890 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/06/18(火) 20:24:14.97 ID:XgG5EsJu
宇喜多秀家の下で、中村次郎兵衛と言う出頭人が有ったが、これは秀家の妻の実家である
加賀前田利家の下より来たものである。また浮田太郎左衛門という先代からの用人があったが、
これも秀家の下で出頭した。
この両人は重臣の一人である長船紀伊守(綱直)と入魂の間柄となり、様々に密談して
伏見に登り、御内々を伺い、文禄4年(1595)春、家中に対して不意に『倹約のためである』と号して
宇喜多の分国悉く検地を入れ、かつ譜代の拝領した地では、良い土地は取り上げ所替りが申し付けられた。
これは皆、中村次郎兵衛の仕業であり、故に家中の者達は皆次郎兵衛を憎んだ。
さらに中村次郎兵衛達は、自分に親しいものを推挙し、疎い者達はほんの少しの事で閉門や遠慮が
申し付けられ、あるいは身上を滅ぼす者さえ有った。
家中の者達は薄氷を踏むような心持ちであったが、これらは皆、国元に居ない秀家からの上意として
命ぜられていたために、如何ともすることが出来なかった。
(戸川記)
家中騒動の原因で一番大きいのはやはり検地による所領問題なのだなと感じさせる、
後の宇喜多騒動に至る混乱の始まりについての逸話である。
891 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/06/18(火) 21:22:14.65 ID:CNn15Bhn
検地を使っての大名権力強化はリスクも高いな。
大名自身の移封が伴うならマシだけど、同じ封土の中での所替は
一所懸命の地を奪われる国人や家臣団の反発が大きくなる。
島津、宇喜多は典型的な失敗例だろうなぁ。
佐竹のような成功例は意外に少ない。
892 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/06/18(火) 21:37:04.31 ID:itwpMhOP
佐竹は豪族年始に託けて集めて皆殺しにしたからな
893 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/06/18(火) 21:44:27.95 ID:CNn15Bhn
南方三十三館なら検地よりだいぶ前だけど、他にもあったっけ?
宇喜多秀家の下で、中村次郎兵衛と言う出頭人が有ったが、これは秀家の妻の実家である
加賀前田利家の下より来たものである。また浮田太郎左衛門という先代からの用人があったが、
これも秀家の下で出頭した。
この両人は重臣の一人である長船紀伊守(綱直)と入魂の間柄となり、様々に密談して
伏見に登り、御内々を伺い、文禄4年(1595)春、家中に対して不意に『倹約のためである』と号して
宇喜多の分国悉く検地を入れ、かつ譜代の拝領した地では、良い土地は取り上げ所替りが申し付けられた。
これは皆、中村次郎兵衛の仕業であり、故に家中の者達は皆次郎兵衛を憎んだ。
さらに中村次郎兵衛達は、自分に親しいものを推挙し、疎い者達はほんの少しの事で閉門や遠慮が
申し付けられ、あるいは身上を滅ぼす者さえ有った。
家中の者達は薄氷を踏むような心持ちであったが、これらは皆、国元に居ない秀家からの上意として
命ぜられていたために、如何ともすることが出来なかった。
(戸川記)
家中騒動の原因で一番大きいのはやはり検地による所領問題なのだなと感じさせる、
後の宇喜多騒動に至る混乱の始まりについての逸話である。
891 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/06/18(火) 21:22:14.65 ID:CNn15Bhn
検地を使っての大名権力強化はリスクも高いな。
大名自身の移封が伴うならマシだけど、同じ封土の中での所替は
一所懸命の地を奪われる国人や家臣団の反発が大きくなる。
島津、宇喜多は典型的な失敗例だろうなぁ。
佐竹のような成功例は意外に少ない。
892 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/06/18(火) 21:37:04.31 ID:itwpMhOP
佐竹は豪族年始に託けて集めて皆殺しにしたからな
893 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/06/18(火) 21:44:27.95 ID:CNn15Bhn
南方三十三館なら検地よりだいぶ前だけど、他にもあったっけ?
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コメント
人間七七四年 | URL | -
そういや伊達のまーくんも検地には苦労をして、結果的に
重臣層を抑えることには失敗しているんだよなあ。
(まーくんは、あのノリで何とか抑え込んだけど、まーくん
レベルじゃないと無理だったのは伊達騒動がよく示しているし)
悪久は外道としか言えないけど、少なくともあのクラスの外道でなければ
家中を君主の元で統制するのは無理だったんだろうなあ。
( 2013年06月19日 21:53 )
人間七七四年 | URL | -
戦中は家臣達へ所領を与えないと出て行かれちゃうし、
与え過ぎても自分が困るし。
与えたと思ったら検地で困るし、土地問題は時代の移
り変わりで何らかの苦労が絶対にありますね。
( 2013年06月20日 05:30 )
人間七七四年 | URL | -
宇喜多ですらこの有様なら、伊達、島津、佐竹などはどれほど苦労したのだろう…
歴史ある大名家は百年単位の既得権益だらけだろうし、
大名自身が豪族たちによる連立政権の代表という側面がある
太閤検地を断行できたのは、秀吉が一代の成り上がりでそういったしがらみが少ないからなんだろうね
( 2013年06月20日 13:48 )
人間七七四年 | URL | -
伊達は転勤のときに出来なかったのがな…
あの時しっかりやっとけば
( 2013年06月20日 17:18 )
人間七七四年 | URL | -
※4
あのときの伊達は減封かつ絶賛一揆発生中の地域だったから
家臣に多くを割く必要があって権力強化は難しかった。
徳川みたいに加増だったら良かったんだけど
( 2013年06月20日 17:40 )
人間七七四年 | URL | -
※3
太閤検地は軍役を定める為のもので、必ず棹入れをした訳でもないから
既得権のしがらみとは別の問題だったりする。
( 2013年06月20日 17:43 )
人間七七四年 | URL | -
島津も検地して軍役果たす為の財源確保しないと拙い状況だったんだよな。
その検地やっていた伊集院忠棟は当然島津家中の恨み買っていた訳で、家中の不満抑える為のスケープゴートにされた感も有る。
( 2013年06月20日 20:28 )
人間七七四年 | URL | -
元来は家臣たちが軍役を果たさなくちゃならないんだけど
島津の場合あれこれ理由をつけて拒否されちゃってるんだよなぁ
仕方がないから検地で浮いた土地を恩賞として、浪人や地侍に
軍役を果たさせると言う緊急避難をやってたり…。
九州の諸大名がキチンと軍役をつとめてるのに、なんで島津は
あんなにズンドコなんだろうか
( 2013年06月21日 07:28 )
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