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大イチョウは見ていた。

2010年03月13日 00:06

606 名前:人間七七四年[age] 投稿日:2010/03/11(木) 21:30:49 ID:Wmo5Y20C
大イチョウは見ていた。

平成22年3月10日午前4時50分鶴岡八幡宮・・・・・
ドーーーーーン!!!!
こま犬A『ヒー何だ?何が起こったんだ?いきなり木が倒れてきたぞ!』
こま犬B『相棒大丈夫か?ん?あわわわわわ・・・・・』
こま犬A『相棒よ、ナニ口あけて固まっているんだよ。確かに俺たちこま犬だけどな。』
舞台『アンタなんかどうでもいいわよ!ご・・・ご神木が倒れているわ。』

そう、樹齢1000年、神奈川県指定天然記念物の大イチョウがついに倒壊をしてしまったのだ。

大イチョウ『皆の衆大丈夫か?騒がせてすまんのう。とうとうこの日が来るとはのう。』
舞台『ご神木様・・・大丈夫ですか?と言ってもこのお姿では・・・』
大イチョウ『舞台よ。傷はなかったかのう。綺麗なお前さんに傷を付けては参拝者に申し訳ないからのう。』
舞台『特には・・・それに傷が付いても『寄付でたて直し』と言う手段もありますわ。それよりご神木様のほうが・・』
大イチョウ『建て直しか・・・ワシの若い頃は・・・・戦国時代はここも酷いものじゃった・・・』

戦国時代:鶴岡八幡宮
宮司「頼朝公以来、武家の崇拝を受けてきた八幡様もまわりの戦乱でコレでは・・・」
禰宜「頼りもヘチマもございません。建て直しどころか、草刈りすら難しい財政です。」

そう、ご多分に漏れず『武家の守り神』鶴岡八幡宮も荒れ果てていた。
関東管領は今や鎌倉におらず。戦国の関東波及により荒れ果ててしまったのだ。
つまり、皆さん忙しかったんですな。

大イチョウ『確かにペンペン草しか生えていないほどの荒れ放題だなこりゃ。
      鎌倉に幕府があったときは、25の僧坊を持ちたくさんの武士が参拝に来たのだが、
      新田義貞がせめてきてからだんだんと衰えてきたもんなぁ。あれ?立派な武士が
      こっちへ来るぞ?衣装の紋は・・・【三つウロコ】!北条家じゃないか!高時の時に
      みんな討ち死にしたと思ったんだが?赤橋か名越の生き残りでもいたのか?帰ってきたのか?』

北条氏綱「伊勢宗瑞の子、北条氏綱である。宮司はどこか?」
宮司「はい。私にございます。」
氏綱「ずいぶん荒れておるのう。武家の守り神である八幡様を荒れ果てさせるとは嘆かわしい。
   よろしい!私が社殿を寄進し、建て直そう!ワシの代から北条を名乗ったとは言え、
   相模国を収めた我が家が直さなければ面目が立たん!」
大イチョウ『な~んだ。北条家の名前と家紋を利用しただけか。そういえば、建て直してくれるといっていたな。』
氏綱「ちなみに当家は伊勢氏であった。平家つながりで先の北条氏とは遠縁でもある!」
大イチョウ『ス・・・スミマセン』


610 名前:人間七七四年[age] 投稿日:2010/03/11(木) 21:58:39 ID:Wmo5Y20C
こうして、氏綱の号令の下、鶴岡八幡宮再建工事が進められることになった。
もちろん、天下の北条氏である。下手なものを作れば日本全国に恥をさらすことにもなりかねない。

宮司「北条家もずいぶん材料や職人を集めたがよく金がもつなぁ。」
禰宜「たしかに、小田原は豊かなところになったと聞いてはいましたが・・・」

氏綱も時折やってきて視察をしていたようである。
氏綱「当家の面子がかかっているからな。予算が足らなくなったら小田原に報告せよ。」
担当者「はい。現状では材木の手配、職人の手配も滞ってはおりません。」
氏綱「ケチなことは考えるな。良い物を使うようにせよ。」
担当者「はい。」

大イチョウ『こんなににぎわうのは久しぶりだな。』

こうして、戦国時代の鶴岡八幡宮再建工事は天文元年(1532)より天文9年(1540)まで
8年あまりの歳月をかけて行われ、完成した。
ちなみに、秀吉がやってきたときに修理を家康に命じた時の絵図面がこれ。
http://www.hachimangu.or.jp/about/precious/c02_06.html
修理なので、そんなに違わないと思う。

