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ある時、上杉謙信の許に早馬が届いた。

2010年02月16日 00:39

570 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/02/15(月) 13:37:11 ID:qUAf5gXk

ある時、上杉謙信の許に早馬が届いた。

「ウチの兄貴が武田信玄に寝返って謀反を企んでます!」

密告の主は上州高崎城主、和田兵衛大夫の弟、喜兵衛であった。

「私が手引きしますから、早速討伐の兵を出してください」

喜兵衛は以前、謙信の近習として使えていたので、謙信もその言葉を信用した。
すぐに少数ながら屈強の兵士を用意し、その時滞在していた上州厩橋城を出立する。

……しかし、高崎への道半ば、という所で一人の男が一行の前に転がり出てきた。
和田喜兵衛である。

「え、えぇっと……さっきの早馬……あれ、ボクの勘違いでして……しかも勘違いで早馬を出したコト、
兄貴にバレちゃったもんだから、城に居づらくなっちゃって……どうしましょう……?」

「知るかっ!!」

謙信、怒り狂って太刀を一閃! 喜兵衛の首を刎ねてしまう。
が、ココで終わらないのが上杉謙信。

「一度出陣したからには後には引けぬ!高崎城を落とすぞっ!」
「えぇぇぇぇぇっ!!」
「喜兵衛が勘違いしたからには、そーゆー気配があったに違いない! うん、そーだ、きっとそーなんだっ!
大体今から帰っても、謀反を疑ったとなれば兵衛大夫はどう思う! 気まずいじゃないか!
今日の所はとりあえず攻めよう! んでその後のコトはそれから考えよう!」

謙信は槍を持って真っ先に高崎城に殴り込み、付いてきた兵もそれに続けと雪崩込む。
たまらないのは和田兵衛大夫とその家臣だ。
誤解を解いて来い、と弟を城から叩き出した時点で、全ては終わったと思っていたのに、いきなり謙信自らの奇襲である。
一つ、二つと廓が落ち、残るは本丸のみ、となった頃……

「今日はこれくらいにしといたるわっ!!」

上杉謙信、城下町に火を放ってとっとと引き上げてしまったのだ。

「な、なんだったの……?」(゚Д゚)…ポカーン

辛うじて生き延びた和田兵衛大夫はその後、ホントに武田信玄の許に走ったのでした。

火のない所に無理矢理放火して、しかも中途半端に放置しちゃった謙信さんの悪い話。
……この人、こーゆー話読んでると鬼武蔵と大差ねぇよな。キッチリ息の根止めない分、鬼武蔵よりタチ悪ぃ様な気もするww




571 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/02/15(月) 13:49:24 ID:rdE9Teqe
俺が和田でも武田の下に走るわw

572 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/02/15(月) 13:55:12 ID:Dpzyk3lj
疑わしきは罰せよ

574 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/02/15(月) 14:30:55 ID:qJcNwdj7
和田さんのこの逸話、これで3バリエーション目だっけ?

575 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/02/15(月) 14:38:22 ID:dl6nFF40
>>570
http://s42masa71.ld.infoseek.co.jp/shiro/wada/txt-wada/narishige.htm
微妙に違うような

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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    当時の人でもよくわからん出来事だったんだろうなw
    それでいろいろ尾鰭がついて、話す人によって話が違うようになったとかかね?

  2. 人間七七四年 | URL | mMy2jr2s

    結局のトコ、密通してたのが嘘か本当かっていう、
    本人達しか分からない部分だからね。

  3. 人間七七四年 | URL | -

    こう言う話を読むと、謙信もかなり世間で美化されてるな?と思える。やっぱり大河とかだけでなく、こう言うの読むと楽しいわw

  4. 人間七七四年 | URL | -

    あ~これ前も思ったんだがこういうミスって当時じゃどれぐらいの責任だったんだろ?
    職場で言うなら無駄に社長動かしたってこと?
    これ一族揃って罰せられるぐらいのポカやらかしたって事なのか…
    謙信がそのまま攻めたのって引くに引けないとかじゃなくて直々に罰するってことかってオモテタ

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