そういえば、乃至政彦「戦国の陣形」っていう近頃出た本で

2016年01月31日 17:37

63 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/01/30(土) 22:00:54.95 ID:+Q47h22A
>>11
そういえば、乃至政彦「戦国の陣形」っていう近頃出た本で陣形についての話が載ってた
要点を書き出すと
・律令政治の頃は大陸や朝鮮との関係悪化の可能性があったため、大規模な動員を可能にし、それなりに陣形も研究していた
・常備軍が必要なくなると、各々の領主が部下を率いるという形で全体を統率するようなことはなく、陣形は不可能であった。
・文献で「魚鱗の陣」「鶴翼の陣」「鳥雲の陣」などはたしかに見られるが、それは単に密集とか散開などを意味するだけで大して意味はなかった。
・戦国時代になってやっと大名による大規模な動員が可能になり、おそらく山中勘助が八陣を耳学問ででっち上げて信玄に具申し、陣形をとることにした。
・しかし、信玄に追い詰められた村上義清がやぶれかぶれで兵種ごとに統率した戦術によって陣が崩れ、信玄も負傷したため陣形の重要性が薄れた。
・上杉謙信は亡命してきた村上義清の戦術を大々的に組織し、信玄と度々対峙したため、北条氏なども五種の兵種に分けるという戦術を採用。
・川中島の「車懸り」というのも、実は螺旋状の陣形ではなく、単に上杉家の戦法のひとつで八陣とは関係なし。
・織田や関西勢力も上杉らとの戦いから、だんだん五種の兵種に分けて統率する手法が主流となり、陣形などは顧みられなくなった。
・そもそも実際の戦争は流動的であり、両者が互いの人数を確認したうえで布陣、などはほとんどない
・江戸時代に入り、甲州軍学が流行したため、山中勘助の言っていた「八陣」が戦国時代の主流と勘違いされた。
・なお、陣形の元祖である中国大陸でも、「八陣」という名はあったので、孔明たちが研究。
・孔明は思考実験をしていたのだが、後世、孔明の「八陣」と称するものがあらわれ、もともとは「8つの陣」を主軍の周りに配置、という意味だったはずが
いつの間にか「8種類の陣」と意味が変わってしまっていた。
・結論:中国の「陣形」も日本の「陣形」も実戦ではほとんど意味を持たなかった

http://iiwarui.blog90.fc2.com/blog-entry-4460.html
で真田信之が「戦闘開始後、敵と味方の勢いを見て随時補強が先決、陣形などは二の次、三の次」
というような事を言っているが、実戦の経験がある武将には合戦譚などは笑止千万だったんだろう




65 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/01/31(日) 14:46:26.08 ID:dYdpsyyl
不利になれば重いもの置いて逃げるのが一兵卒だもんな
予備兵投入するか督戦しないと瓦解する

66 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/01/31(日) 16:18:16.06 ID:12F+pkU1
>>63
最近は軍事学本増えてうれしい
軍事オンチがこの手の本を書くなやってのは置いといてw

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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    この人の書いた御館の乱の本買いに行ったけどちょうど在庫切れやったわ
    しかもなぜか尼も値上がりしてるし
    案外売れてるんやな(ステマ)

  2. 人間七七四年 | URL | -

    陣形や兵種っていうと「武家政権時代の日本は領主ごとに召集する封建制なので
    戦国時代後半以降の一部大勢力を除いて兵種を分ける事(特に騎兵)なんてとても出来なかった」ってよく言われるけど
    個人的には元寇や南北朝あたりの記録や軍記見る限り戦国より前も
    歩or騎、射or打の2要素についてはアバウトではあるが兵種分けしてたんじゃないかなって思うな
    封建制だけを理由に兵種分け不可能って断言しちゃうと同じく領主や部族長ごとの独立性が強かった
    遊牧民や中世ヨーロッパなども兵種分けなんて不可能だった、ってなっちゃうし

