牧野の『目眠(めねむり)』

2015年04月03日 18:21

807 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/04/02(木) 20:35:54.88 ID:Qr7KWxbH
徳川家康は、剣の目利きにも優れた人物で、その名物帳に『お掘出し』と名付けた貞宗がある。
また『油屋切り』という正宗を見出したこともある。

ここに、『目眠(めねむり)』という名をつけた名刀の話がある。
家康が未だ岡崎に在城していた頃、ある商人が一振りの刀を携えて牧野半右衛門康成の家を訪れ、
この刀をお買い上げいただきたいという。牧野は元来刀の目利きの出来る人間ではなかったので、
すぐにその刀を携えて登城し、家康に見せた。

家康はこれをよくよく見て
「これは間違いなく良く切れる刀だ。求めておくが良い。」
そう答えたため、牧野もすぐに商人より買い取った。

その後、刀の試し斬りをすることがあり、家康より牧野に、先日求めた刀を試みてみよとの仰せがあったため、
その刀を携え罪囚に試した所、両断しその勢いのまま土壇まで斬り込んだほどの切れ味であった。

牧野は喜んで申し上げると、家康も「そうであろう、我が鑑定もあたって喜ばしいことだ」と
殊の外ごきげんであった。そこで牧野は

「先刻、この刀を試すとき、目をふさぎ南無八幡大菩薩、御目利の如く良く斬れよと一心に念じて
打ち下ろしました。」と申し上げた。すると家康これに

「それでは、その刀は『目眠り』と名付けるが良い。」

以後、この『目眠』は牧野家伝来の名物と成ったとのことである。

(刀剣談)




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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | tKQf3S82

    罪人をぶった切ってる話なのになんかほのぼのするな。ぶった切ってるのに

  2. 人間七七四年 | URL | -

    死刑執行しただけだから・・(戦国怖い

    しかし、ネーミングセンスさん・・

  3. 人間七七四年 | URL | -

    家康が鑑定したり、秀吉が下賜したりした刀を偽物だとか、切れ味が鈍いとかいえるだろうか。
    切る方の心境としては、頼むうまく切れてくれとかじゃなかろうか。

  4. 人間七七四年 | URL | -

    ※2
    直球すぎて逆に変化球に見えてくる、それが家康クオリティ。

  5. 人間七七四年 | URL | -

    ※3
    小栗又一「こんななまくらじゃ、きれやしないよ」

    本多三弥「きれたのはオレのうでのおかげ」

    大久保彦左衛門「きれるまでためす、なんにんでも」

    権現サマ「ワシの家来、こんなのばっかりなんだけど(´;ω;`)

  6. 人間七七四年 | URL | -

    ※5の権現様へ
    偶には泣いてもいいんですよ…


  7. 人間七七四年 | URL | -

    ttp://iiwarui.blog90.fc2.com/blog-entry-6454.html
    こっちの逸話とちょっと違うな

  8. 人間七七四年 | URL | -

    ※5殿、※6殿のコメントを読んで後、本文中の「そうであろう、我が鑑定もあたって喜ばしいことだ」との権現様の言葉が違った意味に見える不思議。

  9. 人間七七四年 | URL | -

    刀匠大権現

  10. 人間七七四年 | URL | -

    T興「実は俺も信長公からネーミングのコツを教わっていたんだよ」

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