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「すなわち、其の方である」

2014年08月24日 18:59

25 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/08/23(土) 20:36:22.20 ID:xmvQs2DI
黒田孝高は衆人を超えた智謀の良将であり、常に天下の望みがあった。

ある時、豊臣秀吉は孝高を呼んで酒宴を催し、「おい孝高、いま天下に英雄や豪傑は
たくさんいるが、天下を保つことができる程の者は誰だと思う?」と尋ねた。

孝高は打ち笑って「それがしの如き者に、どうしてそれを知ることができましょうか」
と答えたが、秀吉は「我は試しに議論しようと思うのだ。まずは言うて見られよ」

と言うので、孝高はやむを得ず、「それがしが考えますに、現在天下に威名高く、
天下をも掌握できる者は、中国の毛利輝元でありましょう」と、述べた。

すると、秀吉はにっこりと笑い、「誠に輝元はいま十余ヶ国を切り従えて、その威勢は
破竹の如くである。けれども、それは皆父祖の余徳であって、輝元の器量によるもの
ではない。であれば、どうして天下を保つことが叶うだろうか。その他に一人おるのを
知らぬのか?」と、言った。

孝高が驚いて問うと、秀吉は「目の前におる」と言う。これに孝高が「目の前とは、
どこにおるのでしょうか?」と言うと、秀吉は「すなわち、其の方である」と言った。

これを聞いて孝高は大いに驚き、額に汗を流して、「どうして愚昧のそれがしが、
そのような大器に当たることでしょうか」と、答えた。だが、孝高は自分の胸中を
秀吉に見抜かれ、針の莚に座る心地がして、その日の酒宴を退出し、

自分の館に帰って、「結局、秀吉に見抜かれた以上は、我が身の命も危うい」と考え、
それからは世(時勢の意か)を悟ってすぐさま入道し『これまでの望みを水の泡にする』
という意味で『如水』と号して、家督を子息の甲斐守長政に譲り、隠居した。

――『常山紀談(異本に拠る)』




26 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/08/23(土) 20:44:46.82 ID:lCeyV+k8
上善如水と違うんかよ

27 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/08/23(土) 21:57:34.39 ID:G8Z/X4eg
何度か出てる話だけど如水当人にハッキリそういったパターンは初めてだな

この時のラスボス笑顔だろうけど絶対目は笑ってないんだろうな
汗だらけになって顔面蒼白になってる如水の表情が想像できる
そしてバッサリディスられるTERUw

28 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/08/23(土) 22:01:22.34 ID:rw6g+rlZ
羅貫中「雷に驚いて箸を落としておけば、野心を見抜かれずに済んだのに」

29 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/08/23(土) 22:34:56.77 ID:nzaMxAU9
三国志に箸か匙を落とした話があって、
華陽国志にその時雷がなって、劉備が雷にかこつけてごまかした、
と書かれてるわけですが、羅貫中?

30 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/08/23(土) 22:41:56.42 ID:ou2If9HK
裴松之が悪い

31 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/08/24(日) 01:13:49.39 ID:uMH8pU3G
この話法螺の具合から黒田家譜が出所だと思ってるんだか合ってる?

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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    「君と余だ」

  2. 人間七七四年 | URL | -

    テル・・・誰が絡んでもやっぱりこのポジションなんだねw
    しかしどうして前田・徳川でなく、国だけでテルにしたのか?
    この黒官は駄目だな。

  3. 人間七七四年 | URL | -

    米2
    如水は西国のイメージがあります。
    前田・徳川に対しては、
    毛利ほどの知識を持っていなかったから
    挙げづらかったのでは。

  4. 人間七七四年 | URL | -

    TERUの名前を出せば秀吉がこういう返答をするだろうと予想してたのかもしれない。

  5. 人間七七四年 | URL | ZPZR469g

    ※2
    家康→ガチで取りそうだから、下手に触れたら怖い。
    利家→秀吉の親友だし、秀吉も否定しづらいから難しい。
    というわけで秀吉が否定しやすいし、まあ天下は無理そうなTERUになったのかと。

  6. 人間七七四年 | URL | -

    如水「鼻毛はじめました」

  7. 人間七七四年 | URL | -

    雷の時の酒宴のみ参加すべきだったか。

  8. 人間七七四年 | URL | -

    クロカン『でも工場長が利長に「お前んとこの親父。じゃなきゃ俺」っていってましたよぉ』

    たいかう「工場長、会津行き決定!」

  9. 人間七七四年 | URL | -

    家康って言っちゃうと、洒落にならないからなw
    この場合は、一番ダメな回答
    前田も太守だし、政宗もギラギラしてて生意気
    上杉って言っても、会話が盛り上がらなさそう

    テルって言っておけば、秀吉も笑ってくれるだろうし
    無難というよりも、ベストな回答なのかも

    組織にこういう出落ち的に笑いのとれる人が1人いてくれると助かるよね

  10. 人間七七四年 | URL | -

    直江兼続、小早川隆景、堀直政の三点セット

  11. 人間七七四年 | URL | -

    秀吉って「俺の代わりに天下取れる奴、誰かおる? 結局俺しかいねぇんじゃね、A-ha?」って多くない?

  12. 人間七七四年 | URL | -

    この話のあとに出家したら認めているようなものじゃw
    秀吉「出家したから諦めたのね!」
    こうなるものなのだろうか?

  13. 人間七七四年 | URL | -

    秀吉って実は武士って存在を嫌うというか憎んでたんじゃないかって説があるらしい
    天下とってから、やたら武士のプライド馬鹿にするような試しを方々にしたのも、幼い頃から徒手空拳で百姓、坊主、商人にひどい目にあったろうけど、一番悪いのは武士だってトラウマが暗い記憶に根付いていたとどこぞの心理学者が言ってた
    信長、秀吉、家康で一番トラウマというか心に闇を抱えてるのが秀吉で唐入りも実は武士階級を日本から追い出して捨て殺しにするためとか…けっこう都市伝説並みで面白かった。

  14. 人間七七四年 | URL | -

    心理学者か…悪いが説まではいかないだろう。
    というか秀次への訓戒状読むかぎりでは、武家としての誇りをすごく感じるけどね

  15. 人間七七四年 | URL | -

    ※13
    分からんでもない

  16. 人間七七四年 | URL | -

    ※11を読んでいたら、ファンタの将軍先生を思い出した。
    「この問題を分かる者は居らんのか?」
    「はい(挙手)」
    「頭が高い」
    「どうすりゃ良いのよ」

    ※13
    逆に家臣達も秀吉に仕えるのを心の底では嫌だったと言うのもありますね。
    曲がりなりにも歴代で武士の家系の人間が、農民出身者に頭を垂れるのが
    屈辱だったという説。

  17. 人間七七四年 | URL | Cnub/O7I

    ※10
    三点セットはこの場合、小早川隆景と直江兼続と鍋島直茂

  18. 人間七七四年 | URL | -

    あ、きみたちがいて、ぼくがいる

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