地獄に行った霊魂

2015年04月16日 17:54

832 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/04/15(水) 21:37:44.94 ID:gZSskMfO
 有馬の町に長門という男が住んでいた。彼は優れた書記として殿から認められる人物であり、
三十年前に受洗してキリシタンとなったものの、宣教師が説く霊魂の存在や天国と地獄の話などを
信じる気になれなかった。彼の息子や親戚は善良なキリシタンばかりであったが、長門本人は
キリシタンであるにも関わらず、めったに教会に行かなかった。
 長門が73歳の時、病気にかかって亡くなると、キリシタンとして埋葬されたが、その15日後、
彼の息子の妻で洗礼名マルタという嫁が不意に頭が混乱しておかしくなり、何を思ったか
自分の娘、つまり亡くなった長門老人の孫娘を蹴りつける事件が起きた。そして、そばで
横になっていた夫(長門老人の息子)にも同じように蹴って「起きろ」と叫んだ。
 夫は突然の出来事に腹を立てると、嫁は「俺はお前の父親なのにどうしてわからないのか」と答えた。
「俺はお前の父親の長門だ。今の状態をお前らに伝えるためにこの嫁に取り付いてこの世に戻ってきたのだ」
と嫁は言い出して、夫に対して「マリナとイネス(長門の娘たちの洗礼名)、そして、マダレイナ
(長門の妻の洗礼名)を呼べ」と命じた。
 知らせを聞いて長門の妻と娘たちは仰天してすぐさま駆けつけた。嫁に憑依した長門はマダレイナに
しがみついて自分が死んだ時にそばにいなかったと文句を言い、そして、娘のイネスもいなかったと
言ってイネスを拳骨で殴った。彼女らが臨終に立ち会えなかったのは長門が病で倒れてから亡くなるのが
早すぎたためである。
「地獄のことなど絵空事と思っていたが、それは間違いだった。俺は死ぬとすぐに悪魔たちに地獄の炎で
焼かれ苦しめられている」
 長門老人は憑依中の嫁を通して自分の不信心ゆえに地獄へ落ちて苦しんでいることを詳細に伝え、息子に
対して、善良なキリシタンになって救済をおろそかにせず、また酒を飲みすぎたりしないよう忠告した。
長門は3~4時間ほど嫁の身体に憑り付いていたが、出ていく時が来た。長門は両手を広げて
自分を呼んでいる何者かに「もうちょっと待ってくれ」と懇願して嫌がったが、ついには出て行った。
 嫁のマルタは眠りから覚めたかのような様子であったが、ひどく衰弱しており、自分の身に
起きたことは何ひとつ覚えていなかった。
 この不思議な出来事に居合わせた人々は、嫁に長門の霊魂が憑り付いたことは疑わなかった。
憑依された嫁は生前の長門と同じ四肢の動きをして、話しぶりも女には真似のできない
長門老人独特の口調だったからである。
 この不思議な出来事は周囲の人々の信仰をより確かなものとした。そして、憑依された嫁は
もともと善良なキリシタンであったが、このことがあってからいっそう善良になった。

 あの世の死者の霊魂がこの世に戻ることは尋常ではないし、まして地獄にいる霊魂が
この世に戻ってくるのは極めてまれな出来事である。(1605年イエズス会日本年報)




836 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/04/16(木) 00:08:50.16 ID:DrjHjDRY
>>832
死後に地獄で苦しんでいるから子供に善行に勤めろとか日本の昔話なんかではよくある話だけどね
これでまた憑依して天国にいけたと言ってきたら完璧だったのにw

837 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/04/16(木) 07:44:08.05 ID:qWGFDxy6
仏教なら盆踊りで地獄に落ちた親も極楽に行けるのにキリスト教ときたら

838 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/04/16(木) 11:22:29.00 ID:i92h/ZqH
そうだよな
家族もキリスト教を棄てて爺の所に行ってあげるべきだよな

839 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/04/16(木) 11:32:11.47 ID:8UK1ZQs8
直江さんが紹介状書いてくれるってさ!

