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里村紹巴の連歌論

2010年01月27日 00:04

312 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/26(火) 16:11:22 ID:y1i15NtW
里村紹巴と言えば、戦国後期を代表する連歌師である。
その紹巴には、心前兼裁などといった、優れた門人が多かった。
彼らは皆、それまでに無いような奇句や作意を行い、聞く人の耳を驚かせたが、
その師匠の紹巴と言えば、彼らの句に比べると、その中に子細を含めているわけでもなく、
作意と言うべき所も無い、ただ素直なばかりで、人が『面白い!』と思うような所も無かった。

ある人がこの事を、思い切って紹巴自身に聞いてみたことがあった。
紹巴はこれに

「どんな事でもそうなんだけどね、風景の内、面白く奇妙な部分をとりわけ強調して
人の耳を驚かすと言うこと。これはね、技術が未熟なのを取り繕ってごまかす行為なんだよ。

そういう段階を超えると、奇妙と言うような所も、無理矢理に風景を強調するところも無く、
ただ平素そのままの姿ばかりになるんだ。

古歌に『田子の浦に 打出てみれば白たへの 富士の高嶺に雪は降りつつ』と言うものがあるな。

これには、何か強調した風情も無く、作意と言うべき所も無く、珍しい句や故事を入れ込んだりも
していない。にもかかわらずこの歌は、幽玄だ。

ここぞと言うべき風情は無いのに、無限の道理がこの歌の中に存在している。
人が通りいっぺんに聞けば、別にどれほどのことも感じないだろう。
だが、歌の上手が聞くほど、嘆美せざるを得ない所が出てくる。
歌に対する研究の浅いものでは、これを良く称える事は出来ないものさ。

連歌の沙汰も、歌道と同じく、結局はそこに極まれるんだ。
私もね、昔修行していた頃は、今心前兼裁が詠んでいるような句を好んで、
人の耳を驚かすことばかりやっていたものさ。

だけどね、今はそういう所は通り過ぎた。

だから未熟な人からすれば今の私の句は、耳に入らない事が多いだろうね。」
と、答えた。

歴史にその名を残した連歌の宗匠の、連歌論、芸術論である。





319 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/26(火) 17:49:38 ID:BUAOL7Cz
>>312
それ、スポーツにも通じるよね。
派手なプレーは実はファインプレーじゃなくて、実力が足りないから派手に見えるだけ。
本当の名手はは実はものすごく難易度が高いはずのことをこともなげにこなすって話。
(三遊間を抜けそうな打球を横っ飛びでとめるショートより正面でキャッチするショートのほうが巧い。)

320 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/26(火) 18:05:35 ID:q7cYHkZu
>>319
家康にも同じような話があるよな。
騎乗のまま通るのは難しい難路があって、
馬の名手の家康がどうするかと思ったら馬を降りて通ったって奴。
それを見ていた雑兵たちは馬鹿にしたけど、武将連中は唸ったってのも同じだよなあ。

素人と玄人では見る視点が違うよね。

321 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/26(火) 18:38:50 ID:Q3k/ipMn
>>319
あたってるようで微妙に外れてるような…
例えばNBAとかで後向きでダンクしたりするのは実力が足りないからじゃなく
むしろ実力がある人がやるファンサービスの一種だし
一概に派手なプレーは~とか言えないだろ

322 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/26(火) 18:42:56 ID:yAJ05kA0
政宗「武将たるもの、パフォーマンスで点数稼ごうとしちゃいけないよな」

323 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/26(火) 19:22:24 ID:4BZ312JO
>>320
馬で通りにくい所は馬で通らない
本物の名人だけが見せるすごみ…という話らしいがやっぱ拍子抜けするよねw

329 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/26(火) 21:25:14 ID:DE/no4ts
>>319
小坂ZONEを思い出した

341 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/27(水) 02:34:02 ID:sWhYbGoQ
>>319
(・◎・)は打球反応が異常に早くて難しい打球でも淡々と普通に捕球するのであまり印象に残らないのに対して、
某外野手はスタートは遅いが球際に強いので派手なプレーが多く印象が残りやすい

そんなもんなんだよな

356 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/27(水) 16:04:52 ID:rtbXo4DU
>>341
新庄なんかは内外から日本一の外野手と評価されたのに、
一般的にはそれ以外の部分(奇行的な意味で)しか印象持たれてないからねぇ。

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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    ただ、無理な事は必ず後になって襲ってくる。

    稲生の連投が寿命を縮めたようにね。
    スポーツ選手やエンタメで奇抜さを売りにしてる人に長寿は少ないと思う。

  2. 人間七七四年 | URL | -

    権藤、権藤、雨、権藤…

  3. 人間七七四年 | URL | -

    金やんも「ファインプレーをするようでは、まだ未熟だ。もっと足腰を鍛えろ」と言ってたな。

  4. 人間七七四年 | URL | -

    仏像も修行中のは装飾が多くて、解脱するとシンプルになる。

  5. 人間七七四年 | URL | -

    フリーザか

  6. 人間七七四年 | URL | -

    行き着くところまで行ったのが、中島敦「名人伝」ですな

  7. 人間七七四年 | URL | -

    イチローはダイビングしなくてもメジャー屈指の守備範囲
    これだけでもう語るに及ばずってやつだろう

  8. 人間七七四年 | URL | -

    >>322
    秀吉「おまえがいうな!」

  9. 人間七七四年 | URL | -

    勝負事は時にハッタリも有効だったりするからなぁ

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