  3. 人間七七四年 | URL | -

    朝鮮の役では明軍の司令官が日本の陣形が乱れてるの見て
    敗走中or統率が混乱してるとよく誤認して攻撃してしまう事例があったとか

  4. 人間七七四年 | URL | -

    鬼武蔵「陣形を覚えたぞ!」
    家臣「な、なんと!」
    鬼武蔵「いっけぇぇぇぇ!!」
    家臣「一人で行かないでぇぇぇ」

  5. 人間七七四年 | URL | -

    ※2
    戦国時代でも「諸手抜」と称して鉄砲、弓、槍、騎馬をかき集めて
    編成したりしてますね。

  6. 人間七七四年 | URL | -

    >2

    関東の北条氏は、騎兵の集中運用しとったという話がある。
    官僚制をブイブイいわせて、各領主が供出した兵種を集中運用しとったとか。

    西洋の場合だと、傭兵という別のファクターがあって、兵種わけはそっちから進んだ。装備、教練、軍紀全般とか、兵員の構成が傭兵隊長の自由になるのでこっちが先に進化する。あと傭兵隊長が貴族化することもある(スフィルッツアとか)。
    おおざっぱに言うと

    騎士等の領主が戦争の主役→傭兵が兵(とくに槍・飛び道具)の集団運用化(スイス傭兵、ランツクネヒト)→君主が軍組織を同様に整備(マウリッツとかグスタフ・アドルフ)→国民軍の形成(フランス革命以降)

    という流れ。
    中世の騎士とか本当にカオスで、好き勝手やらかして負けたとか結構ある。あれは猛獣。
    ただ、貴族の国王に対する軍事協力に、直接兵員をだすんではなくて、金納する場合があって、これだと、国王が好きに軍隊編成できる余地が生まれる。これの拡大版が、三十年戦争の時に、戦争税を導入して、都市から金をふんだくって、傭兵軍を強化したフェルデナント2世とヴァレンシュタイン。
    アバウトな兵種わけは現場でできるかも知らんけど、本気で兵隊の組織的な集中運用をするには、国王とかの経済的な基盤強化とかが必要ということやね。

  7. 人間七七四年 | URL | -

    ※5、※6
    サンクス
    どうも近代以前の軍事についての説って乗馬戦闘完全否定説や世界の銃の大半が日本にあった説みたいに
    過小評価と過大評価のどちらかに振り切ったものばかりが持て囃されて冷静な意見はなかなか目立たないよね。

  8. 人間七七四年 | URL | -

    ※4
    黒田長政「陣形を覚えたぞ!」
    家臣「な、なんと!」
    黒田長政「いっけぇぇぇぇ!」
    家臣「って、お前も一騎かよぉぉぉぉ!?」

  9. 人間七七四年 | URL | -

    ※7
    極端な説の方が一般受けするからトンデモ説が拡散しやすいというのはありますね。
    戦国期の戦闘についての研究はまだまだ始まったばかりなので、これからの成果に
    期待しましょう。

  10. 人間七七四年 | URL | ZPZR469g

    ※4、※8
    蒲生氏郷もそれやってるし、織豊系武将の二代目連中に悪影響及ぼした奴がいそう。
    具体的にいうとどっかの第六天魔王。

    あの人も尾張統一時代から桶狭間までは先頭に立って突撃しまくってる印象あるし、
    天王寺合戦でもやってるから少数時に士気を鼓舞する手段として常用してたと思う。


    ※6
    信長も旗本鉄炮を使ってたし、旗本・馬廻といった小身で集まった大名直属の
    兵たちは比較的兵種ごとの運用がしやすかったんじゃないかな。
    一方で大身の指揮下にある鉄炮や騎馬を引き抜いて単独兵種として運用するのは
    当時のシステムとしては困難だった、というのが当時の兵種事情かなと思ってる。
    そういう意味では直属=傭兵、大身家臣=騎士に近いような編成だったのかも。
    (もっとも、西洋に比べて直属の連中の比率は少なかったんだと思うけど)

  11. 人間七七四年 | URL | -

    朝倉宗滴とかも大将は先陣に。後ろにいると統率できない・・・みたいな話をしてた気がする。うろおぼえだけど

  12. 人間七七四年 | URL | -

    (´・ω・`)「陣形を覚えたんよ。」
    (`・ω・´)「いけぇぇぇ」
    氏家「はいはい、いつものことで。」

    天庵「陣形、覚えたぞ。いけぇぇぇ。」
    菅谷さん「はぁ~、陣形覚えても、敵の挑発に乗るのは変わらぬな。」

  13. 人間七七四年 | URL | -

    読んだけど「そもそも鶴翼はV字じゃねーよ」って導入部分が面白かったわ。
    確かにあんな綺麗な陣形くんだら誰がどう見ても死地なV中心部に飛び込むんだろうと前から思ってた(但し※4と※8の輩を除く)

  14. 人間七七四年 | URL | -

    思えば行軍の様子だってバラバラと評される家が在る中で、それより遥かに高度な技術
    が必要(だと思われる)な陣形を、戦場でパパァーっと組むなんて難しいよね?