こうして、再建工事は終了した。
氏綱「これで、面目も保てよう。これだけデカイものを独力で作ったのだから、
   関東の連中も我が北条家に従うだろうて。それから宮司よ。困ったことがあったら
   小田原に報告してくれ。すぐに必要なものは用立てよう。」
宮司「ありがとうございますぅぅぅぅぅ。」
氏綱「それから、この刀、奉納する。
  (http://www.hachimangu.or.jp/about/precious/c02_05.html)」
大イチョウ『あ~、まぁ、理由なんてそんなものでしょうね。でも綺麗になった。』

平成22年鶴岡八幡宮
大イチョウ『後北条家はもういないが、あの時はうれしかったものだ。なんといっても
      全部建て替えたのだから。徳川家斉の時の建て替えよりも条件が悪かったのじゃよ。』
舞台『そんなことが・・・』
大イチョウ『ところでワシはどうなるのか?イチョウの木って何に使われるものかのう。』
舞台『まな板とかに使われると聞いたことが、でも、標本になるか裁断されてお守りに
   使われるかも知れないですわ。』
大イチョウ『まな板か、鎌倉には料理店が多いからなぁ。標本で宝物館や市役所で過ごすのも悪くはないが、
      お守りで神社の営業の足しになるのもいいじゃろう、だが、商売繁盛は無理じゃな。』
舞台『?』

大イチョウ『「倒れた」では、シャレにもならんよ。』

みなさん、大イチョウを忘れんでください。



611 名前:人間七七四年[age] 投稿日:2010/03/11(木) 22:05:03 ID:Wmo5Y20C
>>606>>610をかいたものです。
いちおう、舞台は女性としてみてください。
今までと切り口を変えてみました。
ところでどうするんでしょうね、大イチョウ。
デカイだけに・・・・・





612 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/03/11(木) 22:06:33 ID:NBu00oDq

こういう行為って周辺大名や国人にどの程度効果があったのかなぁ?

614 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/03/11(木) 22:18:52 ID:BafoJxF3
昨夏に見てきたよ大銀杏。舞台では結婚式が執り行われてたw
まあ傾斜地に立って今まで無事だったのが不思議なのかもな。
現宮司の評判が…とか、デスブログ…とか、フラグらしきものもあるけど。

617 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/03/11(木) 23:46:45 ID:pUkEAmJI
>>611
再生出来ないかと試みている。(難しいっぽい
あと、若木が出てくるのを期待して根っこを保存。
更に枝からも若木を育てるそうな。

http://www.asahi.com/national/update/0311/TKY201003110492.html

618 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/03/12(金) 01:01:31 ID:WtHcF13t
根っこまだ残してるんだ…
樹齢何百年~って樹は日本全国に珍しくないんだろうけど
歴史上の出来事と密接な関係のある樹はそんなに数がある訳でもないし
折れたと聞いた時はなんと勿体ないと思ったんで根っこだけでも残ってて嬉しいわ

しかしかえすがえすも惜しいなあ…
樹は自分の周囲環境の情報を完璧に保持してる、なんて話もあるから
もっと科学が進んで情報引き出せるようになったら歴史の証言者になれたかもしらんのにとか妄想してしまう

619 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/03/12(金) 04:49:32 ID:KaJ7EOgh
前にテレビで太閤桜の遺伝子を元に作ったクローン太閤桜を
歳をとって枯れ出した桜の代わりに植えて後世に残すって計画がやってたけど
大銀杏もクローン大銀杏を境内のどっかに植えるとかするかもしれん
まあそれなりに様になるのに数百年もかかるだろうが

620 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/03/12(金) 05:35:50 ID:I0W/0C/a
>>618
ひょっとしたら年輪の間に実朝公の血痕がついてたりせんかなー…… と妄想したことはありまふ

621 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/03/12(金) 06:32:27 ID:hEWyB2pg
実朝公のクローン量産?

