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新納忠元、敵に米を

2010年10月24日 00:00

850 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/22(金) 23:10:39 ID:OmUoIH4p
豊臣秀吉による九州征伐の時のことである。
細川忠興と蒲生氏郷の軍は、新納忠元の籠る大隅大口城を攻めていた。

ところでこの九州征伐、兵糧不足の話がそこらかしこに出てくるのだが、この大口城攻めも例外ではなく、
攻め手の豊臣軍は甚だしい兵糧不足に陥り、細川忠興すら一両日にわたって食事を取らず
なんとか凌ぐ、ということすらあったそうだ。

そんな時、大口城より一人の若党が下人たちに米俵を担がせ川を渡り、
忠興の陣の前まで来ると、このように大声を発した

「その筋違いの幟、長岡幽斎殿家中の陣と存ずる。
城主新納忠元よりの口上をお伝え申す!

さて、戦は兵糧のことを先ず第一にするものだと存じておりますが、
このたび、秀吉公においては兵糧がご不足の様子。誠に笑止なことでござる。

ところで長岡幽斎殿はわが主君、島津義久とかねてから殊の外懇意な間柄でござった。
その縁により、はばかりながらこの米をそちらにさし上げんと存ずる!」

なんと、半ば飢餓状態の忠興の軍に、敵である新納忠元が米を分け与えるというのだ。
嘲笑であると取るべきか、親指武蔵の剛毅さと見るべきか。
忠興はこれに大いに驚いたが

「我が軍に兵糧は潤沢にあり、そのような物は必要ない!」

と、強がりを言いこれを拒否した。


後年、忠興はこの時の事について、こんな述懐を漏らしたそうだ

「あの時は本当に苦しかった。新納忠元の申し出を聞いたときには感動のあまり、
つい米を受け取りそうになったものだ。」


新納忠元、敵に塩ならぬ敵に米を贈る。と言うお話




851 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/22(金) 23:44:52 ID:eVZMlN8V
流石「じゃないほう」の鬼武蔵さんやで

852 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/22(金) 23:57:02 ID:V4VGphNs
忠興、誘惑に打ち勝ったいい話

853 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 00:14:56 ID:pEYVtP/P
食欲に誇りが勝った面子守ったいい話だな
信長も言っていたな、飯がなくても誇りがあれば人は生きていけるって、ドリフターズで

855 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 00:22:22 ID:W/DO6eWo
幽斎さんなら上手い事言ってもらっちまうんだろうなぁ~

856 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 01:10:51 ID:5PnQkWT9
幽斎にも送ってたりする→http://iiwarui.blog90.fc2.com/blog-entry-2996.html
デニーロはやっぱかっこええな

857 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 01:14:28 ID:cOudrbBa
幽斎さんなら名刀とか古筆を贈り返すんだろうなぁ。

858 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 07:28:34 ID:itB0OKdp
>>853
兵糧に毒盛ってあったら全員毒死の悪い話になってたな

859 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 09:17:48 ID:W/DO6eWo
幽斎さん、お米はきっちりいただいんだね^^
でも、武蔵さんも幽斎さんもかっけーなー



860 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 12:44:31 ID:6xFGWZcs
兵站の基本がなってないってどういうことなの……

861 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 13:07:28 ID:1REFYu5h
>>860
日本の伝統だろw

862 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 13:15:10 ID:hHQ2OI/L
>>860
織田系の兵站の基本って、合戦のある周辺で商人や農民から米穀を銭で買取り
それを兵站拠点に集積させ活用する、ということだったらしいのね。

で、これは畿内やその周辺といった、生産力が旺盛で余剰米も多く、また貨幣経済も
盛んだった地域では通用したのだけど、九州征伐の時の九州はちょうどひどい不作
だったこともあって、この「織田方式」が通用しなかったっぽいのね。

で、米のある地域から運ぼうとしても、このころは未だ「長距離の輸送力」という意味では
秀吉の軍も貧弱で、効率的な運搬が実現できず自軍の兵を多く飢えさせた、という状況
だった模様。

