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兄ちゃん無双。もしくは鬼いちゃんモード発動

2011年01月06日 00:00

131 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/01/05(水) 16:44:06 ID:4eMjUwDq

天正十年、本能寺の変を受けて関東の情勢も流動的になってくる。
特に上州では神流川合戦の直後、沼田城の真田氏が北条氏に仕掛けて撃退されると、
今まで真田氏に従っていた国人衆は一気に北条寄りか、日和見に傾いて行った。
>>http://iiwarui.blog90.fc2.com/blog-entry-4987.html

表向きでは和睦を結んだり、北条に従うと言ってみたり、外交の駆け引きを続けて
いる真田昌幸ではあったが、徳川氏や佐竹氏の動きを睨みつつ、逆襲の機会を窺っ
ていた。
そして勿論、北条氏の側もそれを十分承知の上であった。


先の交戦から三ヶ月、今度は北条氏から攻撃を仕掛ける。
富永主膳、多目周防守等を大将として吾妻郡に侵入した北条軍約五千は、大戸真楽
斎&但馬守兄弟の守る手子丸城を落した。

手子丸城を落せば真田信幸の守る岩櫃城まですぐである。
「今すぐに進撃するべきだ」
「いや、一旦建て直し、手子丸の支配を万全にした方がいい」
そんなこんなで長引く軍議。北条軍のお約束だNE☆!
勿論、北条軍は五千、信幸率いる真田軍は八百。数が違う。信幸が取る策は篭城以
外にありえない、と言う余裕があったのだろう。


が、「東の目立たないお兄ちゃん」は「東のミスターパーフェクト」でもあった。
信幸は篭城では勝ち目がないと見るや、八百騎で手子丸城に攻め寄せてきたのであ
る。

まずは二百騎を裂いて城に攻め懸ける。北条軍が応戦に出てくると、すぐに川沿い
を下って退却。追撃にかかる約一千騎を城から引き剥がした。
そして百五十騎で城に攻撃を始めると同時に、裏手の寺に放火する。

寡兵の筈の真田軍が、あちらからも、こちらからも湧いて出てくる。
圧倒的多数の筈の北条軍に動揺が広まり始めた時、
「あ、あれこそが真田信幸!」
寄せ手の中に金の馬鎧をつけた武将を見つけた北条軍は、深く考えるゆとりもなく、
飛びついてしまう。


……ところがどっこい。
この金の馬鎧をつけた武将、唐澤玄蕃允と言う。ハッキリと言ってしまえば囮だ。
本物の信幸はどこに?
そう、主力中の主力、信幸直轄の兵三百と共に森の中に潜んでいた。
唐澤の姿しか見えていない富永&多目の主力部隊の、横腹からその精鋭部隊が伏兵
として襲い掛かる。
圧倒的多数の兵を持ちながら、散々に追い散らされた北条軍は、手子丸城に逃げ込
み、篭城を決め込む。

132 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/01/05(水) 16:45:14 ID:4eMjUwDq


この時点で味方が追い散らされ、自分達を城外に残したままで篭城を始めた事を知
った一千騎(先ほど深追いした連中)、城兵との合流や連携を諦め、厩橋城目指し
て退却を始める。
そしてまた、榛名山の方角に逃げていく味方の旗を見た城内では、我も我もと逃げ
出す兵が続出する有様であった。

この様子を見た信幸は、
「裏門から逃げて行く連中がいるな。よし、裏門を封鎖して落ち延びる連中を片端
から討ち取ってしまえ。後、敵は大手門の防衛ばかりに気を取られ、北の丸には誰
も居ないように見える。そこから侵入するのだ」

この命を受けた唐澤玄蕃允ら五十名は、岩伝いに北の丸に侵入すると、信幸の見た
通り、人っ子一人いない。
ちょうど腹が減った彼等は飯を食って腹ごしらえした後(大手門では只今絶賛戦闘
中)、周囲の建物に火を放ち始める。

富永&多目は城中から上がった火の手を見て、「裏切りだ」「国人衆が寝返った」
などと叫びながら逃げ延びて行った。
北の丸に侵入し五十人は、逃げ延びる敵に紛れ込み、それぞれが五人、三人と討ち
取る高名を挙げたという。
中でも一場茂右衛門は、城門の前で待ち構え、逃げてくる敵を一人で十七人も討ち
取る手柄を立て、信幸直属の馬廻りとして取り立てられたという。


