其仔細は大番袋に物を入、口をしめたる心にて、

2015年01月29日 18:44

602 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/01/28(水) 23:27:10.96 ID:EPXENs12
天正11年(1583)、賤ヶ岳の戦い。4月19日、柴田勝家方の佐久間玄蕃(盛政)は羽柴秀吉方の大岩山砦を
攻め落とし、守将であった中川瀬兵衛(清秀)を討ち取った。

この注進は、岐阜にあった秀吉のもとに、その日の七つ時分(午後4時頃)には伝えられた。
これを聞くや秀吉は、岐阜城を織田信雄に任せ、まだ日の入らぬ内に、十三里の道を駆けつけた。

日暮れに地蔵山の走り矢倉へと上がり、「敵はどのように陣取っているか?」と尋ねると
「向かいに見える火の明かりも敵です。柴田殿の本陣はここからは見えません。
海端に火が多く見えるのは、中川瀬兵衛が陣取っていた場所だったのが攻め落とされ、
今は佐久間玄蕃が陣取っています。」と説明を受けた。すると秀吉は皆にこう語りかけた。

「ざっと済んだ!明日は皆々拾い首を取るように!
どういう意味かといえば、我々は今、大番袋(雑物を入れる大きな袋)に物を入れ、その口を閉めた
状況にあるのだ!

柴田もあれほどの軍勢を率いる人間であるから、今夜にはここに私が駆けつけたことを聞きつけるだろう。
そうなれば必ず、夜の内に引き上げようとする。そこに付け込めば敵は必ず敗北する。
鳥が歌う時分に、皆々、出撃の準備をせよ!」
(ざっとすみ候。明日は皆々ひろい首を御取せ候半と。其仔細は大番袋に物を入、口をしめたる心にて、
柴田も物仕にて候間、今夜是へ御懸付被成候を、聞可申候。然は夜内に引取可申候。御付候はば
敗軍可仕候間、鳥がうたい候て、皆々拵可申)

案の定、鳥が歌い出す時分に、佐久間玄蕃の陣は撤退のため取り騒いだため、秀吉方は競ってこれに
取り付き、まだ夜も明けぬ内に首を取り、夜が明けてから度々競り合いがあって、ついに敵を破った。

これは伊藤金左衛門の語った話である。
細川忠興軍功記)




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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    伊藤金左衛門!あの赤手拭いか!おっかないやつに話聞いたのな・・・

  2. 人間七七四年 | URL | eYj5zAx6

     目撃者の中には

    「彼はちゃんと食べる前に(川の水で)よく洗ったから」

    と弁護する人もいたそうな…。

  3. 人間七七四年 | URL | -

    一方、勝家のもとにはお市から小豆の入った袋が…

  4. 人間七七四年 | URL | EybeWf1w

    金さんは加藤家から細川家にうつったのか

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