大谷刑部の異見

2015年07月28日 13:05

449 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/07/27(月) 21:14:05.27 ID:5zjdTLTt
石田三成は己の才知を誇り、常に人を見下していたが、大谷刑部(吉継)とは親しみ深く、
彼からは異見であっても聞いた。

大谷刑部は元より知謀深き者ゆえ、太閤秀吉にも取立てられ五奉行の列にも加わった。
そんな吉継がある時、三成にこのように言った

「貴殿は常に金銀を貴く思い、人に対しても、金銀を与えさえすれば何事も成るかのように思い、
自分の家人たちに対しても、そのようにしているように見える。
だが、それは心得違いである。

もちろん、金銀は世の宝の第一である。だが、用い方が悪ければ害にもなり、特に家来には
別して実意を以って接しなければ、心服することはない。実意によって服していなければ、大切の時の
用には立たない。であれば、人は使いようによるものなのだ。

主人が貧しい時は、利を与えることが出来ないため、おのずから家来に対しても礼儀が厚くなる。
そのため、家来も主人への思い入れが深くなる。

主人が富んでおり、禄も多く与え、その他の物も快く与える家では、家人も悪い顔はせず、主人も
それを見て心から仕えていると考えてしまうが、家人の方は仕えている以上この位のことはするものだと、
その待遇が過分などとは思わず、君臣共に実義薄くなり、初めはその家を望んで来た者でも、後には
見劣りするようになり、貧しき主人の礼儀厚き者ほどには、思い入れてもらえないものなのだ。

だが、一概にそう言えるわけではない。
貧しくて礼儀なければ心離れ、少しの困難でも家が滅びてしまう者も多い。
貧しくても、常に甘苦を分かち、家来の風雨寒暑をも自身が受けるように思う、志深き将であれば、
困窮の中にあっても、命を惜しまず主の先途を見届ける者も有る。
源義経の漂泊に従った者達の諸行を考えてみるべきであろう。

金銀で人を使おうと思うのは、人心の離れる元だ。何事であっても、実意には帰服するものなのだ。」

三成はこの吉継の異見を忝く思い、その誠意に起伏し心から謝礼した。

(明良洪範)




453 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/07/28(火) 02:17:32.49 ID:elWaZyez
>>449
世間知らずな宗茂とかも浪々の折はみんなよく尽くしてくれてたもんなあ

454 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/07/28(火) 09:08:35.06 ID:IHKs+A9Y
宗茂「おっと、雨が落ちてきたか、干し飯を取り込まんと…いや、いかん、いかん、そんなことをしたらかえって家来共が悲しむ」

455 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/07/28(火) 09:50:16.81 ID:8FKcYLz6
高粱飯うめー
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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    この逸話最近売られてた「戦国武将ならニャンとかしてくれる」とかいうコンビニ本に
    モフモフで素敵な猫写真と共に掲載されてたように記憶している

    ぬことか関係なく人間ハートが大事ニャンですよ 

  2. 人間七七四年 | URL | -

    関ヶ原での石田隊の奮戦ぶりを見るととても金銭だけの付き合いとは思えないよな
    特に旧蒲生・前野家出身者は降伏しても問題ないのに。現に蒲生郷舍は降伏して戦闘評価されて大録貰っているのに、殆ど討ち死にしているしな
    7将襲撃事件の時も宇喜多・佐竹・上杉は即刻7将以上の兵を動員してあげているし
    石田三成って当時本当に不人気だったの?

  3. 人間七七四年 | URL | -

    ※2
    利益誘導してうまい汁吸わせてた相手にはそら大人気だろ
    部下なら尚更な
    この話題何回ループしてるのよ
    そんなに石田三成が人気者じゃないと嫌なの?

  4. 人間七七四年 | URL | rs7mQBtc

    五奉行の列に加わったっていうのが本来の五人の補欠的ポジションにいたっていう意味なのかそもそもここでいう五奉行には既に大谷が含まれてるっていう意味なのかがちょい気になる。

  5. 人間七七四年 | URL | -

    吉継の言葉を受けて三成が家臣に心がけをするようになり、
    その結果が関ヶ原の石田家中の奮戦であったとすれば、
    彼の言葉はまさに金言というべきものだな。

