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今どき畳の上では想像も出来ないことだろう

2013年10月20日 19:13

532 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/10/20(日) 11:03:07.98 ID:o9prHf2z
これは毛利安右衛門という浪人が
大阪の陣で長宗我部盛親の手勢に属して戦ったときのことを
嘘偽りなく、ありのままに語ったことである。


「今どき畳の上では想像も出来ないことだろう。
戦というものは昼夜油断なく心を苦しめ、夜は露霜に犯され安々と眠ることも出来ず、
いざ攻撃というときに、竹束の陰にいて夜を明かすまでの心持といったらない。

城内の者は昼夜油断なく守って、食事はただ飢えを助けるまでのこと、
うまい、まずい、などとは寝言にも出せず、なかなかに浅ましいことである。

喧嘩なら互いの怒りの上の事で、死んでもそれまでだが、合戦には怒りはない。
ただ主君への忠を思って働くまでのことである。

城の中でも寄せ手の中でも流言飛語を放ち合い、
誰々は逆心を企て敵に内通したとか、やれ何だとか、
毎日毎夜さまざまな風説が立って人の心を驚かす。

さて敵と取り結び、互いに鑓を合わせる時は、土煙が立ってすさまじいものである。
一命を捨てての合戦なれば、人々の心は朧月夜に夢路を行くが如くで、
場なれて武功のある人などは、場数少なき者とは違い、
少々は目もあいて、はっきりしているであろうが、
『それでも朧月夜のようになることは同じだ』と、場数を踏んだ士もよく物語った。」

533 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/10/20(日) 11:04:01.82 ID:o9prHf2z
「我らは鴫野堤の合戦(八尾の戦い)に、堤の下に皆々折り敷いて鑓を伏せていたところが、
藤堂和泉守高虎の軍勢が寄せてきた。
だんだんと寄せ太鼓の音が近くなってくる。
大将、長宗我部盛親は『采配を出すまで、必ずともに静まって控えておれ!』と
馬を乗り回して下知をする。

この時、思わずわなわなと震えがこみ上げて来た。
これは口惜しい事かな、と思って周りを見るに、やはりみな震えているではないか。

やがて間近くなって、鑓を合わせるとなると、たちまちに震えが止まった。
この時、藤堂勢の先手では、歴々の人が討死にをされた。

戦場で討死にと言えば、ただ戦って死んだとばかり思うだろうが、
なかなかそうではない。

目を廻したところを首を掻かれたり、手傷を負っているところを押し伏せられて首を取られたり、
あるいは長柄の鑓で叩き殺され、または踏み殺されなどして、いろいろの死にようがある、

それを討死にとさえ言えば、世間では互いに勝負して死んだものと思っているのだ。」


『二川随筆』より





534 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/10/20(日) 14:20:07.11 ID:fcksWb1h
流石に真に迫る物が有るな・・・

535 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/10/20(日) 14:32:01.94 ID:Y2EKd+Ow
逆に乱戦の中で背中に傷を負ったりしたら臆病者にされたりするんだろうか

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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    >城の中でも寄せ手の中でも流言飛語を放ち合い、

    こんな状況なら、関が原のように
    実際に寝返り(?)があった場合の末端の兵士って
    どんな気持ちだったんだろうな。

  2. 人間七七四年 | URL | -

    ???「大阪の陣? あんなの石合戦みたいなもんですわ」
    ……と言うのもいたと思うが、末端ともなればこの逸話みたいに必死だったんだろうな。

  3. 人間七七四年 | URL | -

    性格と部隊によるんだろうな。
    第二次大戦経験者でも深刻な顔して語る爺さんと、酒入ると楽しそうに戦争語りだす爺さんがいる

  4. 人間七七四年 | URL | -

    >それを討死にとさえ言えば、世間では互いに勝負して死んだものと思っているのだ。

    生々しいな…。
    胸にずしんとくる言葉だ。

  5. 人間七七四年 | URL | -

    あーコレ見て思い出した。
    南方の無人島に送られた爺さんらによると、死因が病死(特に町の人は
    熱病にやられて大抵一ヶ月も持たなかったっつってたな)だと
    「お国の役にたたねえで犬死しやがって」って故郷で親類一同が白い目で
    見られるので敵と交戦どころかただの一度も遭遇さえしてないのに
    とにかく何が何でも「戦死」って報告してたそうだ。
    しかも何十年も経ってるのにまだ遺族には戦死って言い張ってるらしい。
    交戦一回もしてないのばれてるのに。
    何ていうかこう…ねぇ…。とりあえずあれだ、

