364 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/27(水) 23:39:02 ID:G6vXNULi
佐竹義宣公が転封先の久保田にようやく城を築いた頃、
穴門橋前に浅原甚之丞という者が住んでいた。
ある日彼は同僚が緞子の半襟を掛けているのを見つけ、それを咎めた。
「おい、それ、規則違反だぞ!」
「んだよ、ありあわせの古いやつだからいいんだよ!」
些細な事から口論となり、二の丸にある安楽寺の前で本格的な大喧嘩。
松下門の坂道まで来たとき、とうとう甚之丞は同僚を殺してしまった。
さて、ここに異変に気付いた者がいる。
城主の佐竹義宣その人である。
たまたま御隅櫓に昼寝に来ていた彼は
血の付いた刀を引っさげて帰っていく甚之丞を発見。
幸い、すぐ向かいが渋江内膳政光の屋敷である。
大声には自信のある義宣公、事態を知らせようと内膳宅に向かって声を張り上げた。
「内膳!内膳! なー! いー! ぜー! んーーーー!!」
が、あいにく内膳は留守。代わりに梅津半衛門憲忠がいた。
内膳宅の向かいが半右衛門宅で、これまたたまたま馬の爪髪をこしらえに来ていたのである。
「え、なに?殿の声?一体どこから…って、櫓から!?どんだけでかい声出せるの!」
半右衛門は大急ぎで長刀を持って駆けつけ、自宅に戻っていた甚之丞をバッサリ。
飛び掛ってきた甚之丞の弟も同じくバッサリ。
二人の首を手に引きあげてきたそうである。
366 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/27(水) 23:50:02 ID:IXa0lZM7
>>364
むう、まさに家政婦ならぬ義宣様は(御隅櫓で)見た。
佐竹義宣公が転封先の久保田にようやく城を築いた頃、
穴門橋前に浅原甚之丞という者が住んでいた。
ある日彼は同僚が緞子の半襟を掛けているのを見つけ、それを咎めた。
「おい、それ、規則違反だぞ!」
「んだよ、ありあわせの古いやつだからいいんだよ!」
些細な事から口論となり、二の丸にある安楽寺の前で本格的な大喧嘩。
松下門の坂道まで来たとき、とうとう甚之丞は同僚を殺してしまった。
さて、ここに異変に気付いた者がいる。
城主の佐竹義宣その人である。
たまたま御隅櫓に昼寝に来ていた彼は
血の付いた刀を引っさげて帰っていく甚之丞を発見。
幸い、すぐ向かいが渋江内膳政光の屋敷である。
大声には自信のある義宣公、事態を知らせようと内膳宅に向かって声を張り上げた。
「内膳!内膳! なー! いー! ぜー! んーーーー!!」
が、あいにく内膳は留守。代わりに梅津半衛門憲忠がいた。
内膳宅の向かいが半右衛門宅で、これまたたまたま馬の爪髪をこしらえに来ていたのである。
「え、なに?殿の声?一体どこから…って、櫓から!?どんだけでかい声出せるの!」
半右衛門は大急ぎで長刀を持って駆けつけ、自宅に戻っていた甚之丞をバッサリ。
飛び掛ってきた甚之丞の弟も同じくバッサリ。
二人の首を手に引きあげてきたそうである。
366 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/27(水) 23:50:02 ID:IXa0lZM7
>>364
むう、まさに家政婦ならぬ義宣様は(御隅櫓で)見た。
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