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南部老臣の奮戦

2010年05月28日 00:00

北信愛   
311 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/05/27(木) 20:43:50 ID:x7m83FIY
南部老臣の奮戦

関ヶ原合戦の時、南部家の重臣北信愛(松斎)は、上杉責めに出陣した南部利直の留守を預かっていた。
彼のいた花巻城(鳥谷ヶ崎城)は伊達との国境にあり、
奥州仕置によって没落した諸豪族がいまだ影響力を持つ地域だった。
南部信直とその息子利直はこの地を重視し、北信愛を城代として八〇〇〇石をもって封じたのだ。

そのかつての旧領に返り咲かんとしていたのは、隣国の伊達政宗に仕えていた和賀氏の遺児和賀忠親。
彼は伊達正宗から白石宗直・母帯越中を通じて武器や物資のみならず兵士まで融通してもらっており、
利直の留守を狙って決起、一揆勢・伊達勢により南部領の各城へ攻撃が行われた。
信愛は各方面で起こった一揆を制圧する為に自らの兵を増援に送る。
それこそが一揆勢の狙いだった。

「いまぞ好機!」

和賀忠親は夜を待って、手薄になった花巻城を急襲した。

この時花巻城にいたのは御年77歳、眼盲を患った北信愛を加えてもわずか十数名。
それに対して敵の数は和賀忠親を大将として稗貫旧臣や農民も加わり約千。
だが信愛も歴戦の武将、知らせを受けると素早く城内を固め、兵のみならず
城下の住人、女・老人まで総動員して防戦にあたる。
だが多勢に無勢、三の丸、二の丸は次々に破られ、ついに本丸に追い詰められてしまう。

「敵はもはや本丸近くまで攻め入ってきております!」

信愛は慌てず騒がず、落ち着いた様子で武具を着ると、ふたりの女中に命じて、
二丁の鉄砲に次々に火薬を入れさせ、本丸から空鉄砲を次々に撃つ! その絶え間ない音は、
まるで二〇挺のつるべ打ちのように聞こえた。
それを聞いた部下の熊谷藤四郎が、その意図を読めずにやってきて問うた。
「こんな時になんで空砲撃ってるんですか?! 敵をひとりでも討ってこそ味方の助けになるでしょうに」

「わかっとらんな、相手に応じて手段も変えるものだ。
 寄せ手は大概地下人だ、命を捨ててまで駆けてはこんよ。
 大勢を無勢で防ぐには、味方を大勢に見せかけ、さらに敵はひとりも討っちゃいかん。
 ひとりでも殺したりケガをさせたら、連中は興奮して遮二無二に突っ込んでくる。そしたらこっちは落城だ。
 こうして時間を稼げば、じき救援が来る。ひたすら鉄砲で防げ」

その言葉通り、一揆勢は絶え間ない発砲音にたじろぎ、
まだ相当数の兵が残っていると思ってか、足を止めてしまう。
そして一揆勢が攻めあぐねている内に夜明けとなり、報を受けた近傍の南部勢が到着、一揆勢は南へ後退する。
態勢を立て直した南部勢は追いすがり、岩田堂にて激突、これを撃破し、一揆勢は岩崎城方面へと撤退した。
南部の老臣はったりで城を守りきる、の話。


ちなみに、花巻城を守った兵士のひとりに葛西旧臣だった新渡戸伝助という者が居る。
後の新渡戸稲造のご先祖さんである。




313 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/05/27(木) 21:32:47 ID:vcACwl9J
>>311
さすが南部のドロドロ時代を治めた人は格が違ったか…

316 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/05/27(木) 23:31:19 ID:VDgj71J9
>>311
二丁の鉄砲を絶え間なく連射したら
ものの数分で銃身が焼け付いて、手で持てなくなると思うんだけど・・・

まあ、実際撃退してるのは確かなんだよねぇ・・・

317 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/05/27(木) 23:36:01 ID:r7w6ad2y
>>316
ゴルゴでその解決法があったな、濡らしたウエスで冷却するという。
これなら当時でも十分可能なやり方だって。
318 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/05/27(木) 23:50:37 ID:T5gxWwQl
>>311
この前年に利直の父の信直が死んで、北さんもいい年だったから隠居しようとしたけど、
利直にものすごい勢いで反対されたんだよね。
南部藩主は北さんにべったりだな

319 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/05/28(金) 00:00:26 ID:8mhUH3LO
>>317
うん、そりゃ銃身を水に突っ込んで冷やす等工夫が行われたのは知ってるけど
絶え間なく連射してたら冷却する暇もないからどうしたのかな、っていう意味だよ。
不思議だね。

320 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/05/28(金) 00:16:23 ID:hgRq0gC6
>>319
二丁をかわるがわるってことじゃ?
連射の感覚も当時と今じゃ違うのかもよ

321 名前:人間七七四年[] 投稿日:2010/05/28(金) 01:59:45 ID:K7O9GsWA
音さえ出れば良いのなら、何とでも成るのでは?

