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柏原市右衛門(幽静)がつぶやいた。

2011年01月12日 00:02

193 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/01/10(月) 21:22:44 ID:gHbCxNl3
戦国乱世の時代もはるかに過ぎ、人々が元禄の泰平を謳歌していたころ。花のお江戸を遠く離れた薩摩でも、
若者たちが酒を酌み交わし、料理に舌鼓を打ち、大言壮語を楽しんでいた。

「いやぁその昔、高麗での戦の折、わしらのご先祖は、唐人を造作もなく切り伏せたそうな。首を取るにも、
河原で石を拾うより易かったというぞ。」
「本当か!わしもそのような時代に生まれて、存分に出世したかったのう!」

「・・・わしが子供のころ、昌厳どの(山田有栄)に聞いた話と、だいぶ違うの。」
剣客・歌人として知られる、柏原市右衛門(幽静)がつぶやいた。

「わしが同じような事を聞いたところ、昌厳どのは『誰からそんな臆病な事を聞いたのじゃ!?』と激怒し、
ご自身の体験を語って下さった・・・

================================================

泗川城下の海に、波がきらめき潮騒が轟いていた。

薩摩の人々が日ごろ慣れ親しんだ、鹿児島湾や日向灘のような海ではない。
何万という明軍の、見たこともない圧倒的な人の海に、刀槍の波がきらめき、怒号の潮騒が轟いているのだ。

二十歳を過ぎたばかりの山田有栄も、この光景を目にして青ざめるしかなかった。同僚には泡を吹く者までいる。
「も、もうだめじゃ。このまま波に飲まれ、砕け散るしかないのか・・・」



不意に、頬に痛みと熱を感じ、我に返った。目の前に呆れた顔をした島津忠恒が、馬の鞭を握り締めていた。
「 出 陣 。 」若武者どもを鞭で打ち、正気に返した忠恒は、静かに告げた。

「頃は良し!敵の「気」は衰えた、今こそ出るぞ!!」
『その時』を告げる島津義弘の檄に、ようやく気力を取り戻した薩摩隼人たちは、城を飛び出した。

================================================

・・・『嘘偽りを申し、まことの己を隠すのは、臆病者のする事ぞ。』 昌厳どのは、そう仰せになった。」

市右衛門の話を聞いた若者たちは感じ入り、以後軽々しい話をする事が無くなった。




194 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/01/10(月) 21:49:54 ID:BIr3m6dv
戦う前「も、もうだめじゃ」

戦ってみたら「まるでゴミのようだ」

って事だろ。


195 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/01/10(月) 22:14:39 ID:Gsg+2emo
そんな>>193の若者たちそのものな事を言わなくても…

196 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/01/10(月) 22:47:22 ID:QHfsguYg
>>194
そうなのか?
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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    並の将ならそのまま呑まれて砕け散ってたところだ。
    義弘だからこそ大軍の気勢を殺いで逆襲できたんだ。

  2. 人間七七四年 | URL | -

    この時の悪久はまだ22歳と有栄とあんまり変わらないんだね。
    なんのかんの言っても次期太守として腹が据わっているなぁ。

  3. 774 | URL | -

    >戦ってみたら

    その一歩を踏み出すのが難しい。

  4. 人間七七四年 | URL | -

    大海かと思ったら巨大な子供用プールでごわした。

  5. 人間七七四年 | URL | -

    >194
    は余りに軽率に言い過ぎだ。実際はそんな簡単な状況じゃ無かった筈だ。
    経験豊かな島津の部隊のみで統一させ、日本軍全軍崩壊の危機意識を高め、
    効率的に鉄砲を使ったからでしょ。並みの部隊だったら崩壊してたよ。

  6. 名無しさん@ニュース2ちゃん | URL | -

    生まれて初めて悪久をかっこいいと思ってしまった。
    それは置いといて本当にそんな敵軍団を目の前にしたら死に物狂いになるしか無いんだよな
    俺も泡吹いて倒れそうだ

  7. 人間七七四年 | URL | -

    悪久の格好いい話

  8. 人間七七四年 | URL | -

    悪久も一応は日本七柱槍だしね

  9. 人間七七四年 | URL | -

    おれが雑兵としてその場に居合わせたなら確実に\(^o^)/オワタ←こんな姿になってる

  10. 名無しさん@ニュース2ちゃん | URL | -

    勝ったからいいものの、かつて見ないような大軍が「シャー(殺)、シャー(殺)」叫びながら雲霞のごとく襲ってくるのは心地のいいものではないだろう。
    だがそれを跳ね返し、30倍といわれる明軍を打ち破った島津の胆力はすさまじいものがある。

  11. 人間七七四年 | URL | -

    兵数差に加えて、物資不足に遠く離れた国での戦いでは士気を保つのも限度がある
    悪久さんすなおにすごいじゃないですか

  12. 名無しさん@ニュース2ちゃん | URL | 0Q3WCu86

    米11
    裏を返せば、「積極策しかない」「逃げるに逃げられない」ってことでもある。
    百戦錬磨の島津宗家には、絶望するような状況ではなかったんだろう。
    生きて帰れるとは思ってなかったかもしれんが。

  13. 人間七七四年 | URL | -

    この時の経験が後の関ヶ原に繋がるわけか。

  14. 人間七七四年 | URL | -

    やべぇ。悪久に惚れそうになった。
    ・・・正気に返れ、俺w

  15. 人間七七四年 | URL | -

    (悪)の外道な感じと、義弘の勇ましさがなんともたまらん。

  16. 人間七七四年 | URL | -

    別にこの話に関しては、外道なことはないですよ。いつもは外道ですが・・・

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