閻魔状

2016年05月16日 15:30

627 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/05/16(月) 04:46:55.42 ID:/09Z0TN3
慶長3年、上杉景勝が会津へ移ることになる折、横田式部という者が召使いの茶坊主を斬罪にした。
そもそも誤りのないことだったので、坊主の親類が大勢決起し、国改めに京都より、前田玄以
石田三成が下向した。親類らはこの両人へと訴えた。

これに玄以と三成は「その事は直江の方へ申せ」と指図したので、訴訟人らは直江兼続のところへ
詰め掛けた。兼続は対面し、「皆々の申し分はもっともである。それならば、主人の横田式部に、
詫び言のために銀50枚を出させるので堪忍せよ」と、仲裁した。

だが、訴訟人たちはますます怒って帰り、再び玄以と三成に訴えたが取り合ってもらえなかった。
そこでまた兼続のところへ詰め掛けると、兼続は「それならば銀70枚を出させよう」と仲裁した。

しかし、訴訟人たちは、「70枚でも700枚でも、死んだ人が帰るであろうか。とても道理に合わぬ
ことを御申しになる!」と、難癖を付けた。すると兼続は札を1枚取り寄せ、一筆書いてじかに持って
出ると、「訴訟人たちのうち、張本人は幾人いるのか?」と、尋ねた。

これに、「その坊主の兄と伯父がこれに」と、両人が出て来ると、兼続は「何と仲裁しても汝らどもは
承知しない。とかくこの上は、かの坊主を再び今生へ呼び還さなくては、汝らの心には叶うまい。
さりながら、誰も呼びに遣わす使いがおらぬので、その者の兄と伯父と2人で迎えに遣わすとする。
この高札を持って早々に地獄へ参り、閻魔主にこれを見せて、かの坊主を召し連れて帰るがよい。
すなわち、その文を聞け」と言い、高札を読んだ。

 『いまだ御目にかかってはおりませんが、一筆申し入れます。さて、横田式部の召使いの
 茶道坊主を親類どもが呼び戻し申したいと達て申しますので、こうして親類2人を迎えに
 寄越し申しました。きっと御返進してくださいませ。恐々謹言。

  二月十日     直江山城守兼続

  閻魔大主殿 参』

以上の書付を読み聞かせると、兼続はかの張本人2人をその場で斬罪にし、その高札を前に立てて、
2人の首を獄門にかけた。そのため、徒党は蜘蛛の子を散らすように逃げ失せ、国中強訴は1人も
なく、静謐と相成った。

――『北越太平記』

関連
直江兼続と閻魔大王への手紙・悪い話


629 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/05/16(月) 12:11:11.17 ID:O2Ebagvq
>>627
村上さんで脳内再生された。
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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    鬼武蔵「閻魔への道案内は、俺がしてやるぜ。ヒャッハー」

  2. 人間七七四年 | URL | -

    ※1
    あなた。この頃は既に案内され済みじゃないですか。

  3. 人間七七四年 | URL | -

    ※2
    きっと向こうに逝ってからの案内なんだ。

  4. 人間七七四年 | URL | -

    ※3
    向こうで閻魔と殺り合ってる最中だから他の案内する暇もないか

  5. 人間七七四年 | URL | -

    閻魔「地獄が滅茶苦茶じゃあ!!誰だ、こんな奴送ってきたの!」

  6. 人間七七四年 | URL | -

    富田長○「ヒャッハー!地獄だァ!!閻魔ごと武蔵をやっちまえェッ!!」

  7. 人間七七四年 | URL | -

    静謐って言葉はやってたんかね

  8. 人間七七四年 | URL | -

    米1,5,6
    こち亀で両津に酷い目に合わされた閻魔を思い出した

  9. 人間七七四年 | URL | -

    死が全てを解決する。人間が存在しなければ、問題も存在しないのだ。

  10. 人間七七四年 | URL | -

    直江の逸話なのに、颯爽と話題をかっさらう鬼武蔵さんは流石やな…
    そこに痺れる憧れるゥ!

  11. 人間七七四年 | URL | -

    又左「家臣共を引き連れて地獄に閻魔と戦に来てみれば既に武蔵が焼け野原にしてたでゴザル…(ドン引き)」

  12. 人間七七四年 | URL | -

    ※11
    三途の川で渡し賃交渉なんかしてるから出遅れるんだ!

  13. 人間七七四年 | URL | -

    そういえば朝比奈三郎義秀が地獄行きになった時に閻魔を張り倒して極楽に行ったそうだ
    一応朝比奈三郎の母親が巴御前で、兼続は巴御前の兄の樋口兼光の子孫、てことになってるから
    あながち閻魔相手にヒャッハーネタも場違いではないな

  14. 人間七七四年 | URL | -

    天庵「わしも入れてくれ。」
    (`・ω・´)「ヒャッハー」
    光安「まぁ、生きてた頃より、誰にも迷惑かけてないので、いいでしょう。」
    菅谷「・・・(閻魔に迷惑かけたてるのに?)」

  15. 人間七七四年 | URL | -

    閻魔「山田風太郎先生、お願いだからこいつら魔界転生させて!」

  16. 人間七七四年 | URL | -

    茶坊主を切ったと言えばあの御方だろ

  17. 人間七七四年 | URL | -

    風々居士「魔王に頼め」

  18. 人間七七四年 | URL | -

    直江山城守殿へ

    茶坊主と、その家族を生き返らすから、こいつらも引き取って。

    閻魔

  19. 人間七七四年 | URL | -

    閻魔大王「亡命させて・・・」
    聖ペトロ「なんで、こっちなんですか?」
    閻魔大王「あんな地獄には一秒たりとも居たく有りません・・・(号泣)」

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