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狩野探幽守信は、名誉の画工であった。

2014年09月17日 18:57

810 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/09/16(火) 22:57:37.35 ID:KnyN6jA2
狩野探幽守信は、名誉の画工であった。

ある時、松平陸奥守(伊達忠宗)が七尺の金屏風を二隻拵え、探幽を招きこれに絵を望んだ。
探幽は「これには墨絵が然るべきです」と、この日は屏風を見ただけで帰り、翌日早朝に来て
墨を多く摺らせ、馬の沓を取り寄せ墨に浸し、これを金屏風へ幾つも押し、また大筆で筋を幾つも
引いた。

陸奥守はこの様子を見ていたが、「どうしていいか解らなくなって乱心したか」と言いながら
奥へと入っていってしまった。近習の者達は主人の機嫌が悪いことを淡幽に伝えたが、彼は

「書く時見物は無用です。書き終わってから御覧あるべし。」

そう答えつつ、小筆を取って書き添えると、馬の沓を押した所は蟹と成り、大筆で筋を引いた所は
葦となり、葦間の蟹の絵となった。

もう一隻には柳に燕を書いた。これも始めは墨をこぼしたように書き始めたが、書き終わってみれば
柳に燕となった。

二隻とも無類の屏風と成り、これに陸奥守は大いに喜び、厚く褒美を与えたという。

(明良洪範)



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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    ?「狩野探幽の屏風…こらあきまへん、偽物ですわ。」

  2. 人間七七四年 | URL | -

    昔話で似たようなの見たな。そちらは探幽じゃなくて雪舟だったかな

    同じように金屏風に絵を書いてくれと頼まれて、馬の沓でスタンプしたのを見てビックリした持ち主が
    「それは勘弁してくれ、消してくれ」と懇願したら、
    「それでは」って言って追い払うような仕草をしたら、沓の後に見えたのは見事な蟹の絵で、
    あっという間に屏風から抜け出て近くの沢に逃げてしまった、それ以来その沢には変わったカニが見られるようになった…
    みたいな話だった

  3. 人間七七四年 | URL | -

    狩野探幽って佐々成政の孫でしょ?
    岩佐又兵衛しかり、何か面白いねぇ。

  4. 人間七七四年 | URL | -

    まぁ何時の時代でも芸術家の人の行動を一瞬で理解するのは不可能だわねw

  5. 人間七七四年 | URL | -

    現代でも時々いるよな、こういう描き方するやつ。
    よく分からないぐちゃぐちゃがいつの間にか見事な絵に化けてたりして、
    途中経過見てると面白い。

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