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徳川家光の夜行と酒井忠勝

2010年10月25日 00:02

880 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 21:28:33 ID:LGavZRGT
徳川家光が壮年の頃、たびたび寵愛する酒井重澄の屋敷へと夜行したことがあった。

ある寒い夜のことである。
骨身にしみる寒さの中重澄の屋敷から帰ろうとした家光は履物が暖かい事に気が付いた。
不審に主ながらその夜はそのまま城へ戻ったが、その後も履物が暖められる事は続き
さては山城守の殊勝さよ、と尋ねるたところ「履物までは心づき申さず恐れ入る」と返された。
では履物を暖めているのは誰なのか?それ以来家光も気を配るようになり、ついに誰であるかが判明した。

それはなんと家光の守り役酒井忠勝だったのである。
寵愛のあまりの夜行を知った忠勝は、家光の身を案じてひそかに供をしていたのだ。
目立たぬように尾行し、重澄の屋敷に入るのを見届けてからは近所に身を潜め、帰りもまた尾行する。
そして凍えそうな寒さの夜には、家光の履物を懐に入れて暖め、戻しておく。それを繰り返していたのだ。

真実を知った家光は忠勝を召し出し「この頃のことはなんとも申しようがない」と言った。
忠勝は「今大切なる御身としては夜行などなさるのは以ての外、かようなことを近習の者が
 1人でも知れば大事ゆえ、人は多くとも頼みにできる者なく、数は少なくとも警護致しました。
 それにしても軽々しいことです。」と諌めた。

これを聞いた家光は感動のあまり落涙し、その後夜行することはなくなった。




884 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/10/23(土) 23:09:42 ID:pEYVtP/P
>>880
秀吉かと一瞬思った
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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    実際は逆で、家光のこの逸話の方が、
    「秀吉の草履取りの話」の元ネタだと主張する歴史家の説を読んだ事がある。
    つまり、秀吉のかの有名な逸話は江戸時代に出来た話ではないかと…。

  2. 人間七七四年 | URL | -

    てゆーか、出て行こうとするのを止めろよ

    ……というのは無粋だよね?

  3. 名無しさん@ニュース2ちゃん | URL | -

    でも、履物をあたためるよりマシなことがいくつもある気がするんだ

  4. 人間七七四年 | URL | -

    酒井(早く気付いてよバカ……///)

    こうだろう。

  5. 人間七七四年 | URL | LmMdU2V.

    まー「それより俺と相撲取ろうぜ!!」

  6. 人間七七四年 | URL | -

    新宿でやってた忠勝展でこれ見た。この時何故か“おかん…”っておもた…いい逸話ですね

  7. 人間七七四年 | URL | -

    なぁ、
    ノブのケースと違ってこの場合、
    「尻であっためときました!」
    のほうが喜ばれないか?

  8. 人間七七四年 | URL | -

    「次はお主の尻を暖めてやろう」

  9. 人間七七四年 | URL | -

    ※8
    主従のアッーい絆が生まれた瞬間であった。

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