  15. 人間七七四年 | URL | -

    陣形というほど綺麗じゃないにせよ、長篠で翼包囲を狙うみたいに、
    各隊に右翼・左翼攻めさせてというのはあっただろうけどね。

  16. 人間七七四年 | URL | -

    北朝鮮のマスゲームみたいに一心乱れず陣形が組めたらいいけど、陣形を乱してしまった場合は、何らかの処罰があったのかな。

  17. 人間七七四年 | URL | -

    山"中"勘助が気になって本文が頭に入ってこない…

  18. 人間七七四年 | URL | -

    陣形とかいつ練習してたんだろう

  19. 人間七七四年 | URL | -

    >16

    戦列歩兵ではあった。
    最悪、横に控えている下士官に殺される。
    戦列歩兵では、逃げるやつがいると陣形(多くは方陣)が崩壊する恐れがある。
    敵より怖い鬼軍曹がリアルでいた。

  20. 人間七七四年 | URL | -

    鬼軍曹は、鬼武蔵さんですね。分かります。

  21. 人間七七四 | URL | -

    *2*5*6さん
    後学のために、良ければ兵種別運用に関する本や、そんな類が書いてある、軍記、資料などがあれば教えてもらえると有難いです。

    少し(現在ドラマやゲームで見るような)騎馬隊について調べていまして。

  22. 人間七七四年 | URL | -

    >21

    西股総生「戦国の軍隊」に北条氏の兵の構成、戦地での運用の話があった。
    あと、北条氏の政治関係だと、黒田基樹「戦国大名の危機管理」、北条氏といえど、なかなか完品で兵・兵糧を整えらんかったり、国人が経済的に崩壊したりとかでせこい攻防があったという話だと、久保健一郎「戦国大名の兵糧事情」

    西洋の話は、戦闘技術の歴史のシリーズとか。菊池良生「傭兵の二千年史」

    軍事史の戦術、兵種の関係だと、欧米のほうが研究が盛ん。日本では、戦後の軍事アレルギーで際物扱いになっていたり、戦前の軍事研究が俗説を前提にしていたりであんまり。軍事系の話が脚光をあびるようになったのは、わりと最近。

  23. 人間七七四年 | URL | -

    統率の取れた陣形は少数でも有効だよ

    陣形活用する韓国の機動隊の動画
    youtu.be/uREJILOby-c

  24. 人間七七四年 | URL | -

    二間槍とかでファランクス組んでチクチクしてる様がw
    小便に行くときもネーチャーズコーリンとかいって行くといいぞ。

  25. 人間七七四年 | URL | -

    ※22
    近世どころか。現代の話をされても‥。
    しかも現代の軍隊は「陣形」よりも、
    空間支配の方に重きを置かれる事が多いわけで。
    陣形云々はまた、別の話になる。

  26. 人間七七四年 | URL | -

    >25

    あなたは意味の分からんことを言うなあ。
    誰も現代戦の話なんかしとらんぞ。軍事史の話は欧米のほうが研究が盛んで、軍事史の研究が進みだしたのは最近だといってるだけだぞ。
    突然、何の話をしてるんだ?

  27. 人間七七四年 | URL | -

    ※26
    「空間支配」って言ってみたかっただけやろ(ハナホジー

  28. 人間七七四年 | URL | -

    信之のエピソードは陣形うんぬんをいきなり考えるよりもまずは基本ができてないとだめやで
    という話であって、陣形が意味を持たなかったという捉え方はどうかと思うがなぁ

    むしろ当時を生き残った武将に陣形の概念があったということは
    実戦にそのまま当てはめられなくても、戦術を考える基礎にはしていたという事だろうし

  29. 人間七七四年 | URL | -

    ※28
    サッカーのフォーメーションぐらいの位置づけだろうか。
    歪んだり崩れたりするのが当然だけど持ち場の目安にはなる。

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