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慶長20年の軍評定

2014年12月26日 18:37

90 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/12/26(金) 05:48:19.24 ID:JvE4goeo
慶長20年(1615)、関東と大阪の再合戦が起ころうとする時、豊臣秀頼は諸将を集めて軍事評議を開き、
「各所いかにせん」と諮問した。この時、長宗我部盛親が「真田殿、まず所存を申されよ」と
発言を促した。しかし真田幸村は「いや、長宗我部殿から先に語られよ」と遠慮し、互いに譲りあったが、
諸将も幸村に進めた。このため幸村

「そういう事ならば所存を申し上げます、去る冬の合戦では、城郭も固く兵糧も多くありましたので、
日数を経る内に、西国衆の中に必ずお見方に回るものも現れようと量っていたのですが、存外に速く
御和睦になり、かつ堀も埋め立てられましたので、今は籠城すべみ手立てはありません。ただ打ち出て
戦うより他ありません。

然れば、君(秀頼)の御出馬がなくては叶いません。
それには先ず、宇治瀬田の橋を落としこれを要害として固く守り、その上で、合戦の様子によって
また手立てを考えます。そうして、御運所は天に任せ、ともかくも御上洛あって、一度は天下の主と
なられ洛中の御政治を行わば、末代までの名聞、これに過ぎたるものありません。」

これに盛親はじめ後藤、木村、速水その他の諸将も一同に「然るべし」と同意したが、大野修理(治長)一人
「秀頼公の御出馬あること然るべからず」と幸村の提案に同意しなかった。
このため諸将は心中に疑いを生じ「修理の母は現在関東に人質に出ているので、修理の心中は図り難い。」と
評議もまとまらず、決定のないまま終わった。
真田幸村は後で嘆息し言った。
「修理は秀頼公を大事に思い、出馬あることを危ぶんで同意しなかったのであろうが、結局は
軍事に疎いゆえそうしたのだ。是非に及ばぬ。」

その後修理の母は関東より帰り、引き続き関東の大軍が伏見の到着したと聞こえ、秀頼はまた諸将を集め
評議に及んだ。盛親はまた、幸村に発言を譲った。幸村は語る
「大御所は昨日伏見に着陣し、軍兵の疲れも休めず茶臼山に陣を移したそうです。
伏見から13里の行程ですから、軍兵もいささか疲労することでしょうから、明夜は関東勢、たとえ甲冑を
脱がないとしても必ず熟睡に及びます。ここに夜討を成功させる条件は整っています。
私が夜討をして、勝負を決します。」

ここで後藤基次が進み出て発言した
「真田殿のご意見は、私の考えていたことと全く同じです。明夜必ず討たねばなりません。
さりながら、真田殿が行って向こうで万一のことが有れば。当城に軍師がいなくなってしまいます。
軍師がなければ合戦が出来ません。されば、真田殿は城に残られよ。私が貴殿に変わり馳せ向かって
勝負を決します。」

しかし幸村は「いや、私が馳せ向かって大御所を打ち取る!」と言い、基次も「後の合戦が大事であるから、
幸村殿は無事に当城に置かれるべきである!」と譲らず、ついに口論となり夜討することなく終わった。

この両人は、本来私の口論で合戦の大事を取り外すような人物ではないのであるが、どういう訳かこの時は
夜討を諦めたのである。これも関東の御運が高かった故であろう。

(明良洪範)



91 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/12/26(金) 06:52:39.35 ID:E/BfeLMc
大坂方の勝利を信じて戦った牢人って、どれくらい居たんだろうな

92 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/12/26(金) 07:06:04.83 ID:yBRc+hLT
流石に夏の陣ではいないだろうなぁ

93 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/12/26(金) 07:41:47.96 ID:kbf2BkNS
秀頼はもうすでに死んでいてあれは影武者だったんだよね
外に出せば露見するんで出せなかったわけさ

94 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/12/26(金) 08:17:14.34 ID:ovKzWd01
有名な話だけど改めて読むとなるほどって思うな。冬の陣が残念なのはわかった。

95 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/12/26(金) 20:04:51.69 ID:1FGcX7IZ
温存しすぎて戦力を活かせないパターンか

96 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/12/26(金) 23:14:56.05 ID:UBPhGHt0
FFでエリクサー勿体無くて使えない症候群の人は大坂方を責められんな

97 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/12/26(金) 23:26:41.89 ID:31wocBR8
大坂方は補充が効かないからなあ
「なくなるかも」でずっと身動き取れない
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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    秀頼または淀の出馬をって話もなんてあった記憶があるが、思い返すとかの浅井三姉妹は全員敗色濃厚で逃げ惑ったことはあっても自分から出張ったことは1度もないんだっけ。

