672 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/10/22(木) 23:22:49 ID:vJVe2Yzv
関ヶ原
岐阜城を落とした東軍はさらににしへと押し寄せる。
藤堂高虎家臣、藤堂玄蕃の部隊は、赤坂の町を占拠せんと呂久川にそって進み、
宮田と言う村に着いた。この宮田村、竹薮の中にあり、四方に堀を構えた要害であった。
そのためか、周辺の住民の多くも、この村に非難していたそうだ。
さて、ここに藤堂玄蕃がやってきた。
軍勢は村の入り口にとどめ、武者二名を村の中に入れ、尋ねた。
「敵の落人がここに逃げ込んではいないか!?もしいるようならすぐに出すのだ!」
村の老職達は武者の前に打ち揃い、「そのような者はここには来ておりません」と
弁明をする。ところがどうした事か、この時火にくべていた竹の節が割れて、
甲高い音を立てた
「パーン」
すわ!?鉄砲!?
「さてはこの村、敵に心を寄せてわれらに鉄砲を撃ちかけるか。
そのつもりならばかまわぬ、皆の者、撫で斬りにせよ!」
藤堂玄蕃の下知と共に、配下の者達は一斉に村に乱入、たちまち数十人を切り殺した。
この事態に、村の名主の嫡男、山田五兵衛、刀を放り投げ丸腰になって玄蕃の前に
土下座した。
「我々はあなた方に敵対した事はありません!どうか村の者達の命を助けてください。
助けていただければ、相応のご奉公いたします!」
それを聞いた玄蕃
「ならば、呂久川の瀬踏みをせよ」と命じる。
彼らに、渡河地点を探させたのだ。無論、瀬踏みの最中に、水に流されたり深みに嵌ったりして
溺れれば、それまでである。
五兵衛は先に立って川に入り、無事、わたりきった。
藤堂玄蕃の部隊はその跡を渡り川を越え、赤坂の町の占拠に成功した、とのことである。
とある、戦時の村のお話。
686 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/10/23(金) 17:36:36 ID:BVyihDQa
>>672
なんか、世界警察と中東の地元軍閥のやり取りを連想させるなあ
関ヶ原
岐阜城を落とした東軍はさらににしへと押し寄せる。
藤堂高虎家臣、藤堂玄蕃の部隊は、赤坂の町を占拠せんと呂久川にそって進み、
宮田と言う村に着いた。この宮田村、竹薮の中にあり、四方に堀を構えた要害であった。
そのためか、周辺の住民の多くも、この村に非難していたそうだ。
さて、ここに藤堂玄蕃がやってきた。
軍勢は村の入り口にとどめ、武者二名を村の中に入れ、尋ねた。
「敵の落人がここに逃げ込んではいないか!?もしいるようならすぐに出すのだ!」
村の老職達は武者の前に打ち揃い、「そのような者はここには来ておりません」と
弁明をする。ところがどうした事か、この時火にくべていた竹の節が割れて、
甲高い音を立てた
「パーン」
すわ!?鉄砲!?
「さてはこの村、敵に心を寄せてわれらに鉄砲を撃ちかけるか。
そのつもりならばかまわぬ、皆の者、撫で斬りにせよ!」
藤堂玄蕃の下知と共に、配下の者達は一斉に村に乱入、たちまち数十人を切り殺した。
この事態に、村の名主の嫡男、山田五兵衛、刀を放り投げ丸腰になって玄蕃の前に
土下座した。
「我々はあなた方に敵対した事はありません!どうか村の者達の命を助けてください。
助けていただければ、相応のご奉公いたします!」
それを聞いた玄蕃
「ならば、呂久川の瀬踏みをせよ」と命じる。
彼らに、渡河地点を探させたのだ。無論、瀬踏みの最中に、水に流されたり深みに嵌ったりして
溺れれば、それまでである。
五兵衛は先に立って川に入り、無事、わたりきった。
藤堂玄蕃の部隊はその跡を渡り川を越え、赤坂の町の占拠に成功した、とのことである。
とある、戦時の村のお話。
686 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/10/23(金) 17:36:36 ID:BVyihDQa
>>672
なんか、世界警察と中東の地元軍閥のやり取りを連想させるなあ
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コメント
人間七七四年 | URL | -
おお地元だ。
地元にもこんな逸話が有ったのか
今度他の逸話も探してみようかな
( 2009年10月30日 15:09 )
人間七七四年 | URL | IwZaysKE
この村に非難、じゃなくて避難ですね。念のため。
( 2019年05月06日 23:32 [Edit] )
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