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神子田正治の出奔

2010年01月14日 00:02

671 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/13(水) 02:44:10 ID:64mCZX0X
神子田正治の出奔

小牧長久手の戦いの時のことだ。
秀吉草創の頃からの配下であり羽柴四天王の一人とされ、竹中半兵衛よりその
後継を託されたとも言われる神子田正治は、尾張二重堀城より撤退の際、後勢が崩れたのを
知ってか知らずか、自分だけ先に引き上げた。
秀吉はこの事を非常に不審に思っていたところに、神子田が首を一つ携えてやって来た。

ともかくも秀吉、神子田に「今に始まったわけではないが、いつもながらの戦功見事である。」
と賞した。ところが神子田

「これを褒められるとは何事か!?」

秀吉にくってかかった

「あなたがこんな小事を褒めるようでは、人々は皆匹夫の働きに心を入れ、
大利の了見を失ってしまうでしょう!
こういう場合あなたは軍全体への影響を考え、私を一方的に叱り飛ばすべきなのです!」

秀吉はこれに激怒した
「お前のような輩が、そういう小事を勤めずして何を勤めると言うのか!?
分をわきまえず過言を言うこと甚だしいわ!」

神子田言い返す
「大利、小利を分ける事無く、ただ戦いに手を砕くことだけを功と言う者は暗将である!
あなたには謀り事が足りない!」

「お前は先に敗軍した上に、敵の攻勢を阻む努力もせず後勢を捨てて撤退したではないか!
そのような者に大軍の勝敗がどうして解ろうか!?
お前のような者を大臆病の至と呼ぶのだ!」

「あなたは目が暗く理非と言うものも知らない!誠に暗将と言うべき人だ!」

そう言い捨て、神子田は出奔した。


神子田はむしろ、秀吉の為に成る事を考えて行動していた事、これも確かであろう。
そして秀吉も又、古参である神子田に対して気を使っていた。
しかし本質的に二人は、人間として合わなかったのであろう。そしてついに、双方のその感情が
爆発してしまった。

そんな事を感じさせる話である。





672 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/13(水) 04:16:34 ID:BetKXrmN
そのあと帰参しなけりゃよかったのにね・・・

673 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/13(水) 04:39:21 ID:QDrLWf57
家康なら面倒くさい三河武士で耐性があるから大丈夫だっただろうけどな
秀吉に食って掛かっちゃダメだろ・・・

674 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/13(水) 05:48:59 ID:/l8L37/0
ドモンと東方不敗みたいだな  

676 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/13(水) 10:43:34 ID:+ZTsfTuk
神子田さんなんというバッドエンドフラグwwwww

ま、結局秀吉は上に直言するタイプが一番嫌いですからね。
黒田さんみたいにワンクッション置ければ命くらいは助けてもらえますがw

685 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/13(水) 13:40:53 ID:PSH7/UF2
>>676
案外三成はそういう神子田とかの行く末を見てたから
秀吉に上手く接していれたのかも。

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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    もし家康をキレさせたら…

    作左「神子田のような長年仕えた者をあのように出て行かせるなど見損ない申した!
    某も出奔いたし申す!」
    家康「待て待て待て!分かったから!あいつ許してやるから!」

  2. 人間七七四年 | URL | 6Q0aW8YQ

    三成もよく諫言してたらしいけど、なんか最後まで言い張る意地の強さが感じられないんだよなあ。
    秀吉はブチ切れたら損得わかんなくなるってことを想定していたんだろうか

  3. 人間七七四年 | URL | -

    うん、こういうキャラはやっぱ権現様向きだ。

    …最近思うんだがやっぱ家康って特異だと思う。わかりづらいけどあの3人の中でほんとは一番変な人なんじゃないだろうか。
    秀吉や(キレた)信長の反応の方がごく普通だと思うよ。

  4. 人間七七四年 | URL | -

    秀吉も信長も、聞き入れる度量はあるだろ。まぁ言い方次第だな。

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