    そう考えてみると出てきて士気が上がるかどうか疑問…。

  2. 人間七七四年 | URL | -

    なんか三河武士的なやりとり。
    ただ、三河武士は文句を言いながら夜討ちはやるような気がする。

  3. 名無しさん@ニュース2ch | URL | -

    ん~、幸村だったり参謀的な意味で軍師って言葉が出たり、いかにも江戸期の読み物ッて感じだな
    実際城内でのやりとりはどうやって後世に伝えられたんだろう?落ち武者狩りはしつこく行われ、キチンと物語する人が居たとは思いにくいんだが

  4. 人間七七四年 | URL | -

    後藤と木村が事故死してからが本番だから、このgdgdもおりこみ済みさっ!

  5. あ | URL | -

    大坂から京を抜けて瀬田を抑える。戦は成り行き。
    とりあえず上洛して京を勢力下にしたら秀頼の名声は語り継がれますとか言われてもなぁ。

  6. 人間七七四年 | URL | -

    まとまれなかったか

  7. 人間七七四年 | URL | -

    秀頼「どうやったら勝てる?」
    盛親「俺の口からは言えないなぁ。おい幸村、言ってやってよ」
    幸村「もう勝ちは無いから、京都占領して一時的でも天下人を名乗りましょう。
    瀬田の橋を固く守って(東西分断して)運良く長期戦に成れば、奇跡が起きるカモよ」
    諸将「禿げ同、コレはもうダメかも判らんね。ドーンと行こうや」
    治長「ちょっと何言ってるか判らない。勝ち方聞いたのに格好イイ負け方とか、奇跡の起こし方とか。
    特に『ドーンと行こう』だけは無いわー、ひくわー」

  8. 人間七七四年 | URL | -

    幸村「ここは是非私が出陣いたそう」
    又兵衛「いやいや拙者が」
    薄田「ならばわしが」
    幸村・又兵衛「どうぞどうぞ」

  9. 人間七七四年 | URL | -

    ※9
    代理の代理で代々武者、なんてな。

  10. 人間七七四年 | URL | -

    信繁「では、9殿に出馬していただき、まず安全かどうかを確かめてから君の御出馬というのであればいかがかな」

  11. 人間七七四年 | URL | -

    この手の話はよく聞くけど、
    京都や宇治まで戦線を伸ばした結果、
    西側から京都~大坂間を攻められて、
    戦力を分断されることはなかったの?

  12. 人間七七四年 | URL | -

    徳川方は京方面からだけでなく、紀州路、大和路、播磨方面、丹波方面、そして海路大坂湾からも押し寄せる。
    個人個人では武勇の誉高い武将も少なからずいたとはいえ、全体的には寄せ集めの浪人衆が主体の大坂方が長駆京まで進軍して統制の取れた作戦を行えるわけもなく、信繁が語ったとれる作戦も(もし信繁が言ったのが本当に史実だったとしても)口にした本人すら成功の覚束ない、机上の空論だろう。
    豊臣領内である河内の道明寺の戦いですら、先鋒の又兵衛の後続部隊が進軍に乱れが生じて戦場に遅れ、結果として各個撃破されてしまう。
    とは言え、ただ黙って豊臣家が滅び行くのを待つよりは、イチかバチかの作戦で後世に名を残す方がいい、と考える人間が少なくなかったのも頷ける。

  13. 人間七七四年 | URL | -

    ※12殿
    結果的には、内容は別として、そのイチかバチかの作戦で信繁は後世に名を遺した訳でもありますし。どういうわけか残されなかった武将もおられますが。

  14. 名無しさん | URL | -

    真田は武田家の遺臣なので、徳川の世で名誉を受ける条件が整ってる。
    他は敵だし、下手に褒めると内外から不満が上がるので貶めるのに限る。

    というか瀬田の橋を落として京への最短距離での侵入を止めたとしても、鈴鹿を抜けて奈良から大阪方面に迂回されたら詰み。
    瀬田川を挟んで睨み合ってる間に南北から迂回され京へ進出した大阪方は包囲孤立、また中国・山陰方面から来る幕府方には対処する術はなく、奈良から迂回した部隊もあって大阪城も包囲され終了。
    夜襲に関しても、当然幕府方も窮鼠が噛み付いてくる可能性を考えているので、そう成功はしないよ。
    家康の部隊は長駆して茶臼山に陣取ったかも知らんけど、先鋒の大軍は既に大阪方の数々の砦を落として着陣している。
    砦の救援へ出た後藤基次らも佐竹・上杉勢と交戦して撤退してるのに、何で家康本陣への夜襲が成功すると思うのか。

  15. 人間七七四年 | URL | -

    エリクサーワロタ

  16. アリサスキー | URL | -

    どれだけ本気だったのかは今となっては確かに分からないけど、最早嘗ての栄華を
    誇るしか出来ない落日家と、各家の脱落者や弾かれ者、負け戦の生き残りと元から
    の家臣の寄せ集め集団。本気でこんな連中に味方する家が出ると思ってたのかね?

