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首一つ取るということは

2013年09月25日 20:09

385 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/09/25(水) 05:51:27.42 ID:8YG71P0p
浅井畷の戦いのとき
 「小松勢が城を守るために、戦場から引き揚げてから、みんなで敵の首級を、
誰が、どこで、どれだけ取ったか語り合っている。」

 「首一つ取るということは、途方もなく疲れるものじゃ。団七兵衛という若者が、
長連竜の家来の小林なるものの首を取ったが、あまり疲れたので、本折町の八幡さま
の前で、その首を傍らにおいて休んでいたところ、松村孫三郎という者が馬に乗り、
若党七、八人を連れて通りかかった。ところが若党の一人が、『あの首は松村殿が、
先ほど突き倒されたものの首でござるぞ』と叫んだ。『それならその首をこちらへ貰え』
と言って奪い取ってしまい、小松勢身方同士で大喧嘩となってしまった。しかし大勢集まって来てとりなし、
ようやく首を七兵衛に戻したと、坂井土佐というさむらいが語っている。」

 「また同じ長連竜の家来に、とても力自慢の八田三助というのがいて、今弁慶と言われていた。
それが小松方の西脇左門と組み打ちして下敷きにし、首を掻き切ろうとしたとき、左門が、
『武士の作法だ、名を名乗らせてから打ち取れ』と叫んだ。
そこで三助が『さらば名乗れ』と言って一瞬気を緩めたとき、左門が三助を刎ね飛ばして、
逆にその首を打ち取ったという。」
――『桑華字苑』

百万石物語という本に書いてあった話





386 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/09/25(水) 17:45:42.84 ID:HKsrG8Z4
まあ必要に応じて相手を謀るのもまた武士の作法だからね、命のやり取りの場でうっかり騙されちゃったなら首が飛んでも仕方ないね

387 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/09/25(水) 20:14:40.79 ID:c3aDqtW6
うむ。俺が教えた通りの首の取り方してるな。
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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    『武士の作法だ、名を名乗らせてから打ち取れ』

    …その必要性をなくすためにも、わざわざ兜だけは立派な物を付けろって話をどこかの逸話で見たことあるのだけど?

    そもそも名前を名乗らせてから首を取るのが作法というのは逆に見たことがない。

    単純に口車に乗せられたマヌケな今弁慶っていう悪い話かな。

  2. 人間七七四年 | URL | -

    誰だったか失念してしまったが、戦いの最中討たれそうになった時に、
    「私は味方だ」と言って怯ませた後に反撃して打ち取った人がいた。
    つまりは、騙し騙され武士の世界って事ですね。

    と言うかですね。今先まで散々斬り合った同士が味方な訳ないでしょ!w
    と思うけど。やはり行き成りこんな事急に言われれば「え?」となるかな?

  3. 人間七七四年 | URL | -

    これよりずっと昔の、石橋山合戦の時でも、頼朝方の佐奈田与一が大庭一族の俣野景久を組み敷いて首を取ろうとした時、俣野の郎党が主を探して近づいてきた。
    与一はとっさに「俣野が佐奈田の首を取るぞ!」と謀って、短刀を抜いて俣野を刺したんだけど、連戦で短刀は血まみれになってて、血が固まってて鞘ごと抜けちゃって刺せなかった。
    で、結局バレちゃって、俣野の郎党に引き倒された佐奈田与一は首取られちゃった・・・
    せっかく組み打ちに勝ってもこんなだし、ひとつ首取るのも大変だよね、ほんと。

  4. | |

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  5. 人間七七四年 | URL | -

    2です。騙討ちしたのは鹿之助さんでした。

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