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玉山大和の怪物退治 その2

2010年11月03日 00:00

260 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/11/02(火) 17:28:32 ID:bbtR+XkX
玉山大和の怪物退治 その2
南部家の家臣、玉山大和は信直の命を受け、前田利家への使者のひとりとして出立、出羽を抜けて日本海に出、
そこから船に乗って利家の領国へ向けて出航した。
乗った船は順調に航海を続けていたが、突然船が動かなくなる。騒ぎ出す乗員達。
船頭曰く、これは鰐が船をはさんでいるという。
海上では渦が巻き船も回り始め、このままでは船が覆されてしまう。乗員達は生きた心地がしない。

船頭「鰐がこのようなことをするのは何か望みがこの船にあるからだ。持っている物を海中にかざしてみてくれ」
乗船していた人々は自分の所持する物をかざしてみたが反応がない。
さては鰐の望みは物ではなく人であろうと、人々は髻を斬り海に投げてみる。
どの髻にも反応がない中、玉山の投げいれた髻は、海は落ちるより先に引込まれた。鰐の思い人は玉山だった。

玉山は乗員に迷惑を掛けまいと海に飛び込む決意をし、その前に鰐を見てから海に飛び込もうと
弓に矢をつがえて名乗りを上げる。
「我こそは南部家臣の玉山某なり! 何の遺恨あって我を害そうとするのか!」
すると、渦巻く海から恐ろしい大鰐が現れ、玉山を睨みつける!
玉山は慌てず騒がず、弓をひきしぼり矢を放つ。
矢は大きく開けられた喉の奥に命中! 鰐は波間に沈んでいった。

さて、船は無事に利家の領国へ到着し、使者の任をつつがなく終えた玉山は、
陸路帰還する際浜辺で大魚の肉を切り分けている所に出くわす。
話を聞けば矢が刺さっているという。あの大鰐であった。
確認してみると、喉には確かに自分の放った矢が突き刺さっている。
「俺を食おうとした天罰だ、思い知れ!」
と玉山は鰐の頭を踏んだ。その際エラが少し足に当たった。

その時は何もなかったが、帰還した後、足の痛みが増し、それによってついに落命した。
玉山の家では鰐を退治した矢の鏃を槍の穂とし、大蛇を斬った剣は蛇切りとして代々伝えたそうだ。


化物を倒した良い話というより、化物の為に周囲を否応なく巻き込む玉山のはた迷惑な話






264 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/11/02(火) 21:45:54 ID:UfgZpsZ+
戦国時代みたいな合理主義が妄信を駆逐するような時代でも
こんな話が残るのは東北が草深い田舎だったからなのかそれとも・・・

265 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/11/02(火) 22:09:38 ID:RY/CC7nx
>>264
中央部ですら可児さんみたいに尻をなでる妖怪にあった人もいるわけで。

267 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/11/02(火) 22:15:11 ID:MUt707Cu
自然の猛威を神や妖怪に例えていたのかもね。
妖怪にとり憑かれた~とかなら現代でいう精神疾患だろうけど。

274 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/11/02(火) 22:37:30 ID:TXdefoR2
>>267
オッカムの剃刀とかの概念が無い時代だし、事象の解釈が雑多でも問題ないから
狐憑きとかの外的要因を想定するのはむしろ当然じゃないかね
当人たちが納得できればそれでいいんだよ
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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | 0Q3WCu86

    やっぱ豪傑ってのはこうあるべきだなw

  2. 人間七七四年 | URL | -

    南部藩の言うことは話半分以下。

  3. 人間七七四年 | URL | -

    何でこの人、こうまで化物に縁が有るんだろう?w
    ホント、一体どんな経緯で遺恨が・・・と気になるお話でした。

  4. 人間七七四年 | URL | -

    戦国時代の化け物は人を見る目がない、って事さ。
    わざわざ自分を直に倒しうる者に因縁をつけるとは…
    ・普通は弱そうなパンピー(注:戦国時代に限りパンピーにも人外有り)を脅して物品なり命を奪う
    ・対象枠を拡大して更に奪う
    ・被害拡大→誰か助けてorうっかりもののふに因縁をつける
    ・もののふ登場
    ・退治
    だろ

  5. 人間七七四年 | URL | -

    ※4
    最期、もののふの種類にのよっては「皿の上直行ケテーイ、か、ごちそうさま、ゲフッ」
    かも。

  6. 人間七七四年 | URL | -

    見る目あるから強いやつ選ぶんじゃね?

    「オレ、ツヨイヤツクウ。オレ、モットツヨクナル」

  7. 人間七七四年 | URL | -

    いや。
    強い奴を食う→自分が強くなるはあってると思うが
    もう少し自分を客観視して相手を見極めないと怪物とはいえ長生き(?)できんよ。
    蛇しかり、亀しかり、タコしかり

  8. 人間七七四年 | URL | -

    ※6
    なるほど、だから鬼武蔵はあんなにも強いのか

  9. 人間七七四年 | URL | -

    これとほとんど同じ話、四国の昔話っていう本で見たなあ・・・
    観光地とかで売ってる、昔話とかエロ話をあつめた小冊子みたいなのだが
    違ってるのは、投げ入れたのは髻じゃなくて手拭い、
    蹴っ飛ばしたのはエラじゃなくて骨ってとこだけで、あとは全く一緒
    (やらかした武将がこの人だったかは忘れたが、四国の話だし別人だろうと思う)
    うーん、どっちが元祖なんだろ

  10. 人間七七四年 | URL | KAms/y7Q

    ※9
    鰐(鮫)が船を取り囲む→誰かを犠牲として乗り切る→その犠牲が逆に鰐を退治する
    というパターンの昔話は日本各地に見られるよ。

    こうした話の元ネタかどうかは分からないけど、例えば遣唐使の船には嵐など異変があった際に神への人身御供として生贄用の人間が乗っていた、という話がある。
    前近代において航海はとかく危険を伴うものだったから、呪術が信じられた時代にはこうやって困難を乗り切ることが一般的だったのかもね。

  11. 名無しの日本人 | URL | -

    いやいや、鮫(鰐)じゃなく鰐にちょっと似てるバジリスク(蜥蜴バージョン)だったのかもしれん。
    さらに渦巻でてるからスキュラとの共同作戦かも。

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