  6. 人間七七四年 | URL | -

    島左近の取り立てとか見るに、別段、富んでるから過分に渡してるというより、
    自分の取り分削って渡してるって感じがある。

  7. 人間七七四年 | URL | sSHoJftA

    ※3さんは、何と戦ってるんですかねぇ…

  8. 人間七七四年 | URL | -

    家康「だが金をやらなければ人はついてこんのだよ」

  9. 人間七七四年 | URL | -

    ※7
    異教徒かなにかじゃないかな。

  10. 人間七七四年 | URL | ZPZR469g

    ※2
    降伏して問題ないかどうかなんかその場ではわからんでしょ。
    実際もっと問題なさそうな島津氏とかですらその場では降伏してないし。
    あと、七将事件で年寄衆の宇喜多、上杉はすぐに鎮圧しようとするのも当然。
    内紛なんだから、年寄衆が放っといたってなったら大問題であって、
    三成の人気とは関係ない話だよね。

    ※4
    あくまで五奉行ってのは奉行のうち主だったもの五人って意味らしいよ。
    そのメンバーも結構フレキシブルで、例えば浅野長政が逼塞してた時は
    富田一白が入ってたらしいし、前田玄以が京都所司代を降りるまでは
    大谷吉継が入っていたって話もあったりする。

  11. 人間七七四年 | URL | -

    ※6
    知行ってそういうもんじゃないの
    召し抱える家臣達の分も含まれてる

    とはいえ新之丞召し抱えた時みたいにまるっと渡すってのは流石に珍しかったろうな

  12. 人間七七四年 | URL | -

    士ハ己ヲ知ル者ノ為ニ死ス、というやつじゃないの?石田隊の関ヶ原での奮戦は。
    士ヲ知ル者としての三成の態度は、家臣達にとっては好もしいものだったんじゃないかな。
    逆に同僚達にとっては、大層鼻につく態度にみえてたりしてなwなんだあいつ何様のつもりか、みたいな。

  13. 人間七七四年 | URL | -

    三成さんは何か前漢の晁錯みたいなイメージなんだよなぁ。
    西軍が勝っても三成さんが政治の中心にいる限り反乱が起きるような。豊臣の忠臣なのは凄くわかるんだけど。
    一方的な意見で気を悪くされた方、本当にごめんなさい。

  14. 人間七七四年 | URL | 3aXRcdxk

    まぁただ利で考えるなら、大谷隊が壊滅して宇喜多隊が敗走始めた時点でどう見ても利は無いわけで
    その時点で落ちるなり何なりしてもいんじゃねとは思うな

  15. 人間七七四年 | URL | -

    ていうかこれまさにその関ヶ原での石田隊の奮戦ぶりを説明する為の逸話じゃないの?

  16. 人間七七四年 | URL | -

    当時の武士の感覚で言えば、「報酬を与えない」方が余程問題では?
    むしろ働きに応じて金銀を与えてその分やる気や能力を引き出す方が、結果的には
    自分の為にも家臣の為にもなると思う。

    本当に人に対して金銀の報酬だけなら、あれだけの大事業の数々をこなせる筈もないし、
    戦で家臣達も奮戦しなかった筈だ。だから人使いも上手いと思う。

    >そんなに石田三成が人気者じゃないと嫌なの?
    三成否定派の人間は直ぐに人格否定から入るからね。貶めないと気が済まない。
    現代人に好かれようとして動く歴史上の人物なんてこの世に居るかよ。

  17. 人間七七四年 | URL | -

    能く部活を使いこなしたとされる武将には
    大体こういう金銭的報酬以外の部下への気配りの逸話があるな
    蒲生風呂とか義弘の焚き火とか。最近のだと清正が握り飯配ってたのもその類か。

  18. 17 | URL | -

    ×部活 ○部下 おのれ予測変換www

  19. 人間七七四年 | URL | -

    ※11
    そりゃその通りだが、一般的な比率ってものはあるわけで、三成は一般よりも少なかったイメージがある。
    あくまで左近や渡辺の逸話に基づくイメージであって、一般と比較してどこまで違っていたのかはわからんがね。


    ※17
    そこに挙げられた人たちは同僚への気配りもあるから。
    三成の問題点は上司や自分の部下には気配りできたが、同僚にはできなかったことじゃないかと思う。
    同僚というか武断派というか。

  20. 人間七七四年 | URL | -

    ※17※18
    工場長は高校野球の監督とかやらせても成功しそうだなw
    スカウトも選手起用も上手そうだし。

  21. 人間七七四年 | URL | EybeWf1w

    ※19
    イメージ的には関羽の小型版といったところか
    呉起かとも思ったが、こちらはちと私欲が強すぎか

  22. 人間七七四年 | URL | -

    「兵を用うるの要は、礼を崇くして禄を重くするに在り」三略

    石田光成は礼の部分が苦手だったんじゃね?
    礼の本質はお辞儀の角度とかじゃなく臨機応変さだと思うのよ。
    そこの部分が武家として苦労してきた権現様には敵わない

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