小田原の陣の時予め米雑穀20万石を集めておいたというのは。この九州征伐の時の
反省からだろうね。

863 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 13:47:14 ID:lM6oRg+8
九州征伐の際、兵庫尼崎では約三十万人分の兵糧、二万匹の馬の飼料など一年分を集め
輸送にあたったんだが、その膨大な物資輸送の様子を見て細川幽斎が一句

「米舟は国々よるも著きにけり あけても積まん倉なしの浜」

兵糧調達、供給もすごい一大事業だったようで
それでも足りなかったんだなぁ

ちなみにこの時の兵站奉行、ご存知石田三成、大谷吉継、そして長束正家
いつものメンツなら長束でなく増田長盛がいる所なんだが、
算術能力に優れていたという長束を起用してる所が、やっぱ大変な事業だったんだろうと思った

864 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 14:00:24 ID:JI91N8BU
>>850

太閤さんも賤ヶ岳で猛暑でダレてる兵達のために
近隣の村々から笠を買い集め敵方にも配ったという話があったね

865 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 14:56:37 ID:769u16WF
新納さん、やるじゃんwww
流石、島津の重臣

866 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 15:01:11 ID:HF5WshSf
>>853
可愛いよ三斎さんw
デニーロは普通に漢、カッコいい。

867 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 16:08:03 ID:JkzDgxmY
そもそも戦国時代は自弁です
部隊によって兵糧に差があるのは当たり前

868 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 16:09:13 ID:JkzDgxmY
>>861
WWⅡでは、各国とも兵站はボロボロだぞ
色んな国で色んな笑い話が残ってる

869 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 16:11:42 ID:J/g+UlTw
ナポレオン時代のフランス軍とかもひどいよな。

870 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 16:24:27 ID:G8uXonYt
>各国とも
程度がおおきく違うのに各国ともとひとくくりにしちゃうのはなんかちがうとおもうぞなもし

871 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 17:06:03 ID:35tlXNap
兵站を円滑に行うのはいつの時代だって平坦な道じゃないさ

872 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 17:09:51 ID:JkzDgxmY
>>870
場所や条件が同じ軍などこの世に二つとないんだから
比べようがあるめぇ

873 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 18:24:12 ID:iBZGMFqm
>>871 を凍蚓様付きのお伽衆に取り立てようぞ

874 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 19:23:24 ID:UX6ueWrd
兵站を
担当すべく
兵隊が
平坦な道を
兵站担ぎ

875 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 19:30:42 ID:HnL/Yjs6
>>874 を武蔵守様付きのお伽衆に取り立てようぞ

879 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 21:10:29 ID:UtllSkfi
>>868
ところで水はありませんかね、パスタを茹でたいのだが



後日談
“♪鹿児島の館 快い館 お盃賜る 琉球で語ろ・・・”
http://iiwarui.blog90.fc2.com/blog-entry-5141.html
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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    >873
    「家臣が増えるよ!」
    「やったね、実季ちゃん!」

  2. 人間七七四年 | URL | -

    ぶっちゃけ、日本の兵站なんてマシなほうだよ……。

  3. 人間七七四年 | URL | -

    >>2
    ええっ、ドーナツ車もアイスクリーム製造鑑もないのに?

  4. 人間七七四年 | URL | -

    大陸進出した旧帝国軍、
    塩と牛脂身が必需品だったそうな。

    現地で米を買うんだけどまずい。
    なので、
    塩と牛脂身でチャーハンにして食べたそうな。

  5. 人間七七四年 | URL | -

    蕭何の役割がどれだけ重要だったのか良く分かる

  6. 人間七七四年 | URL | -

    第二次世界大戦でも食料は現地調達に頼ることも多かったぐらいだから、戦国時代なら尚更だろう。
    この頃の兵士は一日で一人当たり米を一升も食べたというから、それだけの米をトラックのような機械も無く、道路も未整備の中運ぶことはさぞや大変だったろう。

    米を受け取らないとはさすが忠興さん。
    受け取れば補給が満足に行えてないことを自ら露呈しちゃうもんな。

  7. 人間七七四年 | URL | -

    >>3
    代わりに羊羹とラムネ製造艦が2隻有る。
    冷凍品を運ぶ艦は4隻有る。
    それらを運ぶ徴用船舶も10隻程度有る。

    単純にそれでも足らないと言うだけだ。

    >>6
    後、WWIIの場合、米もさる事ながら、実は「水」の問題が大きい。
    兵士自身が消費する水もそうだけど、馬匹用の水やらその他の用途
    の水を確保するのが、本当に大変。

