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結城秀康の槍・いい話

2008年11月15日 00:05

369 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2008/11/14(金) 00:37:21 ID:RYYZqBY3
秀康の槍


結城秀康と福島正則、この二人、気が合ったらしく、よくお互いの屋敷に遊びに行っていた。

さて、ある時正則が秀康の屋敷を尋ねた折の事。奏者が秀康に取り次いでいる間に、正則は
玄関に掛けてあった秀康の槍を何気に手に取り、鞘を外し、刃を爪にかけて見入ってしまった。

これを秀康の目付けが見てしまった。彼はすぐさま秀康に報告した。
たちまち、秀康の顔色が変わった。

他人の槍を鞘まで外して勝手に見ることは、武人の礼に外れた事である。しかも大名の槍であればなおさらだ。
秀康もこんなとき、黙っている男ではない。

「わしの愛刀、新藤五三桐を持って参れ!」

これは血を見る。近習の一人が気を利かせ、秀康に黙って御前を離れ正則の下に行き、
「あなたが槍を見たことを秀康様がお知りになり、ご機嫌が…」と、耳打ちした。

すると正則
「…うっ!突然持病の発作が!すまぬが今日はこれにて!」

帰った。



さて、問題はまだ残る。主君の槍を他人に勝手に見られたこと、これは重大な管理責任である。
秀康の槍の管理を任されていた金左衛門という侍が、御前に現れた。

無論、切腹を覚悟の上である。


秀康はその槍をじっと眺めながら、金左衛門に言った。

「正則に爪をかけられたことは、恥ではない。だがこの刃に塵の一つでもついているようなら
お前を串刺しにしてやろうと思っていた。

…が、金左衛門、お前がどれだけわしの道具を大切に扱っているか、この槍を見て良くわかった。
お前は、俺が見込んだだけの男だ。」

そう言って、新たに百石を加増した。



さて正則、その後秀康が顔を合わせるたび

「先日はせっかく来ていただいたのに、会えなくて残念だったよ。病気はもう良いのかい?」

と聞くので、ほとほと困ったとか。




370 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2008/11/14(金) 00:44:13 ID:LknjYju/
※市松パターン

市松が最終的に焦ったり恥をかくパターンである
市松はこのパターンになる機会がとても多く一般化してしまい
焦りっぷりも忠興のヤンデレ時とのギャップに遠く及ばないため、四天王落ちしたと一説に言われている


371 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2008/11/14(金) 00:55:28 ID:P8xvgkor
つーか玄関に無造作に掛けてる
秀康にも過失あるだろw

372 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2008/11/14(金) 01:00:08 ID:B1tE+2mw
>>370
逸話の最後が「…って正則が言ってた」とか「…と○○が切り返したので皆で笑った」とか
だったりするので自虐ギャグ使いか…と思ってた

373 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2008/11/14(金) 01:05:55 ID:WOvO+jUq
人の家の冷蔵庫を勝手に開ける育ちの悪い友達みたいだw

374 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2008/11/14(金) 01:06:30 ID:Ls18CP//
結城秀康にもわりとDQNなイメージがある。小説のせいかもだが。

379 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2008/11/14(金) 08:15:51 ID:Xi3U599S
「爪にかけて/爪をかけて」ってどういう意味なの?

380 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2008/11/14(金) 09:09:01 ID:HbDFpA5X
>>371
なんで秀康に過失があるんだよw
玄関に槍を掛けておくのは当時は一般的なことだったんだろうよ。

384 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2008/11/14(金) 14:50:59 ID:RYYZqBY3
>>379
おそらく、刃の部分を「爪でカリカリしながら」って事だと思われる。
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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    秀康の槍ってことは、御手杵だったのかね
    あれくらいの名物なら見たくなるのも当然だとは思うが、「何気に手に取」れるもんでもないし

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