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本山一揆勃発顛末

2013年02月06日 19:51

418 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/02/06(水) 15:33:58.83 ID:GpFgiqzI
関ヶ原の土佐国主となり入国した山内一豊は、早速家中の者達に知行をあてがい、そのうち
山内刑部一照には本山を与えられ、かれは古城を改修しここに入城した。

さて、この地には高石左馬助・吉之助という兄弟が有った。
彼らは長宗我部氏に属した武士であり、この地の領主であったが、長宗我部盛親の没落後は、旧領の傍・下野に
忍び暮らしていた。

慶長8年(1,603)11月、この年は旱魃が続き、田野に青臭もない状況となり、高石兄弟も年貢を収納することが出来なかった。
山内刑部の役人たちは高石左馬助に使いを出して、年貢を納入するよう求める。
左馬助は様々に詫びたが、使いは「殿がこちらに入部された最初の納入である!今後のためにも、疎かにしてはならない!」
と言って、しきりに左馬助を責めた。左馬助は致し方なく使いに向かって

「今年が凶作であることは、世の中皆知っていることである!私には納入するものが無いのだ!
万物が実らないのは天の業であり、我が力の及ぶ所ではない!」

そう返事をした。
使いは帰ってこの旨を伝えると、役人たちは腹を立て、「そのような奴らの言うことを、そのままに聞いてしまえば、今後
狼藉が絶えないだろう。その者を召し捕り牢獄に入れ、諸人への見せしめとするのだ!」と評議して、再び使いを出し

『誠に納入しないのか、その方に直に仔細を聞きたい。すみやかにこちらに来るように。』

と伝えた。これを聞いて左馬助「心得たり」と出立した。この時、弟の吉之助は「俺も一緒に行こう」と言い出したが、
左馬助
「いやいや、お前は無用だ。どうせ、私を擒にするための企みであろう。
なあに、どれほどの事があろうか。お前は旧交の者たちを集め、瀧山に立てこもる用意をせよ。
私は城下に行き、思うままに言い散らし、近づく奴原があれば、50人でも70人でも踏み倒して、さっさと帰ってくるさ。」
そう事も無げに言って城下へと向かった。

到着し、役人たちの集まっている場所へ少しも臆することなくつつと入り、役人の頭人に膝下近くに畏まり、申し上げた
「それがしを召されたのは何事でしょうか?」
頭人「年貢の収納を、どうするつもりなのか?」
左馬助カラカラと笑い出し

「さてさて道理を弁えぬ人々かな。治めるべき年貢など無いと、何度も言ったというのに、さては使いが申さなかったのか?」

これを「天晴悪き言い分である!」と両方より左馬助を捕えようと近づいてくるのを「心得たり!」と左右に突き飛ばした!

「やあ、ここに留めようと思っているのなら留めてみよ!」

と刀の柄に手をかけあたりを睨みつける。その場の者達、ひしめきながらもあえて彼に手を出そうとはしない。
そこで左馬助は

「なにか私に言うことはありますか?…無いのなら、暇を申し上げる。」

そう言い捨て悠々と立ち去った。

さて、彼の帰りを待っていた吉之助、左馬助の姿を見ると「どうだった!?」と聞いてきた。左馬助
「なあに、大したこともない。だが油断してはならん。」と、同心の者達300人ほどを集め、近郷の家々を略奪し、
そうして瀧山に立て籠った。
これが長宗我部旧臣による最後の武力抵抗となる、本山一揆(瀧山一揆)のはじまりであった。

本山一揆勃発に至る過程である
(土佐物語)




421 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/02/06(水) 18:12:31.45 ID:qA9n4nAv
土佐なら悪い話がいっぱいありそう。あの山内だしw


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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    一豊さんにも言い分あるんだろうし、統治のためには多少血が流れるのは仕方ないんだろうが…(某四天王筆頭に、悪い話常連の人たちまで行くとアレだけど)

    (千代さんのは城内なのに)一豊さんの銅像が、城外に置かれてる理由が何か判った気がする

  2. 人間七七四年 | URL | -

    籠城のためとは言え、近郷を略奪している時点で山内家とあまり大差無いような気が
    まあ、山内刑部も形だけ収めさせるとかすればよかったんだろうけど、この時期は
    全国的に元土豪との争いがあって、強圧的に出ないと舐められる時代背景もあったのかな

  3. 人間七七四年 | URL | -

    元武士とは言え、一農民が300人の人数集められる時点で長宗我部氏の支配体制が、
    最終的に国人連合から脱し切れてなかったのがよくわかるし、そりゃ一豊も虐殺やむなしで
    統治しようとするわ。そうじゃないと山内氏が取りつぶされちゃうんだし。

  4. 人間七七四年 | URL | -

    こんなに格好良く描かれてる高石左馬助は、その後決起した連中を見捨てて
    逃走しちゃうんだよね。

  5. 人間七七四年 | URL | -

    途中までは「山内さん家は他にやり方無かったのかな?」(止むを得ないとは
    分かって居ても)と思うのだけど。「近郷の家々を略奪し」の部分で台無し。

    土佐も所詮は国人連合から脱却出来なかったんだなぁ。

  6. 人間七七四年 | URL | -

    この時は農民を助命しているので山内家とは思えないいい話。

  7. 人間七七四年 | URL | -

    略奪は非道だとは思うけど、この時代にはままあった事なのではないのだろうか?。
    (それが善悪から見て悪だとは思うが…そういう世の中だったのでは)
    逆に略奪をしない場合は、城とか仲間うちで貯蔵していた兵糧で賄ったとか?。

  8. 人間七七四年 | URL | -

    山内家の悪い話って、例の相撲の話だと思うけど
    ありゃ司馬の脚色だしなぁ

  9. 人間七七四年 | URL | -

    戦国じゃ千代age一豊sage、幕末じゃ容堂以下山内侍は鬼畜生の集まりみたいな扱いされて司馬は山内に恨みでもあんのかってレベル
    実際は関が原以前の人畜無害との対比でひどく見えるだけだと思う

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