322 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/05/28(金) 02:57:53 ID:CE6REMo9
それでも稲富さんなら・・・
稲富さんならきっと何とかしてくれる・・

323 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/05/28(金) 04:44:49 ID:MJwBxB9j
空鉄砲なら鉛玉は使わないので 紙の弾を入れる事になる
鉛玉を詰めるよりはスピードが速くなるだろうが準備に30秒以上掛かるだろう
十分冷却の時間は在ると思う

それに鉛玉と違って紙の弾は発射時の摩擦熱は出ない
(銃身が加熱するのは もっぱら発射時の弾による摩擦熱)

324 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/05/28(金) 06:58:56 ID:o/WLjiJe
火薬の量も少なくてすみそうだしね

325 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/05/28(金) 09:05:36 ID:++rDOfO8
紙の弾入れる必要あるの?
適当に火薬突っ込んで着火させれば音は出るんじゃね?
よく知らんけど

326 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/05/28(金) 09:32:10 ID:Z45MadXo
きっと声の大きいヤツが、弾ごめしてる間は
「ばーーん!!!」「ばーーん!!」
って叫んでたんだよ。
空砲と混じったらわかんないって。

327 名前:人間七七四年[] 投稿日:2010/05/28(金) 10:39:32 ID:Iz3yBX/O
どうでもいいはなしばかりだな

328 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/05/28(金) 11:27:39 ID:LpO+Z3Ku
だがそれが(ry

329 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/05/28(金) 11:28:31 ID:2MsXPUiy
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330 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/05/28(金) 13:05:29 ID:I3g9Wj40
>>311
一方、もがみんは援軍が来ず甥っ子が寄越した軍勢も見ているだけで
長谷堂城が落城寸前になっていた

331 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/05/28(金) 13:12:04 ID:3arLuENo
>>322
その人本番に著しく弱いからw

352 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/05/29(土) 18:04:06 ID:E9H8LoqL
>325
黒色火薬はしっかり突き固めないと
爆発まで行かないんよ(激しく燃焼はするけど)
そのために紙で栓をして突き固める必要がある
カンシャク玉と線香花火の違いと言えば判りいいかしらん?

353 名前:人間七七四年[] 投稿日:2010/05/29(土) 20:16:23 ID:E7iTQ9i/
もう早合のあった時期だろうし、空砲用(信号用)の
早合くらいあるでしょ。
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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    時代は違うが、戊辰戦争のとき北海道で土方隊は連射しまくった銃を、桶に汲んだ水で冷やしたと聞くぞ。

  2. 人間七七四年 | URL | -

    機関銃の伝統的冷却法に小便をかけるというのが。
    戦場でいちばん調達しやすい水分ってーと……

  3. 人間七七四年 | URL | -

    戦ってのは始まる前は頻りに尿意を催すもんだが、一旦始まるとピタリと止んで一滴も出やしねぇもんだ
    マンガでそう言ってた

  4. 人間七七四年 | URL | -

    >>316 逸話へのツッコミが中途半端です><
    こんな程度なら黙っとけばいいと思います><

  5. 人間七七四年 | URL | -

    今と違って冷却装置の無い鉄砲。一応こう言う銃身の冷却の解決策の一つに、濡れ布を被せると言う至極シンプルなのが有る。これなら当時でも可能だろうな。

  6. 人間七七四年 | URL | -

    銃身の加熱って、火薬の熱じゃなくて弾丸が通り抜ける時の摩擦熱でしょ。
    空砲なら熱が篭もるのは火薬詰めとくとこだけで済む。

    そこまで考えて空砲の指示出してるなら爺さんすげえ。

  7. 人間七七四年 | URL | -

    火縄銃の場合、弾入れなくても砲内部に火薬入れないと空砲は撃てないのですかね?撃てるのなら熱の問題は略解決なんだけど?