  8. 名無しさん@ニュース2ちゃん | URL | -

    モンゴル軍の羊さんは自走する食料か

  9. 人間七七四年 | URL | -

    旧日本軍では戦死者より餓死者が多かったらしいね
    笑えねえ

  10. 黙示録774年 | URL | -

    クレフェルトの『補給戦』がまだ挙がってないようだが…
    ヨーロッパの戦例限定だけど、よくまとまってた

    三十年戦争の頃なんか兵糧が全て現地調達(略奪)なんで、軍隊が自分で自分の進路を決められないとか…
    アメーバみたいに近所にエサがある方からむにむに進んでいかないと、兵糧不足で自壊しちゃうw

  11. 人間七七四年 | URL | -

    っていうか普通に利敵行為だよね、これ
    戦後のための外交なの?

  12. 人間七七四年 | URL | -

    米を受け取れば攻めにくくなるし
    受け取らなくても凄く格好はつく
    相手のリアクションで兵糧状態を確認できる
    でも、相手が分別のある武将である事が条件
    もう1人の鬼武蔵さんにノコノコ同じ事したら…

  13. 人間七七四年 | URL | -

    米も首も美味しくいただきました。

  14. 人間七七四年 | URL | -

    鴨が葱背負ってやってきた。
    鬼「いただきます。」

  15. 人間七七四年 | URL | -

    >兵糧に毒盛ってあったら全員毒死の悪い話になってたな

    直家「なんと卑劣なことよ」

  16. 人間七七四年 | URL | cRy4jAvc

    鬼ムー「あれは敵だ。敵の兵糧を奪うのは戦の常道。かかれぃ」

    めぐんでもらったんじゃない、奪ったのさ

  17. 人間七七四年 | URL | -

    兵站の話になると脊髄反射のごとく旧日本軍と言いだす奴が多いよな。
    旧日本軍の酷い所は兵站じゃなくて、兵站が切れても降伏許可しない所だ。

  18. 人間七七四年 | URL | -

    おおっと!牟田口廉也中将の悪口はここまでだ!

  19.   | URL | -

    …と、辻政信大日本帝國陸軍大佐が仰ってます

  20. 人間七七四年 | URL | -

     だけどねぇ、矢弾が無くちゃ戦ができないし、将兵だって腹は空くんだし、補給を考えないと戦争できないのは、孫子の頃から分かっていたと思うんだけど。
    ~輜重輸卒が兵隊ならば、チョウチョ、トンボも鳥のうち~
    なんて囃子詞を放置していた軍隊が強いわけ無いと思う。
     ジンギスカン作戦を完全に成功させていたのって、下手すると、倒産したソ連相手にガチンコさせられたフィンランドくらいのものじゃないの?

  21. 人間七七四年 | URL | -

    フィンランドがジンギスカン作戦やったって初耳なんだが、何やったの?

  22.   | URL | -

    WWⅡでは母国内で戦争しなかった国の全てが補給がボロボロです

  23.   | URL | HfMzn2gY

    >>21
    冬戦争の時、フィンランド軍はソ連軍の装備を採用?していた
    鹵獲した武器をそのまま使えるように

    ちなみに、食料もソ連軍の補給部隊から頂いていた

  24. 人間七七四年 | URL | -

    >>23
    ジンギスカン作戦って、食糧を「生きたまま」連れていくことで輸送力としても利用しようっていう作戦なんだが・・・(´・ω・`)

  25. 人間七七四年 | URL | mQop/nM.

