699 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/04/05(土) 00:10:29.69 ID:FfYqcsdC
去る江州一乱の時(足利義材の六角征伐か)、浅井の某という者が、落ち武者となって日枝山の雲母坂を下って
京に赴く途中、不思議なものに出会ったという。
これは老人かと思うと、またにわかに若くなり、若いのかと思えばまた、忽然としてシワが寄って見えた。
一体どういう人物なのか一切判断できない、怪しい者であった。
この人物が浅いに語ったことは
「その方の家、必ず末に栄えて貴族の名を得るだろう。頼もしく覚えておくが良い。しかし慎みがなければまた憂うこともあるぞ。」
そこで浅井某が近づいて何か話しかけようとすると、たちどころに消え失せてしまった。
乱れた世には必ず魔障があると言われるが、この話のような類の事なのであろう。しかしこの曲者は良いことを言って
きたのであるから、只者では無いのであろう。
(塵塚物語)
天分21年(1552)成立とされる塵塚物語より、後の戦国大名近江浅井家の祖について書かれたと思われる逸話である。
去る江州一乱の時(足利義材の六角征伐か)、浅井の某という者が、落ち武者となって日枝山の雲母坂を下って
京に赴く途中、不思議なものに出会ったという。
これは老人かと思うと、またにわかに若くなり、若いのかと思えばまた、忽然としてシワが寄って見えた。
一体どういう人物なのか一切判断できない、怪しい者であった。
この人物が浅いに語ったことは
「その方の家、必ず末に栄えて貴族の名を得るだろう。頼もしく覚えておくが良い。しかし慎みがなければまた憂うこともあるぞ。」
そこで浅井某が近づいて何か話しかけようとすると、たちどころに消え失せてしまった。
乱れた世には必ず魔障があると言われるが、この話のような類の事なのであろう。しかしこの曲者は良いことを言って
きたのであるから、只者では無いのであろう。
(塵塚物語)
天分21年(1552)成立とされる塵塚物語より、後の戦国大名近江浅井家の祖について書かれたと思われる逸話である。
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コメント
ゆとりある名無し | URL | -
後に官位を得る久政は浅井家庶流の蔵人直種の孫で、
父・亮政の代で浅井本家の養子になっている。
「家」だから別に子孫ではなく養子が貴族の名を得るのでも良いのかな。
あるいは庶流の蔵人家の逸話なのか。
( 2014年04月06日 08:28 )
人間七七四年 | URL | -
末に栄えて~の部分が、どの時代の事を指すかに依って
意味合いも状況も違ってくるよね。
もしかして、若い=繁栄・年寄り=衰退を意味して居るのかな?
( 2014年04月06日 18:50 )
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