思いの他「やる夫真田」を読んでる方が多いようなので、ご存知の話かも知れませ
んが、真田信幸のお兄ちゃん無双。もしくは鬼いちゃんモード発動。
本来なら、引っ張り出された一千騎でも、信幸の総勢より多いんですけどね。
首を斬るより、心を折っちゃったんですかね。

一応、出典は「やる夫」じゃなくて「加沢平左衛門覚書」です。




133 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/01/05(水) 17:32:58 ID:h2bLm+vj
こういうの見てると信幸兄さんに憧れちゃうな

134 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/01/05(水) 17:54:58 ID:Sj2FWFQg
::::::::        ┌─────────────── ┐
::::::::        | 信之がやってくれたようだな…   │
:::::   ┌───└───────────v───┬┘
:::::   |フフフ…奴は真田一族の中でも最弱 …   │
┌──└────────v──┬───────┘
| 小松姫ごときに尻に敷かれる │
| ようでは真田の面汚しよ…   │
└────v─────────┘
  |ミ,  /  `ヽ /!    ,.──、
  |彡/二Oニニ|ノ    /三三三!,       |!
  `,' \、、_,|/-ャ    ト `=j r=レ     /ミ !彡      ●
T 爪| / / ̄|/´__,ャ  |`三三‐/     |`=、|,='|    _(_
/人 ヽ ミ='/|`:::::::/イ__ ト`ー く__,-,  、 _!_ /   ( ゚ω゚ )
/  `ー─'" |_,.イ、 | |/、   Y  /| | | j / ミ`┴'彡\ '    `
     幸隆        昌幸       信繁     大助

135 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/01/05(水) 18:00:08 ID:v7LYiDk/
信繁の講談に隠れて目立たないけど、流石は真田家の嫡男だわ

136 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/01/05(水) 18:23:17 ID:gwaZ52X/
>それぞれが五人、三人と討ち取る高名を挙げたという。
>中でも一場茂右衛門は、城門の前で待ち構え、逃げてくる敵を一人で十七人も討ち取る手柄を立て

なんというボーナスステージw

137 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/01/05(水) 19:31:39 ID:FDGTaPWU
平八郎さんが入れ込むのも分かる気がする

138 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/01/05(水) 19:51:11 ID:7UfslUNG
六文銭って人間をバーサーカー化させる呪いでもかかってるんじゃねーの?

六文銭着用前
    /\___/\
   /''''''     ''''''::\
   |(へ),    、(へ)、.|  
   |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .:|  <もしも~私が~城を~建てたな~ら~
   |   `-=ニ=- '  .:::::|
   \  `ニニ´  ._/
   (`ー‐--‐‐―/  ).|´
    |       |  ヽ|
    ゝ ノ     ヽ  ノ

              ↓
六文銭着用後
     /\___/ヽ
    /ノヽ       ヽ、
    / ⌒''ヽ,,,)ii(,,,r'''''' :::ヘ
    | ン(○),ン <、(○)<::|  |`ヽ、
    |  `⌒,,ノ(、_, )ヽ⌒´ ::l  |::::ヽl
.   ヽ ヽ il´トェェェイ`li r ;/  .|:::::i |
   /ヽ  !l |,r-r-| l!   /ヽ  |:::::l |  <サツガイせよ!サツガイせよ!
  /  |^|ヽ、 `ニニ´一/|^|`,r-|:「 ̄
  /   | .|           | .| ,U(ニ 、)ヽ
 /    | .|           | .|人(_(ニ、ノノ

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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    かこいい!お兄ちゃん!!

