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山口彦十郎の怨念

2012年03月27日 21:41

452 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2012/03/27(火) 10:18:49.02 ID:jE/JHN0D
讃岐国高松藩主 生駒讃岐守高俊の家臣に、山口彦十郎という侍があった。

山口は長年忠勤を励んだにもかかわらず、俸禄の加増も全くなく、後から取り立てられたものが自分を追い越して
立身していくのに我慢がならず、その事の不満を広言し、ついに出仕を止めてしまった。

生駒高俊はこれに激怒し、山口を捕らえ斬首を命じ、のみならず彼の女房子供まで殺した。
斬首の場において、山口は激しく怒り叫んだ

「お上のなさりように不平を申し上げたのは、この身に覚えのある罪過である。だから処罰の受けるのも
仕方のない事だ。だが何の罪もない妻子まで殺すとはどういうことか!?
そのうえに、侍に切腹させず、斬首にするとはいかなる処遇か。この屈辱、耐え難い!」

そして斬首役の横井二郎右衛門を睨みつけ

「斬り損なうな、見事に斬れよ!我が怨念に力がAあるなら、近いうちにそのしるしを見るであろう!」

これに横井

「うむ!承知!」

と、山口の首を落とす。その首は2,3間転がると斬られた面を下に立ち横井の方を向き、彼の目をきっと
睨みつけてから、静かに目を閉じた。


斬首をした横井は、自宅に帰った途端狂乱した。
寝ても覚めても、山口が血眼で睨みつけている姿が見え、彼は大声で叫びつつ刀を抜いて、そこらじゅうを
斬って回った。家族の者が何とか取り押さえ、刀を取り上げたが、
「彦十郎よ!殿のご命令で仕方がなかったのだ!許してくれ!許してくれ!」
そう手を合わせ足掻き続け、7日目に死んだ。

その後も山口彦十郎の亡霊は高松城下に現れ続けた。生前と同じ肩衣姿の山口に行き会い、
身がわなわなと震えそのまま病みついて死んでしまったものが14,5人にも及んだ。
このような怪異に生駒家中の者たちは恐れおののき、山口の菩提を弔い供養を行った。
すると城下で山口の姿を見ることはなくなったが、それでも怪異のことは続き、長屋が突然鳴動したり、
城中の大木が風も吹かないのに折れ倒れるなど、不思議なことが数多く起こった。

そして生駒高俊にいつしか邪悪の心が起こり、藩政が乱れ、ついに改易されたのも、この山口彦十郎の
怨念のためであると、人々は噂し合ったとのことである。

(平仮名本・因果物語)




453 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2012/03/27(火) 10:39:33.24 ID:0755qksH
関係のない妻子を殺したことを憤っていながら、
命令でやっただけの横井だとか、高松城下の一般人に迷惑をかけるとか
山口酷いな

454 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2012/03/27(火) 12:25:57.72 ID:Aaov2+7D
悪霊に道理が分かろうものか

455 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2012/03/27(火) 19:26:34.33 ID:I8GjOD58
崇徳院もびっくりだ

456 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2012/03/27(火) 20:12:16.74 ID:gKvQg+Sl
弔えばある程度おさまるだけ富田に道理説くよりマシじゃないか


457 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2012/03/27(火) 20:20:13.21 ID:e8HIytf9
http://ja.wikipedia.org/wiki/かけひき
小泉八雲「怪談」に載っていた話でちょっと似たようなのがあるが

>「怨霊となって人を呪おうとするには強い末期(まつご)の怨みが必要だが、あの罪人は私の挑発に乗って
>石に噛り付くことのみを念じて死んだ。怨霊となることは出来ないだろう。」
こっちでは祟りは起きなかったようだ
しかし、ラヴォアジエがギロチンで斬首された後、瞬きしたという都市伝説を思い出した

458 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2012/03/27(火) 21:37:57.91 ID:+wX57e12
スレ違いだが、幕末の晒し首を取った写真があったんだが、
首が倒れないように左右に盛り土してるのが妙にリアルだったわ・・・

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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    >関係のない妻子を殺したことを憤っていながら

