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織部事件

2016年05月16日 15:30

626 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/05/15(日) 23:38:21.49 ID:g0H9Yewj
大阪夏の陣が始まろうっとしていた慶長20年(1615)4月28日の昼、京都一条岩神に住む町人の
岡村喜左衛門という具足師が二条の京都所司代へと参り、

「神泉苑の傍に、怪しき者十余人が隠れています。」

との情報を板倉勝重に伝えた。これにより板倉は雑色を先に立て、与力10騎、同心20人を派遣し、
16人ほどを捕縛した。

板倉が彼らを糾明すると、その賊の中の一人で、年寄りの者が白状した。

「我々は、将軍が28日に御出陣と承りました。その時洛中に火を放つべきことを大野と約を定め、
私は十余人ほどを引き連れ京に潜伏しましたが、未だに御出陣の沙汰無く、このため仲間たちは皆々
落ち失せ、今はこの16人だけとなってしまいました。
ここ一両日は食に飢労し、体力も無くなっていたため、動くことも出来ずこのようにやみやみと
縄に懸かってしまったのです。
哀れと思し召され、御慈悲を以って、どうか生命をお助けください。」

これを聞いて板倉は
「下臈の事であるかあら、有体を申すにおいては上に伺い命を助けよう。
しかし、ここ一両日飢えていたというのはよく解らない。なにか買い求めて食おうとしなかったのか?」

「いかにも、代物があれば買い調えたでしょう。しかし一銭の貯えもなかったのです。」

「それは不審な事だ。このような大事を思い立つ者が、どうして用意をしていないのか?」

賊、重ねて言った
「我々も最初は、二十日あまりの計画を立て金銀を用意していましたが、
古田織部正の茶道である宗喜と友人でありますので、彼と合図を定め、城中に狼煙を上げるのを見れば
所々に火をかけると約束し、一両日分だけの糧を貯え置いたのです。
残りの者達は皆、古田織部正に従いました。」

この言葉に板倉は驚愕した
「お前は宗喜と何の由縁があるのか!?」

「博奕の友です。」

「博奕で、初めて出会ったのか?」

「いいえ、十年来の友人です。」

板倉は彼から篤と証言を聞いたうえで宗喜を捕え、双方を監禁し、この旨を言上した。
これによって古田織部正も、その後切腹を仰せ付けられたという。

(新東鑑)



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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    >大阪夏の陣が始まろうっとしていた

    小さい「っ」のおかげで、湧き起こるウキウキ感

  2. 人間七七四年 | URL | Cnub/O7I

    ※1
    同意同意ww

  3. 人間七七四年 | URL | TQl5Jic2

    香具師って久々に見たなと思ったら具足師だった

  4. 人間七七四年 | URL | -

    有働アナウンサーで脳内再生しました。

  5. 人間七七四年 | URL | -

    人選ミスってるとしか言いようがないなぁ。

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