    兵站は集めるより送るほうがたいへんだからなぁ。
    馬は重さにして人間の10倍食べるし水も相応に飲む。牛も似たようなもんだ。
    集積地から牛馬に食わせて飲ませた分を差っぴいた残りがやっと現場にたどり着くわけだ。
    急流が多くて内陸水運の乏しい九州では、牛馬か人力しか使えないだろうから、そりゃ兵站は大変だったろう。

  26.   | URL | -

    銀輪部隊の輸送力は侮れない

  27. 人間七七四年 | URL | -

    >20
    中国の孫先生は、自国から食料を持って行くなど下の下、とか仰っていたような?
    重視していたのは間違いないので、兵法に載っているのでしょうが…。

  28. 人間七七四年 | URL | -

    >>27
    現地調達(あるいは略奪)が可能であれば、その方が財政的にも機動力の面でも圧倒的に有利。
    中国の食糧豊富な地域なら問題ないのかもしれないが、他の国や地域でリアルに数十万を動員すると現地調達など不可能。
    兵站の概念が無かった時代の欧州では1個軍2万前後が限界だった。
    孫子の字面を盲信するのは下の下策。時代や状況に応じた理解、アレンジが必要。

  29. 人間七七四年 | URL | /.Lwufz2

    野田城攻防戦において、信玄は、金堀り人足に命じて本丸の下まで穴を掘らせ、城の水の手を断った。
    水を断たれ城兵が、大瓶に銭を入れて、城壁から縄で吊りおろすと、武田の兵が水を満たしてやったという。

    他にも、十三匁玉筒の大鉄砲が城からぶっ放されると、武田軍から「なにその鉄砲こわい。見せて!」と呼びかけられて鳥居三左衛門が塀の覆いの上にさしあげて見せたりと、比較的マッタリした篭城戦だったようです。

    『菅沼家請』より

  30. 人間七七四年 | URL | mQop/nM.

    >>27
    クレフェルトの補給戦にも似たような話があってですね、18世紀以前のヨーロッパというのは「敵国の領土で自国の軍隊を養う」=相手が経済的に音を上げるまで徴発する(略奪含む)というのが主要な戦争手段の一つだったという指摘がありましてですな。
    敵対勢力の軍事力を戦場でガチ撃破という国民軍成立後の戦争形態が主流になるまでは、自国軍隊に相手国領土を荒廃させる(戦闘そのものはその過程で起こるだけ)というのが一つの戦争形態だったわけですな。
    孫子成立前後はしらんけど、中国で似たような話があってもおかしくないんでわ。

  31. 人間七七四年 | URL | -

    >>6
    秀吉の中国大返しの検証で計算してみたけど、1万5千の兵だと、米(食料)が27000ℓ(150石)のほか、(最低レベルで見積もって)塩が45㎏(1人最低3グラム)、水が22500ℓ(同1.5リットル)、さらには煮炊き用の水やらかがり火用の薪や炭まで含めると、どれくらいの量になるのか想像もつかない。しかもこれ、1日分なんだよね。
    ちなみに150石の容積って30×30×30(メートル)で学校のプール20杯分以上のサイズになるんだけど・・・。
    そりゃあ「ふえるご飯くん」も考案されるわ。



    >>30
    陣を敵に奪わせて、敵がせっせと物資を運びこんだ後でブン捕り返すというマネなら三国志演義で黄忠・厳顔がやらかしてたねぇ。

  32. 人間七七四年 | URL | -

    九州征伐の頃か、もっと前の時代のことかは忘れたんだけど、
    長距離の遠征じゃ荷車使えなかったって話を聞いたことがある。
    デコボコしてなくて車輪の幅ある道がずっと通ってるわけじゃないし、山越え谷越えあるしで。

    仮に九州征伐で荷車使えてないとしたら、牛馬に直接米を背負わせるしかないんだけど、
    馬が背負える重さって無理させて120㎏ぐらいなんだよね。
    牛はもう少し行くかなと思うけど、データが手く見つからないから同じく120㎏と仮定。

    1人当たり一升/日とすると、一月で45㎏。
    一月留まるためには3人につき一頭以上の輸送力が必要。しかも口取りの食料も必要だから
    兵士2人につき一頭以上必要?
    輸送用の牛馬はその場に留めずに行ったり来たりさせるにしても、一往に時間がかかるだろうし
    馬は合戦用にも必要だろうしで、頭数が絶望的に足りない気がする。

  33. 人間七七四年 | URL | -

    日本陸軍補給部隊の自動車化率は独軍のそれよりも高かったんだがなぁ。
    つうか、各国、補給部隊の装備改善は後回しだっただけなんだけども。

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