    罪も無い妻子を殺されて憤っていたからこそ、仕返しに
    関係の無い人達にも危害を加えていったんだと思う
    この人の場合何が憎いって「待遇の悪さを愚痴ったが為に自分が罰せられたこと」が憎いんじゃなくて
    「その自分の罪と関係無い人達が殺されたのが憎い」んだから
    同じ目に遭わせたくて色々な人を巻き込んだんだと思うよ

  2. 人間七七四年 | URL | -

    末期の怨念を手玉に取れる『怪談』の上級武士が凄いな…。

  3. 人間七七四年 | URL | -

    というか、無知ですまないけど、こんな噂立てられるくらい生駒家の讃岐の治世ってそこまで酷かったのかな?
    まとめにも(祖父の方だが)十河さんの息子への謀殺疑惑やら、後に生駒騒動やら起こってはいるけど
    ただ単に、元々余所からきた家で、三代で潰れてるから悪く書かれすぎてるのかな…とふと思ったもんで

    …というか、祖父といい孫といい、生駒家いい逸話ないな…

  4. 人間七七四年 | URL | -

    >我が怨念に力がAあるなら
    Sだったら将門さんみたいに、首が空飛び回っちゃうんだろうな

    >晒し首
    斬首の場合、後ろ手に縛った腕を持ち上げて、顔が突き出たところを垂直にはねるから、切断面を下にして晒し台に置くと、顔が上向いてひっくり返っちゃうんだよね
    なので、マンガみたいに支えもなしに首が自立することはあり得なかったり

  5. 生駒家は最低の家だな。
    大名にしてはいけなかった家だ。
    信長だって追放で済ませる程度の事で妻子まで斬首とか馬鹿げてる。
    権現様なら絶対にあり得ない事だ。
    もしトチ狂ってやろうとしても三河中のめんどくさい連中が命懸けで止めるからな。

  6. 人間七七四年 | URL | -

    怨念がおんねん…なんちって

  7. 人間七七四年 | URL | -

    山田くん、※6の座布団を全部持っていきなさい

  8. 人間七七四年 | URL | -

    山田くん ついでだから首も全部もってっちゃいなさい

  9. 人間七七四年 | URL | -

    ※8
    鬼武蔵「ガタッ」

  10. 人間七七四年 | URL | m.2.LkcQ

    >>9
    山田有栄「おや森殿どうなされた?、ささ、座布団と首は私に任せて、針の吸い物でもお飲みなされぃ」

  11. 人間七七四年 | URL | -

    山田長政「山田と聞いて(ry」

  12. 人間七七四年 | URL | -

    >11
    シーウォーラウォン「長政殿。足怪我されている様ですな。貴殿の祖国の宇喜多なんとかさんが持っていた良い膏薬が有るから塗って差し上げましょう。」

  13. 人間七七四年 | URL | -

    >>12
    長政「それがしは駿河育ちゆえ、備前の膏薬は体にあいもうさぬ」

  14. 人間七七四年 | URL | -

    >罪も無い妻子を殺されて憤っていたからこそ、仕返しに
    >関係の無い人達にも危害を加えていったんだと思う

    つーかこの場合、関係のない人達「にも」じゃなくて
    関係のない人達「しか」被害にあってないような(汗)
    「そして生駒高俊にいつしか邪悪の心が起こり」って言っても、
    元々長年仕えてた配下が愚痴ってサボっただけで妻子もろとも斬首にするクソだし、
    それで改易だけなんだからこの人の怨念盛大に的外れな気しかしないんだが。

  15. 人間七七四年 | URL | IY7bLZJE

    >>8
    豊久「ガタッ」

    ツタンカーメンもそうですが、この手の呪いは何故か照準がぶれているようで
    ちなみにツタンカーメンの呪いはマスコミとオカルト信者のこじつけですので念のため

  16. 人間七七四年 | URL | -

    >しかし、ラヴォアジエがギロチンで斬首された後、
    >瞬きしたという都市伝説を思い出した
    筋肉の微妙な痙攣で起きるってやつかな?

  17. 人間七七四年 | URL | -

    将門公が何か言いたげにこちらを見ています

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