    歴史家の中には一応米や弾をコッソリと大阪城へ送った奴が居たのは、万が一大阪方が
    勝った時の為の保険とか言ってる人居るけど、結局は哀れみでしょ?

  17. 人間七七四年 | URL | -

    今の目線で俯瞰すれば大坂方に勝ち目はないけど
    当時の限られた情報では確実に断定できないのではないかな
    名前忘れたけど日本にいた宣教師の中にも、大坂は負けないとか言ってたやつがいたよね

  18. 人間七七四年 | URL | -

    ※17
    「日本全国の大小名」対「元天下人一族の一大名」。
    流石にこれを読み違える大名が居るのなら、統治家として失格。
    それに万が一、真田・毛利隊突撃で家康が戦死出来ていたとしても、
    秀忠がもう跡目次いで居る以上、信長・信忠親子のようにはならない。

    >大阪は負けない
    所詮は外人。内情全てに通じている訳ではないでしょう。

  19. 人間七七四年 | URL | SFo5/nok

    豊臣家が皇別摂家になれば、歴史は確実に違っていたかも。
    皇別摂家なら、徳川家を朝敵するか、家康を人質に取って、お人好しの秀忠に大政奉還させるなり出来たと思う。
    大阪の役には、公卿も参加していたから、彼らが浪人衆より発言力があったら、明治維新みたいな展開になっただろう。

  20. 人間七七四年 | URL | -

    皇国史観に毒されすぎなんじゃなかろうか

  21. 人間七七四年 | URL | SFo5/nok

    皇国史観上等だよ。
    豊臣家が皇別摂家になれば、例の瀬田に兵を進めれば西国大名に大阪城の背後をつかれるリスクは、成り上がりの徳川の天下統一を気に入らない島津と毛利を、豊臣側に引き入れることで回避出来るし、東北の伊達・上杉・佐竹あたりは中立ないし、関東切り取りに乗り出すはずだから、徳川は兵力を分散させないといけない。
    大規模な内乱が起きた時、勝った方には必ず天皇がついていたし、一時期朝敵になった足利尊氏は、自分のための天皇を擁立している。
    戊辰の時も、明治天皇を廃位させて、別の親王を天皇を即位させることで、奥羽列藩同盟盟主の仙台藩は、戦局の打開を試みようとはしていた。
    豊臣家が滅んだのは、秀頼に皇国史観が無いからだし、庶民に皇国史観が植え付けられた近代以降は、日本国内で国を二分する内乱が無いのは事実だよ。

  22. 人間七七四年 | URL | -

    それこそ「承久の変・リターンズ」になると思う。
    徳川が成り上がりなら、豊臣こそ成り上がりの最たるところ。
    摂家が武家を、まして源氏を朝敵認定するなら、徳川は「鎌倉殿」の故事に習い、「武家政権」を守るためと称して討伐に出るんじゃない?
    まして島津や毛利、上杉や佐竹など、源氏ゆかりの諸大名こそ、出仕を考えれば徳川方に付くしかなくなるし。

  23. 人間七七四年 | URL | -

    >SFo5/nok
    なんだろうこれ?全部僕の考えた最強の歴史ですか?
    ここは逸話サイトだけど、別段あなたの歴史観なんざどうでも良い。
    妄想と現実は付けようね。

  24. 人間七七四年 | URL | -

    「勝った方には天皇がついてた」じゃなくて「天皇は負ける方につかない」だろうから意味のないifだな

  25. 人間七七四年 | URL | -

    SFo5/nok はいつもそんな感じだから相手しない方がいい

  26. 人間七七四年 | URL | -

    皇国史観という一つの歴史の見方でしかないという意味合いを持つ歴史用語は好きじゃない
    左系がよく使う造語だしね。後、余り煽りすぎるのもどうかと思う
    でも確かに~だったらってifはあまり意味がないね。正直どうやっても豊臣家は厳しかったと思う。秀吉が偉大すぎた

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