  2. 人間七七四年 | URL | -

    なにげに唐沢玄蕃も渋いよなあ

  3. 人間七七四年 | URL | -

    寿命的な意味でも完璧超人だな

  4. 人間七七四年 | URL | 9tOW2obo

    ココに来て以降、お兄ちゃんの大ファンになった俺。この逸話でますます好きになったよ。本当格好良いわw

  5. 人間七七四年 | URL | IY7bLZJE

    >>138
    つか自己暗示に近いんじゃないかと
    説明も野暮ですが吹けば飛ぶような真田家、いつの時も圧倒的な敵対勢力と接して、表裏比興と六文銭の戦働きはどちらも切れないモノだと思ってます

  6. 131 | URL | -

    ちなみにこの逸話で囮や遊撃部隊という「飛び道具」の役割を果たしたのが唐澤玄蕃允なら、
    百五十の兵を率いて、圧倒的兵力の北条軍を真正面から押さえつけたのがパン……出浦上総介です。

    王のお兄ちゃん、飛車の唐澤、金のパンダと、役割がキッチリしてて、それが完璧に機能して
    るのが真田軍の恐ろしい所ですね。

    いや、まぁ、真田軍には五~十倍の敵と正面からぶつかって問答無用に打ち破るバケモノもい
    るってのが尚更恐ろしい所なんですけどね。www

  7. 人間七七四年 | URL | -

    >>134
    昌幸すら撃退した小松姫に惚れられたお兄ちゃんこそ最強な気がする。
    まあそんな最強なお兄ちゃんも空気読めない弟には手を焼かされてましたが。

  8.   | URL | -

    島津、真田、毛利あたりは一族総出でチートのような気がする
    やっぱり兄弟や親族が優秀な家は小さくても強いね
    もちろん家臣が優秀なのもあるんだろうけどw

  9. 人間七七四年 | URL | -

    つかこれくらい強いからあっちついたりこっちついたりしても許されたんだろうな(悪口はいわれるけど)

  10. 人間七七四年 | URL | -

    お兄ちゃんに限らず真田一族自体、さらにはに仕える矢沢とかも化け物だからなぁ
    綻びが現れるのは孫の代くらいだし
    これだけの強者だからこそ、忠勝の娘婿をやってられたんだろうよ、惚れられてたかはしらんけど
    旦那や家に尽くすのは、この時代の武家の女の習いだろうし
    カッコイイけど、謙遜してこの話も「私じゃありません。親族では?」とかいうんだろうか
    つか、真田の末弟の名前を逸話でも見ないの何故だ

  11. 人間七七四年 | URL | -


    本当に名前見ないよな、末弟。恥ずかしながら、つい最近まで真田は二人兄弟だとすら思ってた…

  12. 人間七七四年 | URL | -

    『家康が最も恐れた男・真田信之』
    (父と弟を処断すれば信之は沼田に立て籠もるであろう。小城とはいえ信之相手ではこちらの被害も尋常ではなかろう…
    特に秀忠は汚名返上とばかり無茶をしかねん…長引けば伊達や黒官も黙ってはおるまい…)
    な逸話は無いですかそうですか

  13. 人間七七四年 | URL | -

    忠勝も信之と一緒に父弟の件で家康に刃向かう話あるよ
    信之が家康に家族を守る為にしたって逸話も
    それで我慢してくれ
    政治的駆け引きだけどね

  14. 人間七七四年 | URL | -

    矢沢さんも真田一族やねんで

  15. 人間七七四年 | URL | -

    さすがチート一族
    真田の末弟ちょっとぐぐってくる

  16. 人間七七四年 | URL | -

    HN「幸村」こと信繁とお兄ちゃんの戦績、比べてみたい。ぽっと出での無名選手がオリンピックで銅メダル、そのかわりそれで終わり、みたいな左衛門佐と、世界選手権四連覇、国内公式戦連勝記録更新中、な感じの伊豆守と。

  17. 人間七七四年 | URL | -

    真田はどの代も結構兄弟多いからなぁ。しかも長寿。
    信繁の首確認した信尹(幸隆の末子だっけ?)とかも、30年代まで生きてた様な。

  18. 人間七七四年 | URL | mQop/nM.

    >※5 武技言語ということで。「我ら最強也、我が六文銭の標に敵うものなし……」

  19. 人間七七四年 | URL | -

    強いなぁ
    なしてこんな強かったのか不思議

  20. 人間七七四年 | URL | -

    ※5、18

    そもそも、旗印が「三途の川の渡し賃」って時点で敵も自分もアウト・オブ・眼中だろ。
    まあ、だからこそ今に至るまで語り継がれてるんだろうけど。

  21. 人間七七四年 | URL | -

    >>米16

    清原と落合ってとこじゃね?www

  22. 人間七七四年 | URL | -

    お兄ちゃんは月見草か

  23. 人間七七四年 | URL | -

    月見草ってノムさんが長嶋茂雄と自分を比較して言ったんじゃなかったっけ?
    あ、でもお兄ちゃんが月見草だとすると小松姫がサッtうわなにを

  24. 人間七七四年 | URL | -

    ※23殿
     K○MATSU殿は一応、お兄ちゃんより一回り近く下だYO。
    少なくとも美人だしNE。


    …ところで、勝手口がうるさいんだけど…何かな?

