如何にも“異聞”って感じだな、微妙に怪談チックなのがよりそれっぽい
828 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/08/31(月) 13:55:18 ID:ru9OIsQw
自分で命令しておいて責任取らず、女を自決させるとか格好悪過ぎだろ。
本当にこんなだったらお家断絶されても文句言えんな。
829 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/08/31(月) 14:04:14 ID:HK4aalzW
事の真贋はともかく、蒲生氏郷の死は兼続による暗殺、って言う風説が流れたり、
どうも直江兼続は生きていた当時から死後もしばらくの間、世間には陰謀家的な見方を
されていたっぽい。
>>824の話も、「兼続ならやりかねない」ってイメージがあったからこそ生まれた逸話なんでしょうね。
830 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/08/31(月) 15:19:54 ID:+OQlyM5L
宇喜多直家
「直江山城殿我らが世界によう参られた。ささこちらへどうぞどうぞ」
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コメント
人間七七四年 | URL | -
子供も死にまくったんでもういいや的な感じだったんじゃねーかな。諦観というか。
上昇志向強い人だったとは思うけど、もう諦めちゃったんだろその辺は
まぁ義兄弟とかが重臣に名を連ねてるからそれで満足したのかもしんない
( 2009年11月11日 17:15 )
人間七七四年 | URL | -
とりあえず最後の宇喜多で吹いちまったんだがw
( 2011年11月05日 20:15 )
人間七七四年 | URL | -
この話のどのへんが時系列的におかしいのだろう?
たとえ多少の記憶違いがあっても本筋を伝えていると思わされるよ。
そもそも、上杉定勝の生母は景勝の側室(四辻氏)で、
四辻氏の実家の四辻家は西園寺家一門(羽林家)であり、この説の >京美人 とも一致する。
その四辻氏は実際、定勝を生んで100日後に亡くなっており、
菊姫(景勝の正室)が怒って直江兼続が殺した、という説とも親和性が高い。
また、定勝が赤ちゃんの頃から直江夫妻に育てられた史実も、菊姫の怒りが理由と考えると自然である。
そして、直江夫妻に四辻氏の最期を隠して育てられたら、定勝の怒りの程もまた自然の事である。
直江が60歳で没した時、景勝65歳(享年67歳)。嫡子である定勝は血気盛んな16歳。
( 2017年06月22日 17:15 )
人間七七四年 | URL | -
※3
菊姫:慶長9年(1604年)2月伏見にて逝去。
定勝:慶長9年5月米沢にて誕生。
これでも時系列はおかしくないの?
( 2017年06月23日 02:32 )
人間七七四年 | URL | -
※4 ありがとうございます。
全体として、直江兼続は藤原摂関家や平清盛の作戦を上杉家内で踏襲しようとした。
(嫡子の母を斡旋、嫡子の教育、による次世代トップへの影響力確保)というのが実情だと考えております。
その直江の作戦を阻止したい勢力の存在を、便宜上菊姫に置き換えたのが、
本スレ>>824(奥羽永慶軍記)の逸話なのかと思えました。
( 2017年06月26日 13:27 )
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