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石田三成の忍城攻めと大筒の弾道

2010年03月31日 00:06

148 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/03/30(火) 13:48:44 ID:FJTmIQa9
ラスボス秀吉の関東仕置きの際。
圧倒的な兵力で武州忍城を囲んだ石田三成。
しかし、大勢で同時に攻撃出来ぬよう考え抜かれた忍城の縄張りに、大軍の利を活かせず、逆に夜襲で損
害を受けたり、三成自身が槍で追い掛け回されたりと、水攻めを始める前だというのに早くもフルボッコ
風味。

何とか挽回を狙う三成は大筒を牽かせ、城内に向けて撃たせた。
弾は木立に着弾、火の手があがる。
「よっしゃOK! 皆の者、城に火の手が上がったぞ! 今が好機だ攻め寄せろ!」

一方城内。
「ありゃ、下忍の薬師堂の方角か?」
「はっ。薬師堂から金剛院に延焼との事です」
成田配下の老将、本庄越前守(越後の人とは別人)ニヤリと笑う。
「大規模な攻撃があるぞ。伏兵でも備えておくか」
何故、寺が燃えたら攻撃があるのか。仏の守りが薄くなるから?
「阿呆。ワシらは火の手の方角だけでどこが燃えたか判る。だが上方軍がどうやってそれを判ろうという
のだ。今頃敵陣では、城に火の手が上がったから攻め時だ、などと言っているに違いない」

さすが爺さん。バッチリの読みです。
が、この事実に上方軍でも気付いた者がいた。
「……殿? 燃えてるのって、びっみょ~に城の方角とずれてません?」
三成の部下、川瀬左衛門であった。
実は上方軍、忍城の前には岩槻城や館林城を落としており、その降兵も参加していた。忍城の情報は持っ
ていたのである。
「ん? まぁ、そりゃ本丸にドンピシャってワケにゃ行かんだろ。でも櫓の一つでも落ちてりゃ、それなり
に慌ててるって。チャンスチャンス!」
聞く耳を持たない三成、全軍に攻撃命令を下した。
全軍の采配を振るう三成に代わって攻撃部隊を率いる川瀬、ワザとゆっくり進み、城内の様子を探っていた。

上方軍でこの攻撃命令に慌てた人物がもう一人いた。
長束正家である。
長束隊の陣取った場所からは、ハッキリと見えたのだ。大筒の着弾点が。
燃えてるのは城じゃない。城外の寺だ。
大急ぎで三成の許へと伝令を走らせる。

しかしこの伝令、一歩遅かった。
本庄越前指揮する迎撃部隊によって上方軍は大損害を出して後退するハメになる。
無事だったのは長束隊を初めとする着弾点をハッキリ見ることの出来た部隊と、川瀬の機転で攻撃を控え
ていた石田隊のみであった。

主君の失敗をフォローして手勢には損害無しとした川瀬左衛門のいい話? いや、他の部隊には多大な被
害が出てるって話だしなぁ。(^^;
老巧の本庄越前の機を見るに敏ないい話でもあるし、こちらに投下しとくか。




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コメント

  1. | |

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  2. 人間七七四年 | URL | mQop/nM.

    水責め以外でも失敗してるんですね。やはり戦下手なのは変わりないのかな?

  3. 人間七七四年 | URL | Aszvn8R.

    あんま無理矢理なフォローはしたくないけど逸話の出典元にもよるからなぁ

  4. 投稿した人 | URL | -

    出典は「成田記」です。
    「三成は心がねじれて嫉妬深く、功をなそうとして味方の害を成し」なんて書かれてるモンですから、ある程度割り引いた方がいいかも。

    でもこの逸話、大筒の弾は「大谷吉継の陣」に着弾し、死傷者続出、なんてヴァージョンも併記されています。
    「流石にそりゃないわ」「地元の言い伝えと合わせて考えると薬師堂を焼いたのが正解」としていますので、著者はまだ客観的に逸話を見ようと努力はしているようです。

  5. 人間七七四年 | URL | mQop/nM.

    なんにせよ、根本的には(現場を見てもいねえのに)無理攻めを強要したラスボスのせいだからなあ……

    渡辺勘兵衛の話もあるし、当主が降伏(や内応)した後も果敢に抵抗する城代……なんて「あっぱれ忠義の士よ!」かなんか褒めちぎっておけばいいのに

  6. 人間七七四年 | URL | -

    まあ史料云々を言いだしたら
    そもそも忍城の水攻めそのものが無かったって説もあるし
    (現に当時の史料に水攻めを「やった」とする史料は無い)
    逸話は逸話、って事で割り切って考えればええんちゃうかな

    まあもし仮に水攻めなかったら
    「秀吉の水攻めゴリ押しのせいで忍城攻めは失敗した。だから三成は戦下手じゃない」
    っていう最近よく見る論も綺麗に崩壊するんだけどさ

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