840 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/04/16(木) 14:40:37.12 ID:Lv3GgzPS
前田利家「先に行った家臣たちを集めて地獄を攻め取るだろ」

841 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/04/16(木) 14:50:40.51 ID:k7fJJ03a
やっぱり地獄行きか
http://sirmurai.cocolog-nifty.com/chible/images/2011/10/23/b226.jpg
b226[1]

842 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/04/16(木) 15:31:47.06 ID:0zpTEDQE
>>840
まつ「ドケチ過ぎて家臣が足らんやろ!いい加減にしろ!」
スポンサーサイト


コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    キリスト教は面倒くさいなぁ。
    そろそろ寛容の精神を覚えた方がいい。
    そして>>840が某銀伝ネタにしか見えない。

  2. 人間七七四年 | URL | -

    異国の信者一家に起こった奇怪現象。それを伝聞して怪訝な顔をしつつも、結果オーライってことで大丈夫
    っていう報告を本国に送る極東支部であった…。

  3. 人間七七四年 | URL | -

    切支丹なのにどうみても仏教のノリ…

  4. 人間七七四年 | URL | -

    この「長門」って、長門守を名乗っていた人が
    名前と勘違いされて記録に残ったのかとも思いましたが、
    該当者っていますか?

  5. 人間七七四年 | URL | -

    ※1
    場合によるとしか言えない

  6. 人間七七四年 | URL | -

    霊魂が戻ってくるとか教義的にどう考えてもアウト
    長門一家は魔女の疑いが濃厚なので火炙りにすべき

  7. 人間七七四年 | URL | 3aXRcdxk

    昔のこち亀に、地獄に落ちた両津が地獄を制圧したあと
    聯合艦隊作って天国まで征服する話があったなあ

  8. 人間七七四 | URL | -

    これも所謂一つの神仏混淆である。(???)

  9. 人間七七四年 | URL | -

    外来のもの受け入れてもそれまで積み重ねた歴史や土地ごとの風土があるからオリジナルのままではいられないよな
    これは仕方ない
    中東で生まれたものを島国で有効に活らかすには
    それなりの改造しないと

  10. 人間七七四年 | URL | -

    >>838

    >そうだよな
    >家族もキリスト教を棄てて爺の所に行ってあげるべきだよな

    これは当時からガチで言われてた。

    宣教師「キリスト教を信じれば天国にいけます。信じない奴は地獄いきな」
    日本人「オラの死んだじっさまはキリシタンじゃなかったけども、天国にはいけんじゃろか」
    宣教師「いけません。キリスト教徒でなければ問答無用で地獄いき」
    日本人「じゃあいいべや。じっさま置いて一人で天国なんぞ行きとうない」
    宣教師「え」

    日本でキリスト教が定着しなかった理由の一つがこういう考え方だったといわれてる。

  11. 人間七七四年 | URL | -

    こんなとことでTSFネタが読めるとわw

  12. 人間七七四年 | URL | -

    かなり穿った見方だけど、これ嫁が熱狂的なキリシタンで親族への日ごろの不満を死んだ
    爺様の真似で改善要求したり、鬱憤晴らしたとかって言う単純な話じゃないよね?

  13. 人間七七四年 | URL | -

    ※12
    同じ2chでも家庭板だとそっちが自然な発想になる(いわゆる「DQN返し」)

    あと明治期の記録で
    奉公に出されて虐められてた子供がストレスに耐えきれず
    人目のないところで器物破損してるのが怪異現象の原因だったと発覚した話もあるから
    十分考えられる理由じゃないかな

  14.   | URL | -

    ※13
    まんまポルターガイストだな
    (思春期の子供が居る家で多いとは言われていたが、
    単に子供が隠れてストレス発散して物壊していただけだった)

  15. 人間七七四年 | URL | -

    ※13
    某長可「私も日頃のストレスを発散してたのです」

  16. 人間七七四年 | URL | -

    ※15殿
    周りのストレスが半端ないですが・・・

コメントの投稿

(コメント編集・削除に必要)
(管理者にだけ表示を許可する)

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://iiwarui.blog90.fc2.com/tb.php/9210-c283592a
この記事へのトラックバック