622 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/03/12(金) 09:52:24 ID:SV4dZlrh
>>610
尼子経久なら、松明用の焚き木にして贈り物にするな。

623 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/03/12(金) 10:04:01 ID:S79dd8En
この銀杏、研究すれば年輪から戦国の世の気省が解るんじゃないか?
当時は寒くて初夏に雪が降ったっていうし。

624 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/03/12(金) 12:28:29 ID:nTyYy7FT
>>620
根っこの下から首が出てきたりして、なんて妄想したことはあるな

吾妻鏡には銀杏の陰に公暁が隠れてたなんて書いてなかった気がするけど
戦国時代末期にはもうこの銀杏も観光名所だったんだろうな
前田の家臣が鎌倉見物に行っちゃったなんていう話もあったし
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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    とりあえず、淡墨桜をみならってガンガレ、大イチョウ。

  2. 人間七七四年 | URL | -

    数時間前に見てきた。>倒れた大銀杏


    鎌倉宮の禰宜さんが、「植え直しはあっても、歴史は簡単には作れない」と嘆いてたな。


    俺たちがちゃんと覚えておかなきゃな。

  3. 御神楽 | URL | dvUYBDnY

     虚しい…諸行無常、歴史の流れを感じるなぁ…

  4. 人間七七四年 | URL | RZ4X6psw

    折れた大木と言えば。
    肥後阿蘇は国造神社に、樹齢2000年以上ともいう大杉の神木があった(手野の大杉)。
    国の天然記念物に認定されていたが、平成3年の台風で折れてしまい、結局枯死。
    この大木、根本部分はしっかり保存されてるので、鶴岡八幡宮の神木もこんな扱いになるのでは。

  5. 人間七七四年 | URL | -

    形あるものはいつか消えるってわかってても悲しいな

  6. 人間七七四年 | URL | mQop/nM.

    くぎゅう隠れの大銀杏、とトンでもない聞き間違いしてもうた。

    ガチで武家政権の成立以来、鎌倉に生きていた歴史遺産になんという失礼なことをorz

  7. 名無しさん@お腹いっぱい。 | URL | -

    この間宇都宮いったら空襲にも耐えた銀杏とかで
    隣のビルと同じくらいの高さのバカでかいのがあったが
    あれは樹齢400年だったな

  8. 人間七七四年 | URL | -

     かなり前に室生寺の五重塔が台風でぶっ倒れたヒノキに潰されかかったが、
    そのヒノキが樹齢400年くらい、五重塔は建立からほぼ1000年。
     自然もツオいかも知らんが、人智も負けていないと思った。

  9. 人間七七四年 | URL | -

    平野長泰って確か北条の末裔だよな?

  10. 人間七七四年 | URL | -

    早朝の誰もいないときに、参道から反対側に倒れた大銀杏。
    倒れる時まで人々を守ってくれたんだろう。
    若木が根付くといいですね。

  11. 人間七七四年 | URL | LmMdU2V.

    執権北条氏の末裔を名乗ってるところはいくつかあるようで、幕末の志士、横井小楠が有名ですね。
    何しろ別名が「北条平四郎時存(ほうじょうへいしろうときあり)」って、通字の「時」まで入ってる。
    平野権平も横井氏の末裔ということらしいけど、こっちは親父が学者公家の清原宣賢の子だという説もあって、純粋な子孫でない可能性も高い(まぁ昔の系図がどこまで信用できるかはじめからアレな話だけどw)とか。

    後北条氏の子孫なら一応今でも続いてますな。
    途中まーくんの子孫が養子に入ったり、某教団の幹部が出たりとかしてるけどw

  12. 人間七七四年 | URL | mQop/nM.

    ちょっとだけ良いニュース。この銀杏、「気象条件が良ければ90%の可能性で根付く」だそうです。

    ttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100314-00000005-kana-l14

    良かったねー。

  13. 人間七七四年 | URL | -

    おおー良かった良かった

  14. 人間七七四年 | URL | -

    自分の町には前九年の役の天喜四年(1056年)
    八幡太郎義家が安倍貞任の敗走軍を追って
    この地にさしかかって休息したとき、
    持っていた銀杏の鞭(むち)を逆さに地にさし、
    そのまま忘れていったものが根をはり、
    今日に至ったって大イチョウがある。
    あれも凄く大きいが、こっちのイチョウよりはちょっと年下なんだな。
    樹齢1000年って改めて考えると凄いわ・・・

  15. 人間七七四年 | URL | -

    この大銀杏、新芽が出てきたようですね。
    このまま育ってくれるとよいですな。

  16. 人間七七四年 | URL | -

    この間見てきたら青い葉がもさもさ出てたよ。
    新しく植えられたっぽい若木からも、元の木らしき大きな切り株からも。
    生命力すごいなあ。

  17. 人間七七四年 | URL | -

    >>16
    武士の魂は死んでないですね!
    おめでたい話だ

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