  8. 人間七七四年 | URL | -

    よりによって信愛さんが守ってたか…
    和賀忠親ってのはとことん運のない男だな。

  9. 人間七七四年 | URL | -

    ※7
    ちょっと言ってる意味がよく分からない…

  10. 人間七七四年 | URL | -

    >>7
    空撃ちでも音だけ鳴るように、ってことでしょ?
    そういう事態は想定されてないし、技術もないんじゃないかな

    爆竹でも使わん限り無理だと思う

  11. 人間七七四年 | URL | -

    >>7
    火薬を入れなかったら引き金を引いても「カチッ……」で終わると思う。
    火薬を入れるから爆発と共に轟音がするんであって、敵への威嚇にもなるんでしょ。
    で、皆さんが言ってるのは「火薬の燃焼」+「弾丸の摩擦」で加熱するのを、弾丸を入れないコトによって加熱の軽減を図るのだ、と言うこと。

    まぁ、摩擦熱だなんだと言う理屈が知られていなかったであろう時代に、経験だけでこーゆーコトをやってのけたのはすげぇよな、戦国のキタさん。

  12. 人間七七四年 | URL | -

    下向けると弾が落ちてくる、
    それが火繩銃。
    現代銃と比べると弾の摩擦熱は推して知るべし。

  13. 人間七七四年 | URL | wZ.hFnaU

    ※12
    >下向けると弾が落ちてくる、
    落ちない。火縄銃は弾と火薬を「突き固める」ので、下に向けるどころか
    少々振り回しても弾は外にでない。
    普通に真下に向かって射撃もできるし、現在残っている城郭でも
    そういう使用法を前提とした防御施設がある。

  14. 人間七七四年 | URL | -

    落ちるよ。

  15. 人間七七四年 | URL | -

    北さんの生涯を見てるとこれを思い出す。
    信愛「信直様が死んだので隠居したいんですが…」
    利直「父さんは28年も面倒みてくれていたのに
    (ry」

  16. 黙示録774年 | URL | -

    先込銃の場合、弾丸を布切れか紙、あるいはその辺の葉っぱに包んで装填するから、筒先を下に向けようが振り回そうが、基本的に弾丸がこぼれたりしない(これは昔の大砲も一緒)。
    いくら昔の人でもそこまでバカじゃない。

  17. 人間七七四年 | URL | -

    馬の蹄の音より大きな爆音がしたら、騎馬隊の人はたいへんだっただろうね
    自分乗馬やってるからわかるけど、遠くの工事や車の音だけでも
    キーってなっちゃって、人間の命令どころじゃなくなっちゃう馬いるもん
    まして昔の軍馬って気性が荒い馬が優秀だとされて選ばれてたんでしょ?
    そりゃ最強騎馬隊(笑)も形無しになっちゃうわ

  18. 人間七七四年 | URL | -

    >>17
    当然慣らされてる
    というか今でもアフガン辺りでは騎乗しながら自動小銃ぶっ放してたりするらしい

  19. 人間七七四年 | URL | -

    昔の城では篭城した時に鉄砲の音が響かない場所に
    馬小屋・馬場を作るなど、涙ぐましい努力をしていたようだ。
    馬を『慣らす』のは相当難しい。

  20. 人間七七四年 | URL | -

    アフガンの馬強いwアラブ系は勇敢な馬が多いイメージだけど・・・
    そういえば、まーくんも大坂で騎馬鉄砲やったらしいし、日本の馬でも訓練は可能なんだろうね

  21. 人間七七四年 | URL | -

    騎馬鉄砲隊の活躍は与太話

  22. 人間七七四年 | URL | -

    7ですが、自分の説明が言葉足りんかったです、スマソ。
    そして質問に答えて頂き感謝です。

  23. 人間七七四年 | URL | -

    投稿した者ですが、ミスがひとつ。
    最後のほう『岩谷堂にて激突~』とありますが、正しくは『岩田堂にて』です。
    岩田堂は現北上市成田。岩谷堂は現奥州市江刺です。
    失礼しました。

  24. まとめ管理人 | URL | -

    Re: タイトルなし

    > 投稿した者ですが
    修正しておきましたー

  25. 人間七七四年 | URL | -

    実際のところ、火縄銃は発射後に火皿から息を吹きかけて銃口へ残った火の粉と熱い空気を拭き出し、あとは濡れ布を先に付けた鉄棒を1回往復させるだけで清掃と冷却(&乾燥)は済むみたい。

    そもそも残った火の粉や熱(800℃くらい)では次に銃口から火薬を込めたところで発火はしないらしい。あくまでも冷却は銃身の歪みを防ぐため…と某モデルガン屋の社長が言ってたね。

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