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葉隠から、横尾内蔵之丞の誓紙

2011年06月15日 00:01

152 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/06/14(火) 17:20:14.01 ID:geQ44YMC
葉隠から

山本常朝
横尾内蔵之丞は天下無双の槍の使い手で、
直茂公から大変気に入られていた。
直茂公はお孫の元茂様に、
『内蔵之丞が若い時の武勇をお前にも見せたかった。
誠に惚れ惚れとする武士であったぞ。』
と語り聞かせるくらいであったのだ。
内蔵之丞も直茂公のお心を有り難く感じ、
公が亡くなられたときは一番に腹を切りお供をしますと約束の誓紙を差し上げていた。
ところがある時、内蔵之丞が百姓と揉め事を起こし裁判沙汰になった。
この裁判によって内蔵之丞のほうに無理があることがわかり、
裁判は内蔵之丞の負けということになった。
これに内蔵之丞はひどく腹を立て、
『百姓に味方され見捨てられた拙者が、どうして殿の後を追いましょうか。
差し上げていた誓紙をお返しください。』
と申し上げたところ、直茂公は、
『一方が良ければ、一方が悪くなる。
武勇は良いが、世間知らずが良くない。惜しいことだ。』
と、つぶやき誓紙を返されたとのことである




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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    うわあ……命がぽんぽん行き来する……

  2. 人間七七四年 | URL | -

    >差し上げていた誓紙をお返しください
    自分を評価しない、認めない人には使えない・従わない。
    こう言った部分が本当に戦国の武士らしさを感じますね。
    でも少し、大人げない部分も感じますw

  3. 人間七七四年 | URL | -

    いや器ちいさすぎだろ

  4. 人間七七四年 | URL | -

    戦国武士は主従の関係が感情的に近かったとはよく言われますね。
    平和な時代になると形式的な上司と部下になってしまうとか。
    これも一方が良ければ、一方が悪くなる例かも

  5. 剣花菱 | URL | -

    鍋島侍 ひゅーけもん

    この話しは「ちょっと場に似つかわしくないな~」と思いいろいろ考えているうちに好きになりました。横尾内蔵之丞は直茂公が竜造寺氏の家臣だった頃から使えているので元々「鍋島家の家臣」だったかもですね。これに加えて実戦で槍を使うということは身分が高くない足軽?、それに虎口前(篭城する側の最後の関門でこれを落とせば落城になる城攻めの決戦場)での横尾内蔵之丞は天下無双の槍の使い手ということですと直茂公直属の足軽大将(鍋島直茂公の特務曹長)だったと考えられます。また横尾内蔵之丞は明治時代まで名籍が残っているということですので、この一件で信頼関係は途切れていないということですね。つまりこのあと追い腹をしなかったとは考えられません。これを前提にします。

    「一方がよければ一方が悪い」という意味を散文的(説明文)ととるとこのお話は何の意味もなく面白くありませんよね、ただの非常識者の話しです。これを「裁判とは一方が勝って一方が負ける」形の制度に対して、戦闘者の心得「戦は一方が勝ったら、もう一方は死んで何もなし」、「侍にとっては一方が勝ったら一方が負けるなどという悠長なことはない」ということで対応しているのです。これを直茂公の方は「世間の常識と侍の心得では、どちらか重要か?」と問われていると思って、「常識ハズレも困るが常識では戦はできないしね、一方よければ一方悪いってことにしないといけないの?、白黒じゃないよね~」と思うと笑おかしいのでしょう。


    先の加藤清正公の絵のお話しも「鍋島も清正公に劣らない強い戦闘集団という自信」でもあるわけです。結局、横尾内蔵之丞を≪天下無双の槍の使い手=直茂公の自分愛用の絶対に折れない槍と思っている≫で「分別はないが、こういうのが鍋島侍らしくてかわいい奴だ」と思っていると思います。「小利口よりも鍋島侍というものは勝つことだけしか考えていない馬鹿ぐらいの方がよい」という家風を表しているでしょう。戦の後は殿様がやるから考えなくていいという家風でもあるでしょう。

    直茂公は「侍とは死に物狂い」だといっていますから、これが葉隠れに共通すると思います。横尾内蔵之丞は「自分より百姓のがかわいいのですか?じゃあ誓約分を返せ」なんて子供みたいです。しかし歴戦の猛者といっても身分はいわゆる兵隊ですから家族の様なつながりがないと、この場合即刻手打ちにされてしまいますよね。数多の死線をともに潜り抜けてきた兵隊と殿様という二人(鍋島家と家臣団)の信頼と親密さがわかるユーモアたっぷりの良いお話だとして、同様のエピソードの多い三章に載せてあるのでしょう。西国の槍突きという鍋島直茂公の頼りにした槍だとすると横尾内蔵之丞は、戦国の歴史上でも最高レベルの猛者だといえるでしょう。

  6. 名無しさん@ニュース2ちゃん | URL | 0Q3WCu86

    たしかに、葉隠はこういうエピソードがやたら多い。
    戦場の勇者が平和になって拗ねてる話。
    それを否定せず、むしろ賞賛してるのが面白いんだよな。

  7. 人間七七四年 | URL | -

    小物過ぎて泣ける話

  8. 御家柄 | URL | 548rAdU2

    葉隠れを武士共通の武士道と思う人がいるが、葉隠れは佐賀鍋島家の家臣の鍋島侍の心意気。大物は殿さまだけでよく、家臣は小物の方がさっぱりする。葉隠れとはそういうもの。家臣の利巧はこざかしい。各地域に各藩があり、各御家にその家の武士道あり。

    殿様と10回唱えてみろといわれて、10回唱えた後にもう一回殿さまと唱える「おバカ ひゅーけもん」を良しとする。

    「殿、殿、殿、殿、殿、殿、殿、殿、殿、殿・・・殿」何事も過剰が心情、何て言ったって「武士道=死ぬこと」といっちゃうんだから

  9. 御家柄 | URL | 548rAdU2

    横尾内蔵之丞 末裔は波多野氏(波多野敬直)と・・・。

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