    セケン様コワイ。

  6. 人間七七四年 | URL | -

    ※5
    兵隊にとられて戦いもせず、
    ただ死にに行っただけの人間の遺族の心情を考えてみたら
    あの死は無駄死にではない、必要があったのだと思い込むことで
    無理矢理にでも納得しようとしてるように感じられるな
    皆にバレてるなら余計に。

    それなら世間が怖いという感想にはならないと思うな
    ※5の住んでる地域の個別の事情は知らないけど。

  7. 人間七七四年 | URL | -

    戦死か病死の話は元はといえば日本軍上層部が悪い。
    あんな兵站で攻めるから。
    そもそも南方につけず、バシー海峡で潜水艦にやられちゃった人もいっぱいいるし。
    どうすんだこんなのという海上護衛総隊の主張もあるけど。
    だから、戦死か病死かは運の問題だったり。

  8. 人間七七四年 | URL | -

    第二次大戦の話はどうでもいいです・・・。

  9. 人間七七四年 | URL | -

    ※6
    遺族が戦死って言い張ってんじゃなくて爺さんらが言い張ってるんよ。
    遺族は交戦もしてないなら戦死のはずがない、詳しく教えてくれって。
    が、戦友の爺さんが「アイツの名誉が」「遺族の肩身が狭くなる」って。
    交戦なかったの遺族にばれちゃってるんだからもういいじゃんとも思うんだけどねー。
    (ただそれも遺族が別口に問い詰めまくってやっとこっそり教えてもらったげだったり。
    未だに昔の感覚でゴチャゴチャ言う奴がいるのか、未だに爺さんらの頭の中に
    何十年も前の世間様が住み着いててプレッシャー与えてるのか。
    遺族にだけでもと思うけど遺族にも名誉の戦死って事にしたいのかなー。
    地域的な事情は分からんが、軍の悪口デカイ声で言いたくってる爺さんとかは別に珍しくはない。上の米で言ってるように性格と部隊によるのかなぁ。
    ※7
    聞けば聞くほどモウヤダってなるんですが…。

    今みたいに物流が発達してなくて基本兵站が現地調達な戦国時代も大変だったろうなぁ、と話を戻してみる。

  10. 人間七七四年 | URL | -

    逸話に無関係な話はチラシの裏にでも

  11. 人間七七四年 | URL | SFo5/nok

    飯が不味くても構わないってのは、やっぱりそういう時代なのかな。
    現代の軍隊は、飯だけが楽しみって感じらしいけど

  12. 人間七七四年 | URL | fLP40Hpw

    鑓を携えて待機しているところとか生々しさがすごいな

  13. 人間七七四年 | URL | -

    逸話の話以外するなとは言わないけどさ。ここでゴチャつく位なら軍事サイトや
    WWII系のサイトにでも行って聞けよ。流石に少ししつこいわ。

  14. 人間七七四年 | URL | -

    従軍して死んだなら病死であれ、戦死扱いじゃねえの。

    篭城戦での餓死は戦死でないとでもいうんか?

    もう少し気持ちとその時の現状を慮るべきよ。

  15. オッペンハイマー13世 | URL | -

    従軍して死んだなら病死であれ、戦死扱いじゃねえの。

    篭城戦での餓死は戦死でないとでもいうんか?

    もう少し気持ちとその時の現状を慮るべきよ。

  16. 人間七七四年 | URL | -

    戦(争中に敵に斬られたり撃たれたりして)死(んでしまった)
    戦(争に行ったが戦わずに病気で)死(んでしまった)
    戦(争とは特に関係ないけど何らかの理由で)死(んでしまった)

    全部まとめて戦死でいいよもう

  17. 人間七七四年 | URL | -

    何度たしなめられても空気読めないとか痛いね

  18. 人間七七四年 | URL | -

    ※1
    これ長宗我部盛親だからこその話かも。五人衆の他4人はどこかに相対する徳川方の縁者がいるからそういう噂は出てくるだろうが、相手方に(下っ端や寄騎はいるだろうが)大名クラスの縁者は盛親にはいなかったんじゃなかったかな。だからこそ最激戦区の相手方先手藤堂(ついでに横合いから井伊)の軍勢と激突出来たのだろうが。

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