  25. 人間七七四年 | URL | -

    真田は凡人のが少ないな。。。

  26. 人間七七四年 | URL | -

    真田一の凡人…HN「幸村」こと信繁、じゃないか?

  27. 人間七七四年 | URL | SFo5/nok

    出展元は、俗に言う[加沢記]のこと?
    記憶違いでなければ、執筆時期が沼田藩改易後のはずだから、内容を鵜呑みにしない方がいい。
    沼田と松代も、信之の後継藩主は、できがよくないから、藩祖だけでも、よく見せる意図で、創作された可能性もある。

  28. 人間七七四年 | URL | -

    ※27殿
     だけど戦績も寿命も桁違いの伊豆守様のことなんか、下手に吹かしコいた方が
    どこぞの国の(主にボリシェビキ共の)戦車がぶっ壊せたら何もいらない先生みたい

    「くだらねぇ作文はヤメレ、正確に記録しる」
    になりそう。

  29. 131 | URL | -

    >>※27さん
    出典は『加沢平左衛門覚書』(関東史料研究会刊 リプリントシリーズ8)です。
    ネットで調べてみると『加沢記』と同一文書と紹介されています。

    が、一方で『加沢記』を現代語訳しているサイトを見てみると、明らかに私の手元の『覚書』にはない
    章などがかなりの分量、存在しています。
    また、著者についても加沢平「次」左衛門が正しいようです。

    リプリントシリーズの『覚書』が抄訳なのか、『加沢記』を書く基になったメモのような物なのか、私
    が調べた範囲では判りませんでした。
    著者が同じ人物で、基本的な内容も同じなのだろうとは思いますが、それ以上の事は不明です。

    ただ、これを読んでいて感じたのはお兄ちゃんに限らず、皆が皆、バケモノ過ぎ(笑)
    取り立ててお兄ちゃん個人を持ち上げる意図はなく、真田家の戦果そのものを大袈裟に書きたてた、と
    いう事でしょう。
    そーゆー意味では「普通の」歴史書と言っていいんじゃないかと思います。
    「鵜呑みにすんな」に関しては私も同意です。あくまで逸話という事で。www

  30. 人間七七四年 | URL | EBUSheBA

    凄いよなぁ、兄ちゃん。
    夭逝したのが悔やまれる。

  31. 人間七七四年 | URL | -

    つまり兄を尻にひいた奥さん最強説。

  32. 人間七七四年 | URL | -

    ※30
    90才超えて大往生しても、真田的には夭逝かw
    さもありなんww

  33. 人間七七四年 | URL | .ZWFf9ps

    夭折って「40代で死んだ男子」って意味だよ

  34. 人間七七四年 | URL | -

    あんなに苦労しなければ一体いくつまで生きたのやら

  35. 人間七七四年 | URL | -

    実はえげつないのに目立たない奴が一番怖いって良く言うよなw

  36. 人間七七四年 | URL | -

    普通防衛線で勝ったとか野戦に引っ張り出して勝ったなのに。
    何で、ここの一族は篭城じゃ負けるから相手を攻め落とす!!
    って発想になるのか分からんww

  37. うーん | URL | -

    戦国の山本昌やね

  38. 名無しさん@ニュース2ch | URL | LkZag.iM

    チャンバラ時代で、平均身長が160cmぐらいの所に185cmもある大男が先頭で突っ込んできたら
    それだけでびびるやつは多数いたと思うわ・・・

  39. なんで | URL | -

    ※33みたいなホラ吹きがいるんだよなぁ

    >夭折って「40代で死んだ男子」って意味だよ

    適当いってんじゃねーよ
    四十代とかねーから。
    若くして死んだって意味だよ。

    しかも字が違ってるしよ
     
    「夭逝」な

    もう少し正しい知識を身につけてから出直してこい

  40. 人間七七四年 | URL | Cv2s2L.A

    これ大河でやってほしかったなぁ

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