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左甚五郎その5:「つなぎの龍」

2010年06月20日 00:01

473 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/06/19(土) 18:01:14 ID:fASr5E8P
現在の埼玉県秩父市に奈倉という地域がある。
ここに大層立派な龍の彫刻があった。

徳川家康によって秩父神社が再建された際、奈倉地区の住人達はお祝いとしてその
龍の彫刻を秩父神社に奉納。神社でも立派な贈り物を喜び、本殿に飾るコトにした。

が、この龍の彫刻が神社に飾られるようになってから、秩父の街に異変が起こる。
秩父神社近くの沼で、夜な夜な龍神が暴れ回り、沼の付近では畑や家畜に大きな被
害が出ていたのだ。
そして龍神が暴れた翌朝、神社の掃除をしていると、必ず例の龍の彫刻の下に大き
な水溜りが出来ていたという。

「この彫刻は明らかにおかしいぞ」
秩父神社では遅まきながらもこの彫刻の由緒について調べ始めた。

すると、超有名な名工が手掛けた傑作だと言うコトが判明する。
だが、同時にその「超有名な名工」、別の意味で有名な「とある問題」がある人物
であった。
そう、彫った龍神が動く確率、限りなく100%に近い男、左甚五郎である。

実は奈倉の村でも同じように田畑を荒らされ、ほとほと困っていた為に秩父神社に
押し付けた、というのが真相だったのだ。

「や、やられた……!」

秩父の住人は頭を抱えるが、奉納され、本殿に安置された彫刻を「やっぱり要らな
い、返す」と言う訳には行かない。
本殿を飾るには見栄えが悪くなってしまうが、背に腹は返られない。宮司は鉄の鎖
で龍の彫刻をグルグル巻きにしてしまった。

それ以来、龍の被害はなくなったという。
現在でも龍は秩父神社に「つなぎの龍」として存在している。


同様に夜な夜な寺を抜け出して付近を荒らす左甚五郎作の龍は滋賀県の三井寺(園
城寺)にも存在している。
コチラは甚五郎本人が処置をした為か、秩父神社よりも容赦がない。
そう、龍の目に釘を打ち込んで動けないようにしてしまったのである。
こちらの龍も三井寺に現存している。




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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    僕の心の龍も留めて下さい

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