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尼子義久の降伏

2014年11月10日 18:56

737 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/11/10(月) 00:36:56.01 ID:+UuGUWA/
毛利による尼子氏の本拠地月山富田城攻めは、永禄3年より始まり今永禄9年(1566年)に至って、
およそ7年の間続いていた。
その間、尼子方の城兵達は、あるいは討ち死にし、あるいは落ち失せ、あるいは降参したため、
今は僅かに300人ばかりが留まり残っているに過ぎなかった。その上兵糧も乏しく、
もはや落城も遠からじと風説されていた。

ところがこの5月の末、毛利元就が風気を患い、徐々に悪化して、様々に薬術を為してもその効なく、
病は日々重くなっていった。

そんなある夜、吉川元春小早川隆景の兄弟が全く同じ夢を見た。その内容は、
老翁が一人枕の上に立って

『今度の元就の煩いを治したいのなら、尼子の命を助けよ。
我は富田の八幡である。』

と宣ったのである。

この奇妙な出来事に元春・隆景兄弟は話し合い、元就の側まで行って相談した。
その結果

「先年、大樹義輝卿より、聖護院准后を以って、毛利・尼子和議すべしとの上命があった。
尼子はこれを了承したが、元就は八ヶ条の懸念があると上意を返されたが、その内容は
尤もなことであったので、義輝卿もこの件を一旦戻して扱われていた所、三好左京大夫義継、
松永右兵衛佐久通らが義輝を弑し奉るによりて、この和議については完全に停止した。

然れば今度、その旨を以って尼子の命を助け、下城させるべし。」

そう決定し聖護院准后道增の弟子である道澄に、元春・隆景はこの趣を言い含めた。
道澄は米原平内兵衛を以って、尼子方の立原源太兵衛尉に申し入れた

「先年、公方義輝卿が、毛利・尼子の和議を取り扱われましたが、尼子義久殿はこれを了承し、
誓詞の提出にまで及びました。その草案もここにあります。であれば、今この城を明け渡し、
諸士の一命を救われる事こそ然るべきと、義久殿に説得すべきである。」
そう詳しく説明した。

立原は帰ってこれを尼子義久に伝え、義久は家の子郎党を集め意見を聞いた。
各々はこう申し上げた
「当家は数年の籠城の間に、味方尽く敵に降り、残卒わずかに300ばかりになりました。
ではありますが、この城は無双の要害であり、今まで残り留まった者達は、義によって
身命を投げ出し、城に残った勇者たちですから、志を一つにして防ぎ戦えば、すぐに落城することは
無いでしょう。

ですが、兵糧は尽く尽きかけています。また諸方に後詰をしてくれる味方も有りません。
このような、行く末頼りない城にこもって餓死されるよりも、先ず一旦はこの和議を受け入れ、
時節をお待ちになるべきです。」

皆一同にこう諫詞したため、義久も同意し、その故を聖護院に返答したため、道澄もすぐにこれを
三家(毛利・吉川・小早川)に連絡した。
これによって永禄9年7月6日、尼子右衛門督義久、同九郎倫久、同八郎四郎秀久、
数代の居城を出て、毛利元就に降伏した。

元就は福原左近将監貞俊、口羽形部大輔通良が、二千余騎にて富田城を受け取った。
そして義久、倫久、秀久の兄弟3人は、侍7,8人を召して、元春。隆景の手のもの一千余騎が警護して
安芸国長田に送られ、そこで内藤下総守が請け取って、同所圓明寺という禅院に押し込め置かれた。
彼らの警護は念を入れられ、二重三重に柵をめぐらし、この他に元就からは桂少輔五郎、元春より
二宮木工助、隆景よりは宗近加賀守が付け置かれた。

(芸侯三家誌)

尼子の降伏に関する逸話である。




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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    曲直瀬ドクターの出番かと思ったら、そんなこと無かったぜ。無念!

  2. 人間七七四年 | URL | -

    嘘くせ〜、なーんか嘘くせ〜

  3. 人間七七四年 | URL | -

    元就さん近辺はどういうわけか
    神がかり、オカルト的な話がおおいなw おキツネさんとか

  4. 人間七七四年 | URL | -

    ※3

    それもこれも全部仕込みに見えるのは気のせい?

  5. 人間七七四年 | URL | -

    義久の逸話二つ目か、この人の話とか殆ど聞かないもんなー

  6. 人間七七四年 | URL | -

    >今まで残り留まった者達は、義によって
    >身命を投げ出し、城に残った勇者たちですから

    その貴重な忠臣を無下に扱った張本人達が尼子家じゃないですかw
    それでも鹿や亀が付き従ったのが本当に不思議。

  7. 人間七七四年 | URL | -

    鹿が尼子に付き従ったか、って言うと怪しいが

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